【ロンドン=佐藤昌宏】東西冷戦さなかの1983年、サッチャー英政権(当時)が、対ソ連戦を想定した図上演習の一環として、エリザベス女王による国民向け演説の草稿を作成していたことが1日、英公文書館が公開した機密文書で明らかになった。 79年の旧ソ連によるアフガニスタン侵攻後に急速に悪化した東西関係を反映したもので、核戦争を念頭に置いた内容となっている。 女王演説の草稿は83年3月4日付。「戦争の狂気が今一度、世界中に広がった。勇敢な我が国は再び、困難を切り抜ける準備をする必要がある」と「第3次世界大戦」への心構えを国民に説く内容になっている。また、「敵はライフル銃を持った歩兵や、上空を徘徊(はいかい)する空軍兵ではなく、科学技術を悪用した恐ろしい『力』だ」と核兵器の脅威に言及した。
中近東文化センター(東京都三鷹市)付属アナトリア考古学研究所が発掘調査しているトルコ中部のビュクリュカレ遺跡で今月上旬、水晶のような石に金や宝石で象眼を施し、ヒョウとみられる動物の頭部をかたどった彫像が出土した。 アッシリア商業植民地時代(紀元前20~前18世紀頃)のものとみられる。当時これだけ豪華で精巧な彫像は珍しく、アフガニスタン産の青い宝石「ラピスラズリ」を使うなど、交易の広がりを示す貴重な遺物となる。 彫像は長さ3センチ、幅2・2センチ、高さ1・6センチ。両目は縁を金で象眼し、片方は失われているが、直径3ミリのラピスラズリを埋め込んでいる。斑点39か所のうち、24か所に青いガラスの象眼が残り、首の下には青銅製の金具がついていた。
米英軍主導の侵攻から20日で10年を迎えるイラクや国際部隊の駐留が続くアフガニスタンに派遣された米女性兵士延べ28万人の3割以上が、上官らから性的な暴行を受けていたことが分かり、米国内で「見えない戦争」と問題視されている。連邦上院の軍事委員会で13日、「軍内性的トラウマ(MST)」と呼ばれる心的ストレスに関する公聴会が初めて開かれた。新たな被害を恐れ沈黙を余儀なくされてきた被害者は「風穴が開いた」と歓迎している。 カリフォルニア州図書館調査局が昨年9月に発表した実態調査によると、イラクとアフガニスタンに派遣された女性兵士の33.5%が米軍内でレイプされ、63.8%が性的いやがらせを受けたと回答した。国防総省も問題を認めている。軍内での性的暴力は2010年だけで、男性の被害も含め推計1万9000件にのぼる。 上院公聴会で議長を務めたバーバラ・ボクサー議員は「被害申告が出ているのは17%に
クナール川沿いのスランプール平野。通水前には荒涼とした土地が広がっていた=2005年5月、ペシャワール会提供アフガニスタンでの工事で指揮を執る中村哲さん(右)=2012年12月3日、ペシャワール会提供灌漑から7年後のスランプ−ル平野。徐々に緑が戻ってきた=2012年8月、いずれもペシャワール会提供クナール川周辺の地図 【吉良隆夫】アフガニスタンで農地復興に取り組むペシャワール会(事務局・福岡市)現地代表の医師、中村哲さん(66)の「緑の大地計画」が大詰めを迎えている。約10年がかりで堰(せき)や水路を造り、農地を再生してきた。福岡県朝倉市の「水車」の技術を生かし、荒れた高台に水を行き渡らせることも計画中だ。 アフガニスタン東部・クナール川流域。もともとは小麦やトウモロコシなどを栽培していた豊かな穀倉地帯だった。 しかし、温暖化の影響か、山脈の万年雪が徐々に減少。川の水位は下がり、農地
イスラエル国立図書館(National Library of Israel)で、アフガニスタンで発見された1000年前の古文書を公開するハガイ・ベン=シャマイ(Haggai Ben-Shammai)館長(2013年1月3日撮影)。(c)AFP/MENAHEM KAHANA 【1月4日 AFP】およそ1000年前にユダヤ人が現在のアフガニスタンに居住していたことを示す手書きの古文書がイスラエルのエルサレム(Jerusalem)で3日、公開された。中世の中央アジアにおける、ユダヤ人コミュニティの存在を示す証拠が初めて日の目を見ることとなった。 アラビア語やヘブライ語、ユダヤ・ペルシャ語などで書かれた多数の文書は今から約2年前、アフガニスタン北部の洞穴から偶然見つかった。同様の文書が発見された場所としては、イスラエルから最も遠い地となる。保存状態も洞穴内の乾燥した環境により極めて良好だったという

