レイチェル・シュタイア『万引きの文化史』(太田出版、2012)を読んだ。 万引きの文化史 (ヒストリカル・スタディーズ03)posted with amazlet at 13.07.08レイチェル・シュタイア 太田出版 売り上げランキング: 77,282Amazon.co.jpで詳細を見る レイチェル・シュタイア(←ごめん、この人シュテアーだと思って論文にもそう書いちゃったんだけどシュタイアだそうです)は舞台芸術史の研究者でバーレスク研究で有名なのだがなんでまた万引き(shoplifting)の本を…と思ったら、どうもこの本を書くことになった大きなきっかけのひとつはウィノナ・ライダーの万引き報道らしい。書いているシュタイア自身がけっこう万引きに魅力を感じているようなのだが、とはいえ信頼できる研究者ではあるので文化史的な調査のほうは非常に行き届いている。 この本は欧米におけるshoplif

アメリカの情報機関が大手通信会社などから秘密裏に個人情報を収集している問題で、世界最大の交流サイトを運営するフェイスブックは、14日、当局から情報提供の要請を受けた件数が、去年の下半期だけで9000件から1万件に上ることを明らかにしました。 この問題は、アメリカのNSA=国家安全保障局が、テロ対策の一環として、大手通信会社やIT企業などから個人の電話の通話記録や電子メールの内容などを大量に収集していたものです。 個人情報を提供したと指摘されたIT企業などは顧客から批判の声が上がっているとして、当局から提供を求められた個人情報の対象や数について公表することを認めるよう、政府に要請していました。 このうちフェイスブックは14日、政府側との調整がついたとして、当局から要請を受けた件数を公表しました。 それによりますと、フェイスブックでは、去年の下半期だけで犯罪の捜査や安全保障に関わるものなど合わ
内田樹さんのセックスワーク論がブログであがっている。これまでのセックスワークについての議論を、内田さんなりにまとめた後、このように述べている。 「売春婦は保護すべきだ」という主張と、「売春はよくない」という考えをどうやって整合させるのかといきり立つ人がいるかも知れない。だが、繰り返し言うように、現実が整合的でない以上、それについて語る理説が整合的である必要はない。 「すでに」売春を業としている人々に対してはその人権の保護を、「これから」売春を業としようとしている人に対しては「やめときなさい」と忠告すること、それがこれまで市井の賢者たちがこの問題に対して取ってきた「どっちつかず」の態度であり、私は改めてこの「常識」に与するのである。 内田樹「セックスワークについて」 (http://blog.tatsuru.com/2013/05/29_0836.php) つまり、何もしないのである。これま

東京・秋葉原を歩行中に警察官から職務質問され、犯罪事実がないのに送検、起訴猶予処分を受けたとして、豊島区の男性会社員が都などに約200万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。都築政則裁判長は職務質問の違法性を認定、「休日に秋葉原を歩いていただけで所持品検査までされた精神的苦痛は大きい」として、都に5万円の支払いを命じた。 警察官職務執行法は職務質問について「異常な挙動」から犯罪関与が疑われる場合などに実施できると規定。都側は「任意での職務質問は一般的に許容される」と主張したが、都築裁判長は規定に該当しない場合は任意でも違法との判断を示した。 判決によると、男性は平成22年3月に職務質問された際、小型ナイフ付きの携帯工具を所持していたことから任意同行を求められ、軽犯罪法違反容疑で書類送検された。東京区検は同5月、男性を起訴猶予処分とした。 都築裁判長は、男性の工具所持
米ニューヨーク(New York)市、タイムズスクエア(Times Square)に林立するビルと、ビルボード(2012年12月27日撮影)。(c)AFP/Stan HONDA 【12月29日 AFP】米ニューヨーク(New York)市のマイケル・ブルームバーグ(MichaelBloomberg)市長は28日、警察学校の卒業式で、同市内で今年これまでに発生した殺人事件の件数は414件で、統計を取り始めた1963年以降、年間の発生件数が最少にとどまる見通しであることを明らかにした。銃による暴力が横行する米国で、わずかながらもの朗報といえる。 今年、同市内で起きた殺人事件は昨年の515件から約19%減少。同市長が就任した2002年と比べると、約35%の減少になる見込みだ。ルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)前市長が就任する4年前の1990年には、同市では年間2245件以上の

異色の少年犯罪本、ネット発で好評 2008年02月09日 「戦前の少年犯罪」(築地書館)が注目を集めている。発売3カ月で5刷が決まるなど、この種の本では異例の売れ行きで、すでに6500部。ネット上のサイトで発信してきた情報をもとにした本で、データの検証も呼びかける。(アサヒ・コム編集部) 戦前の少年犯罪(築地書館) 少年犯罪データベース 著者は2001年からインターネットサイト「少年犯罪データベース」を主宰している。実名は明かしていない。 サイトでは、戦前に起きた少年犯罪を過去の新聞記事を引用して紹介してきた。少年犯罪の専門家ではない著者だが、図書館で新聞記事を読むという作業を繰り返し、情報を増やしてきたという。 サイトでは「間違いの指摘は歓迎します」と記述する一方、今日の少年犯罪を報じるマスコミや識者に対し、戦前の凶悪な少年事件への検証が不十分ではないかと、疑問を投げかける。 具体的なデ
有害コミック撲滅!アメリカを変えた50年代「悪書」狩り 著者:デヴィッド・ハジュー 出版社:岩波書店 ジャンル:マンガ評論・読み物 有害コミック撲滅!―アメリカを変えた50年代「悪書」狩り [著]デヴィッド・ハジュー 1950年代にアメリカン・コミックは撲滅運動に襲われた。この問題を、同時期に発生した「赤狩り」旋風と比較しながら論じたのが、本書のおもしろさである。 この時期アメリカは青少年に害をなす「悪い文化」を排除しようとした。ターゲットになったのが共産主義と漫画だった。両者に何か共通点があったのか。著者によると、赤狩りは共産主義かぶれのインテリ層を狙い撃ちにし、他方コミック撲滅は愚かな俗悪文化の浸透から保守エリート層の価値観を護(まも)る狙いがあった。だが、こうした「ベクトルの違い」を超えて双方共に、あらゆる弾圧に屈せず好きなものを護って戦い続けると決意した熱烈なサポーターを多数有し

