【ハノイ=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄で、マレーシアで暗殺された金正男(ジョンナム)氏の息子、金ハンソル氏らを救援したとする団体が1日、住民を迫害する金正恩体制を覆すための「臨時政府」を発足させたとサイトで表明した。拠点がどこかは明らかにしていない。 「千里馬民防衛」と名乗ってきた同団体は「自由朝鮮」と改称し、立ち上げた臨時政府が人権を尊重し、北朝鮮人民を代表する単一で正当な組織だと主張。各国の脱北者らに決起を促した。2月25日にサイトで「今週中に重大発表がある」と予告していた。 朝鮮半島で日本統治からの解放を求めた三・一運動から100年に当たり、事実上の物別れに終わった米朝首脳再会談の直後である1日に発表をぶつけ、国際的な注目を集めようとしたとみられる。 サイトでは、チマ・チョゴリを着て韓国の公園らしき場所で宣言文を読み上げる女性の動画も掲載。北朝

米国は、国際社会による厳しい制裁を通じて北朝鮮に核兵器の放棄を迫るという動きを主導してきた。しかし様々な情報からは、それが狙い通りに機能していないことがうかがえる。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は脱北者や人道支援関係者、政府当局者、その他の北朝鮮訪問者ら30人以上にインタビューを実施。彼らの証言によれば、1990年代に今よりもっと厳しい状況下で生活していた多くの住民は、市場経済がより深く根付く状況に適応しつつあるようだ。ドナルド・トランプ米大統領は27、28日にベトナムのハノイで北朝鮮の金正恩労働党委員長との2回目の首脳会談に臨むが、制裁の効果が限られていることはトランプ氏にとって状況を難しくするものだ。非核化に向けた交渉を続ける中で、米国は北朝鮮が核兵器とミサイル計画を凍結することを望んでいる。

【北京聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の専用機「チャムメ1号」が10日、午前9時半(日本時間)、シンガポールに向け平壌を出発した。 飛行中の航空機の位置をリアルタイムで表示するウェブサイト「フライトレーダー24」によると、「チャムメ1号」は北京の上空を通過した後、西南方向に向かって飛んでいる。 これに先立ち、習近平国家主席など中国要人が専用機として利用する中国国際航空(エアチャイナ)の旅客機が同日午前8時半(同)に平壌を出発している。 金委員長は同日に朝米(米朝)首脳会談のため、シンガポールに入るとされており、金委員長一行がいずれかの航空機に搭乗している可能性がある。 平壌からシンガポール行きの2便が出たことについては、金委員長の所在を特定できないようにするためとの見方が出ている。 csi@yna.co.kr

中国と北朝鮮が3月26日、電撃的に首脳会談を行い「半島の非核化」で合意した 。新進気鋭の朝鮮半島研究者、宮本悟・聖学院大学教授は、統一のプロセスが進むとすれば、連邦制による1国2制度のような状態になると考える。ただし米軍が撤退を受け入れるのは困難とも指摘する。 (聞き手 森 永輔)中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が3月26日、首脳会談に臨みました。まさに「電撃的」。宮本さんも驚かれたのではないですか。 宮本:まさか、首脳会談を行うとは思いませんでした。びっくりしました。ただし、このタイミングで北朝鮮が中国にアクセスするであろうことは、理屈で考えて明らかでした。 宮本悟(みやもと・さとる) 聖学院大学 政治経済学部 教授 1970年生まれ。同志社大学法学部卒。ソウル大学政治学 科修士課程修了〔政治学修士号〕。神戸大学法学研究科博士後期課程修了〔博士号(政治学)

北朝鮮の朝鮮人民軍が対韓国開戦直前に日本全国にある原子力発電所施設に特殊工作員計約600人を送り込み、米軍施設と同時に自爆テロを起こす計画を策定していたことが28日、軍元幹部ら脱北した複数の関係者の証言で分かった。計画実施に向け工作員を日本に侵入させ、施設の情報収集を重ね、日本近海でひそかに訓練も行っていたという。北朝鮮による原発テロが現実的脅威に浮上した。 元幹部らによると、計画は、金日成(キム・イルソン)主席の後継者だった金正日(ジョンイル)総書記が「唯一指導体系」として朝鮮労働党と軍双方の工作機関に対する指示系統を掌握した1970年代半ば以降、具体化に動き出し、90年代に入って本格化したという。 計画には、大別して2つの特殊部隊が編成された。「対南(韓国)」と「対日」部隊で、それぞれ2個大隊約600人ずつが充てられた。1個大隊には3、4人一組の80チームが組まれ、対南侵攻直前に日本と

