「人権」「社会的責任」追及しないの?テレビはなぜ沈黙ジャニーズ性加害問題を調査した再発防止特別チームが指摘した「マスメディアの沈黙」が、国民に対してこれ以上ないほどわかりやすい形で示されている。 有名企業の多くが、ジャニーズ事務所所属タレントの広告起用の契約更新をしないと続々と表明している中で、テレビ局だけは所属タレントを起用した番組をこれからも続けていくとして、「沈黙」を続けているのだ。 わかりやすいのは、テレビ朝日だ。9月7日に「タレント自身に問題があるとは考えておりません。これまで通り番組の企画内容などを踏まえ、ご出演頂きたいと考えております」と大手企業と180度異なる独特の企業倫理を発表して以降、13日の10月期改編説明会でもこの方針を翻していない。 ハリウッドで主流の「エージェント式のタレントマネジメント」ならば、テレ朝の説明もわからんでもない。ハリウッドスターらの仕事は、事

国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が7月24日から訪日し、ジャニーズ性加害問題を調査する。性加害の実態が明らかになる動きが加速化する中、同月15日には俳優の服部吉次さんらが70年前の性被害について証言した。7月17日にRKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』に出演した音楽プロデューサー・松尾潔さんはこの勇気ある告発を、目を開き問題を直視するきっかけにしてほしいと訴えた。 俳優・服部吉次さんらが70年前の性被害を証言 2019年に亡くなったジャニーズ事務所創設者のジャニー喜多川氏が引き起こしたとされる性加害問題で、告発が相次いでいます。その最も新しい証言の一つが、7月15日に証言した78歳の俳優・服部吉次さんと友人の松崎基泰さんのものです。その内容というのが、70年前、服部さんが小学生の時の話で、これは衝撃的でした。 1953(昭和28)年に、ジャニー氏が作った少年野球団「東

ポーランドのドゥダ大統領は「定期的にウクライナへ妥協を求める国々」に向けて「ロシアとの妥協に領土を譲歩する用意がある指導者はウクライナの代わりに自国領を差し出し、ウクライナがドネツク、ルハンシク、クリミアを取り戻せばい」と主張した。 参考:Дуда запропонував країнам, які закликають Україну до компромісу з РФ, віддати свої території 参考:Дуда – тим, хто закликає Україну до компромісу з РФ: Пропоную віддати власні території 例えば地中海沿岸のような条件の良い領土が手に入るならロシアは満足するだろうロシアはウクライナと和平交渉を再開する条件に「ヘルソン州、ザポリージャ州、ドネツク州、ルハンシク州、クリミアにおけるロシ

1.そもそも看板はチョンボでしょ「座り込み抗議3011日!」って看板なら普通は継続して座り込んでると思うでしょ。別にタラコ野郎に好意的でなくとも。 尋ねて行った時座り込みいなかったら「いねーじゃねーか」ってなるでしょ。 タラコのツッコミは屁理屈ではなくごく素朴な一般的感覚じゃね? というかそもそもさ、 看板の文言書いた人達もそういう錯誤を狙ってたよな? 要するにウソ・大袈裟・紛らわしい案件なわけじゃん。 そこは謝ろう? 基地反対がいかに正義で大義でもウソはダメじゃん。 そんなとこでみみっちいウソついて何になるんだよ。 2.なんでその対応になる?仲間内で気勢を上げていくうちにいろんな面で段々盛っていってしまうのは人間としてわかる。 けど外部から突っ込まれた時には正気に返って「誤解を招いた文言を訂正します」でいいじゃん。 そこでそういう真摯な態度を見せれば「ああ、ちゃんと話の通じる、我々と同じ

昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動の多くは、「アウトバーンの建設で失業を解消した」といった経済政策を中心にしたもので、書籍も出版されています。研究者の世界ではすでに否定されている見方で、著者は歴史やナチズムの専門家ではありません。かつては一部の「トンデモ本」に限られていましたが、今はSNSで広く可視化されるようになっています

人手の無い駅や、格安航空会社がどのくらい障害者に対応することが「合理的」と言えるか――この問題について、長く考え、執筆してきた車イス芸人のホーキング青山さん コラムニストの伊是名夏子さんのブログが話題になり、議論を呼んでいる。 伊是名さんは車椅子で移動するのが日常だ。 著書『ママは身長100センチ』(ハフポストブックス・2019年刊)の紹介には次のようなプロフィールが掲載されている。 「先天性の骨疾患『骨形成不全症』で骨の弱い障害があるため電動車椅子を使用。身長100cm、体重20kgとコンパクト。右耳が聞こえない。ハイリスクな妊娠出産を乗り越え、5歳と3歳の子育てを総勢10人のヘルパーに支えられながらこなす」 注目を集めたのは、「JRで車いすは乗車拒否されました」(4月4日)と題されたブログ。細かい経緯についてはブログやその後の報道で伝えられているのでここでは省略する。旅行に出かけた際、

