「性差別や性暴力の話になるとケンカになる問題」を読んだ。 https://www.gentosha.jp/article/16300/ ブコメでは様々な反応があったが、この手の話題でお互いに理解が得られないのには理由がある。 「そもそも自分が加害者だと思っていない」からだ。だって実際に性犯罪したことないんだから当たり前だ。 「社会の構造がそうなっている」ことを責められても「いや俺にどうしようもないだろ」となるのは当たり前なのだが、この感覚を女性が理解することは難しい。 ほとんどの女性はこの手の話題に囚われるとき、視野狭窄になっている。簡単に言えば「私は被害者モード」だ。 そのため、この手の話題を振られたときの男性の気持ちを理解する例題を用意する必要がある。 アルテイシア氏の旦那さんのように、ほとんどの男性は善良な一市民である。彼らと女性たちは本来は共闘すべき仲間なのだ。相互理解の第一歩を踏

2018.05.21スペシャルレポート なぜ株式市場は存在するのか? 意外に難しい株式市場が存在する理由 株式市場はなぜ存在するのでしょうか?その理由は意外に難しく、株式市場に関わる仕事をしている人でもきちんと説明できる人は多くないかもしれません。むしろ、その存在が身近な人ほど当たり前の存在となってしまっていて、理由が説明できないかもしれません。実際のところ、株式市場が存在する理由は、歴史的な細部では諸説あり、1つの正解があるわけではありません。例えば、株式市場の存在理由と密接にかかわるお金の起源をとってみても歴史学上の未解決問題*1であり、正解はまったく分かっていません。 今回のレポートでは、歴史的な側面は考慮せず、学術的な正確性はあえて放棄し、なぜ株式市場が存在するのか私なりに考えたことを、分かりやすさを重視して書きました。これを考えることにより、例えば、なぜ株式は毎日売買できる必要が

昨今テレビや書籍、そしてYoutubeなどでもよく題材として取り上げられるのが「教養」です。特に大人向けの教養。 Youtubeで検索すれば「大人が身につけるべき教養」みたいな動画はいくらでも出てきますし、本屋に行けばかならず教養コーナーがあります。 そんな話題の教養ですが、多くの人が勘違いしていることがあります。それは「教養とはたくさん知識を身につけることだ」と思っていることです。 確かに教養と知識は密接に関係があります。しかし、「知識=教養」ではありません。 たしかに日々のニュースについてよく知っている人を見ると「すごいなぁ」と思います。あるいは古典文学なんかをよく読んでいる人を見ると「教養がある人って格好いい」と思ったりもするでしょう。 でも、「多くのことを知っている」というだけで教養があるといえるのでしょうか? ものすごく色んな知識を持っている人でも、事あるごとに「ねぇ、ねぇ、これ

・・・という訳で、前回書ききれなかった読書レビューの続きとなります(笑)。アメリカの政治経済学者マーク・リラ著「リベラル再生宣言」です。 ※レビュー前半はこちら↓ この著者マーク・リラの主張の興味深いところは、20世紀初頭からのアメリカの一世紀の歴史を1970年代までと、1980年代以降に分けて分析しているところです。 リラは1970年代までをルーズベルト体制、1980年代以降をレーガン体制と呼びます。 そして、それぞれの体制のキーワードは ルーズベルト体制では「連帯、機会均等、公共への義務」 レーガン体制では「自主自立、小さな政府」 です。 これはアメリカの話ですが、実はこれって日本も似ていると思いませんか? 年代にズレはありますが、戦前〜高度経済成長期の日本も連帯や団結が重視され、就職や学業などさまざまな分野で機会均等という考えが広まりました。 そして、そのような公共性を重視する考え
『リベラル再生宣言』(マーク・リラ 著/夏目 大 訳) 米コロンビア大学歴史学部のマーク・リラ教授は、米民主党を支持するリベラル派の知識人だ。「リベラル再生宣言」というタイトルであるが、特定の政治的立場を押し出す宣伝文書ではない。学者の良心に従って、米国の政治と社会の現状を冷静に分析する。リラは最近40年間の米国政治は、国民の分断を加速する常軌を逸した状態になっていると指摘する。〈異常なのは――また恐ろしいのは――最近の四〇年間、アメリカの政治が、市民の消滅を助長する、そしてそれを喜びさえする二つのイデオロギーに支配されてきたということだ。右派においては、公益の存在さえ疑い、必要であれば政府を通じて同胞の市民を助けるという私たちの義務も否定するイデオロギーが優勢であり続けた。一方、左派においては、大学で確立された、個人の属性や集団への結びつきを極端に重要視するイデオロギーが優勢となった。自