核やミサイル開発で連日ニュースを騒がせ、ついに戦争になるのかという不安も高まる北朝鮮。しかし、北朝鮮の脅威はすでに、あなたの隣に迫っているかもしれない……。日本にも数多く潜伏しているとされる北朝鮮の工作員たち。彼らはいったい何者で、どんな生活を送っているのか。元工作員たちへのインタビューを重ねてきた報道記者・作家で『スリーパー 浸透工作員』の著者でもある竹内明氏が、自らの目で見、直接話を聞いた元工作員たちの証言から、日本にも潜んでいる北朝鮮工作員の実像に迫ります。 (前回までの内容は、こちらから) 「我々の脅威は飛んでくるミサイルや、これから潜入してくる工作員じゃない。もうすでに、日本には工作員が入り込んで生活している。 さらには、日本で生まれ育った若者が工作活動に巻き込まれることもある。真面目な若者が、エリート意識をくすぐられて工作員になってしまうこともあるんだ……」北朝鮮工作員を追っ

年明け、大阪に住む脱北者たちの食事会に参加させてもらった。朝鮮語と日本語混じりで互いに近況を語り合う楽しいひと時となった。そのうちの一人は日本人の伴侶を得ていた。だがパートナーからは、周囲に北朝鮮から来たことを話さないよう言われているという。そして私にも、脱北者であることを誰にも言わないでほしいと言った。少し悲しげであった。日本の中の北朝鮮を見る目におびえているのである。 日本社会の北朝鮮に対する反発は、日本人拉致犯罪が顕在化した2002年以来強まったのであるが、昨今の世間の空気は陰湿でとげとげしいものになったように感じる。昨年、北朝鮮を巡って気の滅入る現象が二つあった。一つは11、12月に北朝鮮漁船が日本海沿岸に相次いで漂着した時の反応だ。周囲の多くの人から「工作船ではないのか?」「乗っていたのは軍人では?」という質問をたくさん受けた。メディアからもだ。荒れる冬…

正恩氏「成熟した政治家」=「今回は勝利」-ロ大統領 11日、ロシア・モスクワでメディア幹部との会合に出席したプーチン大統領(AFP=時事) 【モスクワ時事】ロシアのプーチン大統領は11日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長について、「能力があり、成熟した政治家だ」と評価し、核・ミサイル開発をめぐり「今回は勝利した」と指摘した。 対北朝鮮制裁「ロシアが台無しに」=先制攻撃否定せず-米大統領 プーチン氏はモスクワで開かれたメディア幹部との会合で、「(正恩氏は)自らの戦略的目標を達成した。彼は核兵器と、今や射程1万3000キロのミサイルを保有している」と強調。9日の韓国と北朝鮮の閣僚級会談を念頭に、「(正恩氏は)今は状況を落ち着かせることに関心がある」と述べ、外交的駆け引きを巧みに展開しているとの認識を示した。(2018/01/12-05:31) 【特集・北朝鮮の今記事一覧へ】 【アクセスランキング

<アメリカが考えなしに選んだ北緯38度線が、北朝鮮の運命をここまで狂わせた。金王朝3代に語り継がれた怨念のルーツ>北朝鮮とその指導部が抱くアメリカに対する憎悪の源は、今から約70年前にさかのぼる。第二次大戦後、朝鮮半島を占領していた米ソの思惑によってもたらされた南北の分断と、大国の介入で凄惨を極めた朝鮮戦争にまつわる怨念だ。北朝鮮の若き指導者、金正恩朝鮮労働党委員長は、2017年を北朝鮮にとって歴史的な年にした。ドナルド・トランプ米大統領の度重なる圧力や国連の経済制裁をものともせず、金は核兵器の技術を大幅に進歩させ、アメリカ全土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成を発表した。北朝鮮外務省は、トランプが12月18日に発表した「米国第一」主義に基づく国家安全保障戦略について、「朝鮮半島で覇権を握ろうと企てている」としてアメリカを猛烈に非難した。実際アメリカは、1945年に悪名
北朝鮮の工作員が日本に多数いるとか、彼らは国際的に活動しているとか、「まあ、そんなの常識として知っていますよ」と言いたくなるが、本書を読んでみると、なんというのだろう、うなだれてしまう。ある種、絶望感のようなものも感じる。ここまで実態はひどいのか。あえて「私たち」と言いたいのだけど、私たちはこの問題に実際は目をつぶっていたのだなと後悔する。本書『北朝鮮 核の資金源(古川勝久)』(参照)は副題に『「国連捜査」秘録』とある。著者は国連安保理の下に置かれた北朝鮮制裁担当の専門家パネルに2011年10月から2016年4月まで4年半所属し、北朝鮮の国際的な暗躍を詳細に調べ上げてきた。日本国内はもとより各国に足を延ばし、国連による北朝鮮制裁を北朝鮮がどのように違反し、またどのように、ミサイルや原爆の開発部品の調達や技術収集、さらにそのための資金調達を行ってきたか、それを丹念に調べた記録が本書である。
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