今夏に迫った東京五輪・パラリンピック。その組織委員会の会長辞任劇は国内だけでなく世界からも注目されました。低迷する開催機運のさらなる逆風にもなっています。この騒動にスポーツアパレルを扱うドームで社長を務める安田秀一氏は大会組織委の問題から、日本社会に残る無意味な風習にまで考察を広げています。◇ ◇ ◇東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任しました。森氏の女性蔑視発言につ

あいちトリエンナーレ問題 過去1週間ほど、愛知トリエンナーレをめぐる問題がマスコミやSNSを賑わせています。多くの識者が発言をしているところですが、極々簡単に出来事の時系列を振り返っておきましょう。 話題になったのは、「表現の不自由」と名付けられ、過去数年の間に公共の美術展から排除された展示を集めた企画展でした。その中に、慰安婦像を髣髴とさせる作品、昭和天皇の御影を焼くという作品が含まれていたことで、反発が広がります。展示に対しては、一般国民から多くの抗議があったほか、河村名古屋市長をはじめとする政治側から企画の中止を求める具体的な要求もありました。結果的には、総責任者である大村知事の判断で、抗議の一部に観客やスタッフの安全を害する可能性があるものが含まれていたことを主な理由として、展示そのものを中止することとなりました。 一連の問題は、確かに多くの論点を含んでいます。中心にあるのは、表現

www.asahi.com 金子兜太さんが書かれた「アベ政治を許さない」という文字は、様々なところで用いられ、未だに政治的なプロテストの場ではよく使われている。 その成立の経緯については充分に理解しているし、敬意を払いたい。 しかし、私は、「アベ政治を許さない」という言葉、あるいはそれを用いた政治的なパフォーマンスには、ずっと違和感を覚えている。 安保法制強行採決のあとから、度々駅に「スタンディング」という形で無言でボードを持っている人がいたが、率直にいえば、黙ってそのボードを持っている人を見ると、怖い、とすら思う。 先日、私のつぶやいた内容を巡って様々なご意見をいただき、改めてなぜ「アベ政治を許さない」というボード、あるいはメッセージに対して違和感を感じるのかを考えた。 そこにあるのはむき出しの怒りだけ もちろん、このブログを見ていただいている人ならおわかりの通り、私は安倍政権の国会運営
人の良い人や気が弱い人、共感力がある人を、自分が言いたいことを言い、やりたいように生きられる人が道具のように使う社会は嫌よね、。特にボランティアは基本富める者が持たざる者たちに差し伸べる手で、労働を売ることのみで収入を得ている層に無償労働のプレッシャーをかけるなんて、、、

岡山理科大学獣医学部の新設が、認可されることになった。 10月14日、林芳正文部科学大臣が、閣議のあとの記者会見で、学校法人「加計学園」の獣医学部について、文部科学省の大学設置審議会の答申を踏まえ、来年4月の開学を、正式に認可したことを明らかにしている(こちら)。 5月のはじめに、朝日新聞が「総理のご意向」などと記された文書の存在を報じて以来、およそ半年間くすぶり続けてきた問題に、一応の決着がついたカタチだ。 「一応の決着」という書き方をしたのは、手続き上は決着したように見えても、この結果に納得していない人たちがたくさんいるだろうと思ったからだ。 というよりも、納得していない側の陣営が大騒ぎしている中で、それでもなお一方的な形で手続き上の決着を急いだ政府の姿勢に驚いているからこそ、今回、私はこの話題を蒸し返すことを決意したわけで、加計学園問題は、これから先、認可の適正さの問題という当初の設

(2020/12/10 追記) この記事で行なった議論を大幅に改訂したものを、晶文社スクラップ・ブックの連載で発表した。どちらかといえば、この記事ではなくそっちを参照してほしい。 s-scrap.com 近年、「学問は役に立つのか?」「人文学を学ぶ意味はあるのか?」「利益を上げない学問に税金を投入する意味はあるのか?」みたいなことが言われることが多くなっているような気がする。大体の場合、やり玉に挙げられるのは人文学や文系の科目全般だったりする。 私は学生時代に人文系の学問を専攻していたし家族にも人文系の大学教授がいるのでわかるのだが、人文系の大学教授の大半は、「人文学は役に立つのか?」あるいは「お前のやっている学問は何かの役に立つのか?」ということを問われると憮然としたり心外だと言わんばかりに憤ったりする。それで「役に立つかどうかという理由で学問をやっている訳ではない」「何かの役に立つから
「頭がいい人」というと、「話が面白い人」とか、「論理的に話ができる人」とか、そういう風に答える人が多いと思います。 でも、僕が思うには、これは非常に語弊があります。 なぜなら、彼らの多くは、「頭が良い」というよりも「口が良い」と言った方が早いからです。 「頭がいい」と聞かれて、なぜ「話が・・・」という議論になるのでしょう。 これは雄弁術に長けてるか否かの話であって、古代ギリシアの哲学観で言うところの、ソフィスト的見解です。 ソフィストは、多少の議論の余地はあれど、政治ポストに任用されんがために、巧みな話術で説得して指導者を説得して自論を売り込んだ連中のことを言うのが通説です。 ですが、その面だけを取ってソフィストを「賢者だ」と言う主張は、なかなかされがたいものです。 つまるところ、人間というのは「話が上手い」ことだけで「頭の良さ」を相対化して測ることなど不可能なのではないでしょうか。 僕は