8月初めのメルマガで、マーク・リラというアメリカの政治学者が最近書いた本を紹介していたのですが、その邦訳版が最近『リベラル再生宣言』(早川書房)というタイトルで出版されておりましたので、改めて触れておきます。 米メディアのブルームバーグが「ブレグジットとトランプ現象を理解するための必読書」(リンク先は英語)を3冊挙げているのですが、その1つは早くから邦訳が出ていたジョアン・ウィリアムズ著『アメリカを動かす「ホワイト・ワーキング・クラス」という人々』という本。もう1つは、デイヴィッド・グッドハート著『The Road to Somewhere(どこかに続く道)』で、こちらは施光恒さんと柴山桂太さんが鋭意翻訳中とのことですので、出版されたら皆さん必ず買いましょう! そして3冊目がこの『リベラル再生宣言』です。リラ氏は筋金入りのリベラル派知識人で、本書は「トランプ大統領を誕生させてしまったアメリ

2020年08月16日中国の影響力工作という深刻な問題 「影響力工作」あるいは「誘導工作」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? ここ数年、安全保障や外交に関連した国際会議に参加すると、必ずと言ってよいほど中国による「影響力工作」についてのディスカッションとなります。英語では、「インフルエンス・オペレーション」となり、まだ定訳もなく、日本のメディアで扱う機会もそれほど多くはありません。というのも、水面下での活動ですし、情報公開ももっともなされない領域ですので、これについて深く知る機会が限られています。 この「インフルエンス・オペーレーション」を体系的に扱ったおそらく最初の一般書が、読売新聞の飯塚恵子さんが書いた、『誘導工作 ー情報操作の巧妙な罠』(中公新書ラクレ、2019年)ではないでしょうか。実態がよく分からないので、なかなか研究対象として深く知ることは難しいと思いますが、この著作は

momo @momomi95396160 前職も現職も日系大手なので周りは小学校から私立で大学は早慶以上とか地方の地主や開業医の家柄でコネ入社とかばっかりだった。 私はど田舎の超複雑底辺家庭出身で、そこから這い上がってきたんだからハングリー精神で出世できる!って新卒時は思ってた節があった。 でも蓋を開けてみれば、 2020-08-17 16:28:55 momo @momomi95396160 家族仲が良くて裕福な家庭で育った子って自己肯定感が強くて、少し失敗してもどんどん新しいチャレンジするし物怖じせず発言する。家族に倣うのか、色んなコミュニティに属するからかコミュニケーション能力高くて人脈も豊富。 はっきり言って良いところ坊ちゃん嬢ちゃんと思ってた子たちが 2020-08-17 16:28:56 momo @momomi95396160人生経験豊かで仕事もすごいできるってことが多々あ

この記事を読んで、昔塾講師やら家庭教師やらを掛け持ちしていた頃のことを思い出しました。AI研究者が問う ロボットは文章を読めない では子どもたちは「読めて」いるのか? これまでのところ、テストを受験した公立中学校生340人のうち、 約5割が、教科書の内容を読み取れておらず、 約2割は、基礎的な読解もできていない ことが明らかになってしまった。 以前Books&Appsさんに寄稿させて頂いた記事でも触れたんですが、塾講師を「出来る子をもっと伸ばす」人と「出来ない子をなるべく救い上げる」人に分けたとしたら、私はもっぱら後者でした。 で、私が塾講師をやっていた頃も、「問題文を読解する」という段階で苦戦する子は何人もいました。 手前みそですが、上記記事からの引用です。 塾講師時代、子どもの「勉強わからない」に対処するうちに学んだこと 国語で印象に残っているのは、「そもそも数行以上の文章を、意味を

まず始めに、この記事で書きたいことを簡単にまとめてみます。 ・小説・評論から実用文に国語教育の主体をシフトしていこうという動きがある ・実用文を読み解く際のハードルには、「そもそも読解力が足りない・読解の習慣がない」というものと、「言葉が難しくて心理障壁が高い」というものがある ・前者を高校レベルでの学校教育で解決することは多分困難。一方、後者はそもそもクリティカルな問題ではない ・論理構造を読み解く訓練は文学教育でも出来る。むしろそっちの方が上位互換に近い ・国語教育の主体シフトやめた方がいいんじゃないかな 以上です。よろしくお願いします。 さて。書きたいことは最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。 まず、今回の記事を書くトリガーになった、ダイヤモンド・オンラインさんのこちらの記事を紹介させていただきます。 「本が読めない人」を育てる日本、2022年度から始まる衝

漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの「はみだし者」の心のよりどころになる文章を山のように生み出したんや。それだけでなく、「なんでそうなるのか」「どうしたらええんか」について、誰よりも早く考え、真面目に悩み、胃潰瘍で血を吐くほど苦しんで苦しみ抜いて書き続けて死んだんや。すごい人なんやで。 そもそもな。文学というのは、「形のないものに形を与える」営為なんや。こいつのおかげで、人の抱える人生への悩み、生きづらさみたいなもんに少しだけ形を与えることができて、それは心理学的に言えばめちゃめちゃ大きい社会的な「癒やし」効果になるんや。漱石がやったのはそういうことになる。端から見れば、ただ「小説を書いてた」だけやろな。漱石がもともと建築家になるつもりやったって知っとるか。けどなあ、友達に止められたんや。「夏目くん!残念ながら日本はまだまだ二等国や。君が思うヨオロッパみたい

