ファーストレディ時代から森友学園問題や桜を見る会など数々の疑惑に関与し、その都度「私人」(閣議決定文書)と逃れてきた安倍昭恵夫人が、夫・安倍晋三氏の死後、巨額の政治資金まで引き継いだ。そのカネを私人として自由に使われては、「政治とカネ」の闇は一層深まっていく──。 安倍氏を秘書時代から支えてきた名物後援会長の伊藤昭男氏(伊藤製鋼会長)の葬儀が1月6日に地元・下関市で営まれ、昭恵夫人が弔辞を読んだ。 葬儀は伊藤家や安倍晋三後援会の合同葬で、安倍派から吉田真次・代議士、杉田水脈・代議士らが参列したが、安倍氏の元後援者の間で話題になっていたのは、「安倍氏の後継者」として当選した吉田氏の“困窮”ぶりだという。 地元紙記者の話だ。 「吉田氏は昭恵夫人の全面支援により当選し、後援会長にも昭恵夫人が就任した。しかし、安倍元首相が集めた政治資金は昭恵夫人が全部持っていったから、カネが全然なく、秘書も長続き

石破茂首相(自民党総裁)は派閥裏金事件に関係した「裏金議員」を次期衆院選の比例名簿に登載しない決断を通じ、裏金議員に対して小選挙区で勝ち上がってくる「みそぎ」を求めた。自民全体への逆風を和らげようと裏金議員を切り離す狙いとみられるが、事件の渦中にある安倍派議員らは猛反発している。 【関連記事】首相決断、線引きに透ける「打算」 「史上最低の決定だ」 「党を分断する史上最低の決定だ」――。石破首相の決断を受け、安倍派議員らは悲鳴交じりに激しく反発の声を上げた。 「自民党の一致団結なんてもうない。(石破首相は)作られた世論に迎合して仲間を売るリーダーだ」。今回の決定で比例代表との重複立候補が認められないことになった安倍派議員はこうまくし立てた。 重複立候補を認めない案を巡っては、森山裕幹事長が4日、「選挙は当選第一主義だと思うし、政治資金の問題については党として処分も下した」と否定的な見解を示し

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