デア・シュピーゲル Global Research 2012年12月16日 シュピーゲル・オンライン Nicola Abe ある兵士がクラス一番で卒業することを目指した。彼は成功し、ニューメキシコにあるアメリカ合州国空軍の特殊部隊に勤務する無人機パイロットになった。彼は何十人もの人を殺害した。ところが、ある日、もうこれ以上できないことに気がついた。 ブランドン・ブライアントは、エアコンで摂氏17度に保たれ、治安上の理由でドアを開けることができない長方形の窓のないトレーラーほどの大きさのコンテナの中で5年以上働いていた。ブライアントと同僚達は14台のコンピュータ・モニターと4つのキーボードを前に座っていた。ブライアントがニューメキシコでボタンを押すと、地球の裏側で誰かが死んだ。 コンテナは、コンピュータのブーンという音で満ちていた。それは空軍用語で言うコックピットとして知られている無人機の頭

アフガニスタンのカンダハル空軍基地(KandaharAir Field)近くで夜間の任務に就く米兵(2012年9月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/Tony KARUMBA 【12月24日 AFP】アフガニスタンで米海軍の特殊部隊「シールズ(SEALs)」指揮官が自殺とみられる死を遂げたことについて米海軍が調査を進めていると米CNNが23日に報じた。 国防総省によると死亡したのはジョブ・プライス(Job Price)中佐(42)。米ペンシルベニア(Pennsylvania)州ポッツタウン(Pottstown)出身のプライス中佐はアフガニスタンのウルズガン(Uruzgan)州で安定化作戦の支援任務にあたっていたところ、非戦闘関連の負傷を負い、22日に死亡したという。国防総省によるとプライス中佐は米バージニア(Virginia)州バージニアビーチ(Virginia Beach)の米海軍特殊

米メリーランド(Maryland)州のパタクセント・リバー(Patuxent River)海軍航空基地に展示された、ノースロップグラマン(Northrop Grumman)が開発した次世代無人爆撃機「X-47B」(2012年7月31日撮影)。(c)AFP/Paul J. Richards 【11月20日 AFP】ハリウッド映画に登場するような、人間の命令なしに人を撃ち殺すことのできる自律型ロボットは現実に実用化が可能であり、各国政府が実戦配備を始める前に禁止するべきだ――。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch、HRW)とハーバード(Harvard)大学法科大学院の国際人権クリニック(International Human Rights Clinic)が19日、このように警告する報告書を発表した。 「失われつつある人間性(Losing Humanit

(CNN) アフガニスタン中部にある仏像や寺院などの貴重な遺跡が、中国企業による鉱山開発で破壊されようとしているとして、米国の専門家が遺跡の保護を訴えている。 米ノースウェスタン大学教授のブレント・ハフマン教授は、ロガール州にあるメス・アイナク遺跡のことを世界に知ってもらいたいとの思いから、2011年に同遺跡についてのドキュメンタリー映画制作に着手した。 ハフマン氏によると、メス・アイナクは巨大な壁に囲まれた仏教都市で、略奪や旧支配勢力タリバーンによる破壊を免れ、幾つもの巨大な寺院や数千体もの仏像が残っている。古代都市を見下ろす巨大な仏像の多くは金箔で覆われ、見る者を圧倒する。同地はシルクロードの重要な町として、かつてはアジアの貿易や巡礼の拠点でもあったという。 日常生活について記した未発掘の写本も大量に存在するほか、仏教建築の下には青銅器時代の遺跡が眠っているとみられることも、ここ数年の