デカルトの「我思う故に我あり」は通常、「思考している自分は存在している」と理解される。「自分という意識は確実に存在している」というわけである。当たり前ではないかと思うかもしれない。残念でした。「自分という意識」は脳機能の処理結果であって、それ自体で存在しているわけではない。あなたには自由意志なんてない。あなたの意識や自由意志は脳のプロセスの、ただの傍観者なのである。 冗談のようだがこの話は脳科学を学んだ人には常識の部類である。なにかをしようと意識するよりも身体のほうが先に動くことは実験科学的にわかっているからだ。座っていて「ちょっと立ち上がろうかな」という自由な意識は、実際には立ち上がろうとする身体の神経反応の後から生じている。生理学者ベンジャミン・リベット(Benjamin Libet)が1980年代に明らかにした(参照)。身体運動についての自由意識と思われているものは、身体意識の承認の
さて、本日は、先日のエントリ、 トリアージと中絶の経済学 の続きである。 タイトルはかなり扇情的なものにしたが、今回の話はするには適当だろうという事でつけた。なんで、こんなタイトルになるかは、これからお話しようと思う。 さて、なんだけども、先日の話では、「ヤバい経済学」の話で、「アメリカで犯罪を減らした史上最大の要因の一つが中絶だ」って話をしたわけだ。 「やば経」によると、子ども時代の貧困と片親の家庭で育った子どもは、将来犯罪者になるかを予測する上で、もっとも強力な要因だと言う。 片親の家庭で育つと子どもが将来犯罪者になる可能性はほぼ二倍になるらしい。また、母親が10代、あるいは母親の教育水準が低い場合にも、子どもが犯罪者になる確率が上昇する。 「やば経」では、ここで、アメリカで何百万人の女性に中絶を決心させた原因の一つが、「子どもを生んだら、その子どもは不幸になり、犯罪者になる確率が高い

先日のエントリの追記において再追記でブクマコメに応答すると予告していたけど、思っていたより多くのコメント欄コメント・ブクマコメ・トラバがついたので、独立したエントリで応答しますにゃ。個別の応答はパスね。 死刑願望による他殺の存在はガチだろ まず、死刑願望に基づく犯行について、毎日新聞と朝日新聞の記事の全文引用が載っているブログから記事を引用 2月に東京都新宿区にある神社のトイレでタクシー運転手の頭を金づちで殴ったとして殺人未遂容疑で逮捕された無職の男(31)も、昨年9月に広島・平和記念公園で男性を刺殺したとされる無職男(63)も「死刑になりたい」と動機を語ったとされる。 いずれも容疑者たちは「死にたいが死にきれなかった」などとも供述したという。特定の人に殺意を抱いたわけではなく、死刑制度を使って間接的に自殺を図ったというわけだ。 http://s19171107.seesaa.net/ar
はてなブックマークのブックマーク数が多い順に記事を紹介する「はてなブックマーク数ランキング」。7月7日(月)~7月13日(日)〔2025年7月第2週〕のトップ30です*1。 順位 タイトル 1位 あの2人組が「ぽっこりお腹はどうすれば簡単に治るか?」を教えてくれる→「そんな腹筋で大丈夫か?」「大丈夫だ。問題ない」 - posfie 2位 何が長期的に出生率を下げてきたのか|筒井淳也 3位 ※オススメです!【簡単!!ゆでて切るだけ】夏にぴったり!雲白肉(ウンパイロー) | 山本ゆりオフィシャルブログ「含み笑いのカフェごはん『syunkon』」Powered by Ameba 4位 速習 Claude Code 5位 たった5分でストレスを和らげる確かな方法6選、科学の裏付け | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト 6位 【速報】米国依存から自立する努力必要と石破首相|47NEWS(よん
単純売春は禁止されていない 例えば僕が金持ち父さんで、とある♀とねんごろになり、しかもその♀に経済的な援助をしていたとしますにゃ。いわゆる愛人というやつにゃんね。これは少なくとも法的にはまったく問題にゃーよね、純粋に私的な関係での話ですにゃ。 警察権力というのは民事不介入が原則なので、私的な関係において性関係があるとか経済的に援助しているとかについては介入しにゃー。介入されたら困りものにゃんな。 で、この♂と♀の私的関係にゃんが、例えば僕がある♀にヒトメボレして、しかも向こうもまんざらではにゃーようで、デート誘ったらオッケーで、飯代もホテル代も僕がもって、しかも♀が経済的に困っているのを見かねてカネをだしたとしても、愛人のケースと同じようなものだよにゃ。法で禁止するような話ではにゃー。 性関係において金銭の授受があることそのものは単純売春などといわれるけれど、この単純売春を法的に禁止するこ
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