2020年8月13日に読売新聞が報じたパプアニューギアに設置されたデータセンターに「重大な欠陥」があったとする記事についてここではまとめます。Huaweiが構築したデータセンターに不具合 今回取り上げるのは読売新聞が2020年8月13日朝刊9面で報じた記事。 www.yomiuri.co.jp パプアニューギニアに中国の支援を受け設置された情報通信施設に重大な欠陥が確認され、整備費用の返済を拒否する意向というもの。 確認された不具合は「外部からシステムに侵入できる不備」で、パプアニューギニアはデータセンターの利用制限を行っている。被害有無は不明。 調査はオーストラリア政府の支援で行われ、システム設計の不備、旧式の暗号化技術といった問題が確認された。 導入にあたったHuaweiが故意にセキュリティ上の問題を残した可能性があると調査報告書に記載されている。 豪調査で問題発覚 解決には再構築
「相対的な安全保障観」を鍛えるために――演繹的安全保障観と現実の「ずれ」をうめるための読書術(書評) 藤重博美 安全保障研究・平和構築研究政治 #安全保障をみるプリズム 「安全保障」を論じることは容易ではない。言葉自体が持つ多義性ゆえである。これは英語のsecurityを訳したものだが、基本的には「危険や脅威がない状態(Oxford English Dictionary電子版)」を指す。だが、より正確にいうと「危険や脅威によってもたらされる不安を感じない(心の)状態」のことだ。 たとえば、今まさに隣国に攻め込まれようとしているのだとしても、これに不安を感じないのであれば、安全保障は脅かされてはいない。逆もしかり。この点、類語である「安全(safety)」が、より物理的な意味で危害が及ばない状態を指すのとはニュアンスが異なる。 例を挙げよう。米国の軍事力は、物質的には誰がみようと変わりない

記事保存 日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。 史上初の米朝トップ会談など、多彩な首脳外交が繰り広げられた2018年もあと1カ月。国際政治の中心は、今年も相変わらず米国とトランプ大統領だった。日本経済にとっての波乱要因である米中貿易戦争は、いまだに決着点が見えない。本格化する日ロ平和条約と北方領土の返還交渉にも在日米軍の存在が絡む。しかし米国の政治スタンスを注目するだけで複雑な国際情勢を判断するのは今後も有効だろうか。「自主独立とは何か」(新潮選書)を著した細谷雄一・慶応義塾大教授は、戦後史を読み直しながら「親米・反米」にとらわれずに広く国際主義からの利益追求を説く。 ■トランプ大統領と鳩山元首相との共通項 ――自由主義や民主主義の価値観を共有する同盟国の米国は、これまで日本には圧倒的な存在でした。反権力の立場からの反米主義

日本の貨物船がインド洋の島国モーリシャスの沖合で座礁し、大量の油が流出している問題で、油だけを吸い取る特殊な繊維を使った吸着材が日本の企業から現地に送られることになりました。 東京・大田区の繊維メーカー「エム・テックス」は、油だけを吸い取ることができる、特殊な繊維の製造で特許を持っていてこの繊維を使った吸着材を生産しています。 吸着材は、去年8月の佐賀豪雨で佐賀県大町町の鉄工所から油が流出した事故でも復旧作業に使われていて、今回は1200リットル分の油を吸い取れる量を支援物資として送ることになりました。 19日、派遣される国際緊急援助隊の専門家チームの第2陣が現地に届けることになっています。 エム・テックスの竹ノ下友基部長は、「事故が起きたあと、何かできないかという思いがあった。美しい環境で、今回の事故が起き、現地の方々は大変な苦労をされていて、メイドインジャパンの技術を役立ててほしい」と

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、このところ重症者の数が増加する傾向にあります。最も感染者が多いのは東京都ですが、一方、重症者の数を見ると、17日の時点で、大阪府が東京都の2倍以上に上っています。「重症」かどうかについては厚生労働省が基準を定めていますが、東京都と大阪府はそれぞれ異なる基準で重症者の数を取りまとめていることが分かりました。大阪府内では、今月に入ってから、新型コロナウイルスの重症患者が急増しています。大阪府内では、新型コロナウイルスの重症患者が1か月前の先月18日には4人、重症患者を受け入れる病床の使用率は2.1%でしたが、17日の時点で、70人、37.2%と、今月に入って急増しています。また、17日は、70代から90代の高齢の男女合わせて5人が死亡しました。大阪府の吉村知事は、記者団に対し「東京との比較で言うと、重症者の基準が大阪と東京で違っているが、それだけで理由


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