アフガニスタン南部ヘルマンド(Helmand)州にある国際治安支援部隊(ISAF)のバスティオン基地(Camp Bastion)の監視塔(2010年12月7日撮影、資料写真)。(c)AFP/WPA/LEON NEAL 【9月20日 AFP】英国防省は19日、アフガニスタン南部ヘルマンド(Helmand)州にある国際治安支援部隊(ISAF)のバスティオン基地(Camp Bastion)で英軍の女性兵士が男児を出産したと発表した。女性兵士は妊娠に気付いていなかったという。 英国防省は、「アフガニスタンのバスティオン基地の医療施設で18日、英女性兵士が男児を出産したことを確認した」と発表。母子共に健康で、現在は基地内でできる限りの処置を受けているという。数日中に小児科の医療チームを同基地に派遣する準備が進められており、このチームが付き添って母子を英国に連れ帰る予定になっている。 また英国防省は、

ウリヤノフスクの場所 【モスクワ田中洋之】北大西洋条約機構(NATO)軍の14年までのアフガニスタン撤退をにらみ、物資の輸送中継センターの開設予定地のロシア中部ウリヤノフスクで21日、共産党支持者らが抗議デモを行った。ウリヤノフスクはロシア革命の指導者レーニンの出身地として知られ、参加者は「レーニンの“聖地”に外国の基地はいらない」とアピールした。 NATOの中継センターは、アフガンと欧州の中間に位置するウリヤノフスクの空港に開設する計画で、ロシア側と協議が進んでいる。NATOにとってロシア経由は治安悪化が目立つアフガン南部のパキスタン経由より安全で、ロシア側にとっても空港使用料が入るメリットがある。 ラブロフ露外相は「(中継センターは)NATOの軍事基地ではなく、ロシアが全面的に管理する」と説明しているが、国民の間で冷戦時代に敵対したNATOへのアレルギーは強く、反対集会にはジュガーノフ
ワシントン(CNN) 米政府高官は17日までに、昨年5月にパキスタン北部の潜伏先を急襲した米海軍特殊部隊に殺害された国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者が、オバマ米大統領やペトレイアス米中央情報局(CIA)長官の暗殺を狙っていたことを示す自筆のメモが見付かったと明らかにした。 パキスタン北部アボタバードにあった隠れ家で海軍特殊部隊SEALの隊員が押収した数千点の文書の中にあったとしている。同容疑者はメモの中で対米攻撃を続行するよう促してもいた。 ビンラディン容疑者は、オバマ氏やペトレイアス氏がアフガニスタンに滞在している間、暗殺の機会を探るよう指示。オバマ氏が暗殺された場合、バイデン副大統領が昇格するが同氏に大統領職は務められないとさげすんでもいたという。ペトレイアス氏は当時、アフガニスタン駐留米軍トップの国際治安支援部隊(ISAF)司令官だった。 また、米国内で大規模
米バージニア(Virginia)州クアンティコ(Quantico)の米海兵隊基地で最新の非殺傷兵器「アクティブ・ディナイアル・システム(ADS)」をテスト照射されるAFPの米国防総省担当Mathieu Rabechult記者(2012年3月9日撮影)。(c)AFP/Paul J. Richards 【3月15日 AFP】どこからともなく突然わき上がってくる「熱」の耐えがたい感覚――これは米軍当局が今週発表した電磁波を利用する最新の非殺傷兵器「アクティブ・ディナイアル・システム(Active Denial System、ADS)」の効果である。 バージニア(Virginia)州クアンティコ(Quantico)の米海兵隊基地で行われたメディア向け体験会で、米海兵隊のトレーシー・タフォラ(Tracy Taffola)大佐はこの新兵器について「見えないし、聞こえない。そしてにおいもない。ただ感じる

アフガニスタン北東部バダフシャン(Badakhshan)州そばのヒンズークシ(Hindu Kush)山脈(2009年7月12日撮影、資料写真)。(c)AFP/Massoud HOSSAINI 【3月11日 AFP】アフガニスタン北東部バダフシャン(Badakhshan)州で4日、雪崩が村を直撃し、国連(UN)の10日の発表によると少なくとも145人が行方不明になっている。不明者は既に死亡したとみられる。 救助隊は被災地に向かったものの、依然として現地に到着できないでいる。国連緊急援助調整官室(OCHA)は声明で「ディスペー(Dispay)村には隣国タジキスタンから陸路でのみ行けるものの、雪が道路を遮断しており、村へのアクセスが妨げられている。ヘリコプターは、新たな雪崩を誘発する危険性があるため使用不可能だ」と述べた。 15年ぶりの厳冬に見舞われたアフガニスタンでは今年、雪崩被害によりバタフ

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