こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。遅ればせながら、日テレと小学館から公表された『セクシー田中さん』ドラマ化の経緯についての報告書を読みました。 全体的な印象をいいますと、日テレのほうが詳細ですし(総文字数だと小学館版は日テレ版の3分の2くらい)、自分たちにとって有利なことも不利なことも併記しようとする姿勢が見られます。日テレ版を読んだあとに小学館版を読むと、小学館のほうは原作者と担当社員に不利なことをなるべく書かないよう配慮してるような印象を受けます。 ネット上では日テレのほうを強く批判する声が多いようですが、批判されることを覚悟の上で自分たちに不利になる証言も載せたのだから、当然の反応でしょう。報告書とは本来、事実関係をあきらかにするために作られるものだから、それでいいんです。保身のために、何も批判できないようなあいまいな文言の報告書でお茶を濁すようなマネをしなかっただけでも評価す
日本テレビでドラマ化された漫画『セクシー田中さん』の作者・芦原妃名子さんが亡くなった問題について、ドラマを製作した日本テレビ、原作の刊行元である小学館の双方から報告書が公開された。 両報告書を読み比べて最初に思ったことは、 「こんなやり取り続けていたら、メンタルが擦りきれるのは当たり前だ。芦原先生はほんとキツかっただろうな」 ということだった。ただでさえ連載中で大変なのに、あんなことをやらなきゃいけないなんて本当にツラすぎる。 芦原先生視点だと、原作に忠実に製作することを条件にドラマ化を許諾したのにもかかわらず、重要なテーマやキャラクター造形を無視するような改変がされた脚本が作られ続けるという状況なわけだ。 特にひどいと思ったのが、小学館側の報告書に記載されていた次のような内容のものだ。 尺が足らないという理由で入れられたオリジナルのシーンに対して、何度か削除を要請し、代わりに3つの案(す

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