安房直子の『きつねの窓』の、指で窓を作るエピソードは、もともと柳田国男の文章が元になっているらしい。 柳田国男の子どもの遊びの伝承などの話がまとまっていたら、そこに掲載されていると思うのだが、そのようなものはあるか。柳田国男の作品の何に掲載されているかは不明である。 『きつねの窓』とは児童文学作家である安房直子の代表作であり、教科書にも掲載されていました。質問のエピソードとは、桔梗の花の汁で指を染め、指で窓を作ってそこから覗くと懐かしい風景や人が見えるというものです。 このエピソードが具体的に何に掲載されているか不明であったため全集を中心に確認し、『柳田国男全集 12』所収「こども風土記」のなかの“狐あそび”の項(p.408-410)に次の記述を発見しました。 “~今も田舎に残ってゐる狐遊び、大阪でもと「大和の源九郎はん」などといつた鬼ごとである。百年以前の嬉遊笑覧にも 鬼ごとの一種に、鬼

公立図書館の貸し出しにより本が売れなくなっているとして、大手出版社や作家らが、発売から一定期間、新刊本の貸し出しをやめるよう求める動きがある。背景には、深刻化する出版不況に、図書館の増加、サービス拡充もある。本を売る者と貸す者、相反する利害のはざまで、出版文化のあり方が問われている。 「増刷できたはずのものができなくなり、出版社が非常に苦労している」。10月半ば、東京都内で開かれた全国図書館大会の「出版と図書館」分科会。図書館関係者が多くを占める会場で、新潮社の佐藤隆信社長が、売れるべき本が売れない要因の一つは図書館の貸し出しにある、と口火を切った。 佐藤社長は、ある人気作家の過去作品を例に、全国の図書館が発売から数カ月で貸し出した延べ冊数の数万部のうち、少しでも売れていれば増刷できていた計算になると説明。司会役の調布市立図書館(東京都)の小池信彦館長が「それは微妙な問題で……」と言葉を濁

佐賀県武雄市に続くいわゆる“TSUTAYA図書館”として、10月1日にリニューアルした神奈川県の海老名市立中央図書館の蔵書検索で「出エジプト記」を調べるとなぜか「旅行/海外旅行/アフリカ/エジプト」に分類される謎現象が。そのほかの書籍でもおかしな分類があるとネットで話題です。 「出エジプト記」は、モーセが虐げられていたユダヤ人を率いてエジプトから脱出する物語を中心に描いた旧約聖書の一部。分類としては「人文/宗教/キリスト教/聖書」が妥当のはずですが、まさかの旅行記扱いに「旅行本扱い」「るるぶ」とつっこむ人が続出しています。旅行だとすると序盤に海を割って進んだり、信仰力が試されることが多すぎてかなりわくわくどきどきな内容になりそうです。 リニューアルされた海老名市立図書館 TSUTAYA図書館の先駆けとなった武雄市図書館(佐賀県武雄市)に追加納入した蔵書が「まるで在庫処分ではないか」と批判さ

図書館におけるレファレンスってのは、何なんだろうとこの頃考えている。私がレファレンスの担当になって、ひと月ほど経った。 『夜明けの図書館』の葵ひなこさんなら、「Q.レファレンス・サービスって何」と聞かれたら、 「司書が利用者の調べもの、探しものをお手伝いするのが「レファレンス・サービス」」 と答えるのだろうか(というかそれは帯に書いてある)。いっぽう私はというと、何か釈然としないまま仕事しているところがあって、そうして再びこの問いに返ってしまうのである。レファレンスというのは、結局何なんだろうか。 夜明けの図書館(2) (ジュールコミックス) 作者: 埜納タオ出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2013/05/16メディア: コミックこの商品を含むブログ (7件) を見る レファレンス・スキルとは図書館員の資質に関わることなのか、もっと普通の能力なのか。そんなことを考えつつ「昔の人ってどう

日本経済新聞社の報道によると、国会図書館に収録されている3000万冊を超える蔵書が、将来的に自宅やオフィスで簡単に読めるようになるそうです。国会図書館には今では絶版になってしまい、市場では見かけることの無くなった本が収録されていることもあることから、本好きには朗報かもしれません。 詳細は以下の通り。国会図書館の本、全国で閲覧可能に 3000万冊をデジタル化 この記事によると、政府は5月ごろにまとめる「知的財産推進計画2008」に3000万冊を超える国会図書館の蔵書をデジタル化して閲覧可能にする方針を盛り込み、2009年に法改正を目指すそうです。 これにより、まずは国会図書館を都道府県立図書館と接続して閲覧できるようにするほか、将来的にはインターネットを通じて自宅やオフィスで簡単に読めるようにするとのこと。 近くの図書館にまで足を運ばなくとも、自宅で手軽にとんでもない数の本を楽しめるよう

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