「戦争体験を聞く」ということについてのまとめが話題になっています。 「戦争体験を聞いてきなさい」と課題をだす教員は、戦争の悲惨さを生徒が学んできてくれればよい、と考えるのではないでしょうか。でも、戦争といっても太平洋戦争だけではないし、いろいろな戦争があります。また、特定の戦争の中でも、どのような立場でそれに参加したかによって、体験するものはまるで異なります。戦争はいろいろな顔をもち、矛盾に満ちたものです。 ジョン・キーガンらの「戦いの世界史」は、このような序文から始まっています。 奇妙な存在、戦争。その流血と残虐、苦痛悲嘆と涙ゆえに、まっとうな人間なら、最大級、絶対的な嫌悪を覚えるはずだ。そうに決まっている。おおむね、そうだ。しかし、しかしである・・・。 今回は「戦いの世界史」の中で「戦争体験」の章から、人が戦場で出会う、戦争のさまざまな横顔を垣間見てみましょう。本書は戦争が「どのよう

親が、自分が育てられてきたのと同じように子供を育て、やがてその子が成長して自分の子供ができると、また自分が親からされてきたのと同じように子供を育てることを、世代間連鎖という。世代間連鎖には、良いものも悪いものもあるが、大抵は、様々な問題が生じてくる、悪いほうの世代間連鎖について語られることが多いようだ。 片付けに関する問題において、私はもしかしたら、世代間連鎖の呪いを受け継いでしまっているのかもしれないと思った。自分にとって有用なものと不要なものは分けられるのに、モノとしてはまだ使える物を捨てるということに「罪悪感」を感じてしまって、なかなか捨てられない。これもある意味では、親世代からの「呪い」なんだと思う。 親が「もったいない。まだ使える」と言って、使わない物を溜め込んでいると、親の死後、親が溜め込んだ物を、子供が片付けることになってしまう。自分が捨てられなかった物は、自分の死後、形見や
新国立競技場の建設費が暴騰してしまったことが社会問題化しています。ばかばかしい話ばっかりで、詐欺みたいな話ばっかりで怒りがおさまりませんが、とにかくもう潰れてください、あとは横浜でもさいたまでも会場借りてやったらいかがですか、と思っています。 2500億円と言えば、通勤電車1000両、小田急線の全車両を最新式の車両に置き換えられるぐらいのコスト。マンションなら1万戸供給できる。生活保護なら10万世帯分のコストである。保育園なら500園開設でき、2000年分の運営コストです。 で、多分2500億円で終わらない。3000億円より削る抜本的な対策なんか何1つなくて、一部工事を先送りにしているだけだから、後からやっぱ、後からやっぱ、と追加予算がむしり取られると見てよいと思います。 その費用負担は、国もたまらんと思ってか、都に負担をもちかけたところ断ったところから交渉が始まっている。 そうしたところ

米国の日本研究者や歴史学者ら187人が、戦後70年間の日本と近隣諸国の平和を称賛し、第2次世界大戦以前の「過ち」について「全体的で偏見のない清算」を呼びかける声明を発表しました。 Open Letter in Support of Historians in Japan https://networks.h-net.org/node/22055/discussions/69206/open-letter-support-historians-japan この声明を受け、早速韓国メディアは7日付け社説にて取り上げます。 【中央日報】 【社説】慰安婦歪曲に声を上げた世界的な歴史学者たち http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/05/07/2015050700854.html 【朝鮮日報】 【社説】「安倍首相は軍の慰安婦を否定せず、
橋下徹自身の評価や、大阪都構想の是非はおいておいて。 結構、重大な局面だと思うのだよ、これ。むしろ「勝った勝った」とはしゃいでる左翼的な陣営こそ、次にちゃんとした手を打たないと取り返しのつかないことになる可能性がある。 橋下の引退により、おそらく「維新の党」は求心力を失う。解党するかどうかはわからないが、もともと個人商店であった以上、以前のような影響力は持ち得ない。やはり去年に解党した「みんなの党」も、もはや跡地すら残ってない惨状。こちらも個人商店だったし。 で、重大なのは、どちらも一定の支持層を持っていたこと。たぶん都市部のホワイトカラー層が中心。20代〜40代が多いはず。 この層の受け皿が完全に崩壊した。 この志向性を持った層が支持する先が安部自民一党になることの危険性。 民主党はデフレ推進してきた反省が見られないし、共産党は「大企業=悪」なテーゼが根強い。 公明党は「安定は希望」とい

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