2000年代に入ってから日本はノーベル賞受賞ラッシュが続いているが、研究力低下という深刻な問題を抱える。背景には、海外への「頭脳流出」の問題もあると見られる。真鍋さんは1997年に帰国し、科学技術庁(現・文部科学省)の研究プロジェクトの研究領域長に就任したが、2001年に辞任し再渡米した。役所の縦割り行政に、他の研究機関との共同研究を阻まれたことが原因と見られている。 一方、中国は質の高い論文数ランキングで米国を抜いて世界1位になり、ノーベル賞候補と目される藤嶋昭・東大特別栄誉教授が中国の大学に移籍するなど、世界から注目を集める。今後、ノーベル賞候補に中国の人材や大学が名を連ねるようになるのだろうか。真鍋さんも藤嶋さんも、良い研究環境を求めて「頭脳流出」した。研究環境を改善しないと、ますます日本は研究力の低下とノーベル賞候補の減少を招く恐れがある。 日本政府は「50年で30人受賞」を目指し

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