AIのせいか年をとったせいか、おそらくその両方で、ビジネスのやり方が変わって、ふんわりした話にばかり関わっている。 「生成AIを使って暗黙知化したプロセスを形式知化して、御社のサプライチェーンをオプティマイズして、セールスをグロースさせます」とか「エンジニア間のスキルギャップをスクラムによってファシリテリテーションして御社のデベロップメント課題をイシュー化します」とか、なんだかそういった感じの話に関わっているのだ。 こういうふんわりした案件は、会議で何を発言しても面映ゆくなるというか、口に出せば出すほど脳が痒くなってくるような感覚があって、結局お前達の求めているものは売り上げと人員整理によるコストカットであって、もっと言えば人間の求めるものは不老と美食とセックスなんだから、そうはっきりと言え、と会議室の真ん中で叫びたくなってくるのを必死でこらえているのだった。 以前は、私の仕事はこんなでは

私の勤務先は工学部で「デザイン思考」みたいな考え方を学びます。そして学部生が授業の一環で「あなたのニーズとか今抱えてる問題を教えてくれ」のようなメールを送ってきます。対応できる部分はしますが、正直なところ困惑もしています。下記はそのようなことに対する私の意見です。デザイン思考に対する意見ではなく、どう課題を見つけるかということに対する意見です。 私はコンサルのようなポジションの取り方には相容れないと感じるのですが、それは「自分の問題意識を持つ」という難しい部分から目をそらして、他人の問題・問題意識にフリーライドしているからです。「私はこれに興味がある」「これが問題だと思う」と宣言するのはとても難しいことです。自分の問題意識に向き合って、それを口に出すのって恥ずかしいし勇気がいることなんですよね。「そんなことに興味があるの」と他人に批評されたり、問題意識が小さい人間だと思われるのは恥ずかしい

「ふつうの」会社員が2億円 少し前に、ネットでこんな記事を読んだ。はてな界隈でよく知られている斗比主閲子さんが『ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら2億円になった話』という本を出すという。 おれはとてもつめたい気持ちになった。なにをして「ふつう」というのだろう。おれもすこしは「ふつう」になりたくて生きてきたが、2億円とは縁どおい。縁もゆかりもない。40代半ばになったおれにとってリアルな数字とは「手取り19万円の栄光」であり、「20万円でも人は死ぬ」である。 「20万円でも人は死ぬ」 まあ、おれは「ふつう」とは言いがたい。大卒が前提として就職も転職もなにもかも語られるような世の中にあって高卒だ。大学を出られなかったのはおれの無能と怠惰によるものだからしかたない。おれは四大卒の人間にくらべてらいちじるしく能力が低いことは認めなくてはいけない。身体能力にすぐれているでもない無能者にまともな労

むかし、「35歳を過ぎると、急に頑張らなくなる」という話を書きました。 「中年の危機」です。 なぜ35歳を超えると頑張らなくなるのか。それはロールプレイングゲームの終盤と同じだから。 私の世代であれば、ドラゴンクエストや、ファイナルファンタジーといったRPGに熱中した方も多いだろう。 だが、私は「最後までやりきったゲーム」が異常に少ない。 なぜなら、いつもラストダンジョンになると、やる気を失ってしまうからだ。 序盤はとても面白い。自分が強くなる実感が得られるし、新しい世界が次々に広がっていく。 ところが、中盤を経て、終盤になると、とたんにゲームはつまらなくなる。 作業的なレベル上げ。 探検しつくされた世界。 有り余るお金。 そうだ。 操作するキャラクターは強くなっているはずなのに、そこには「可能性」が無くなっているのである。 キャラクターが育ち、謎がとけ、世界の広がる可能性だ。 「可能性」

病気と療養の概要 筆者は昨年、癌に罹った。食道癌である。本稿執筆の時点で(2023年1月下旬)、手術からの回復過程にあるが、再発防止目的の薬剤を投与するために一月に1、2度通院している。癌は全てが投資やお金と関係する訳ではないが、本人にとって不確実性下の意思決定問題である点が投資と似ている。 今回は、自分で癌に罹り、治療に臨んでみて、何を感じ且つ考えたかについて率直に書いてみよう。今後に公開する動画で、筆者の風貌が少し変わっている(数キロ痩せて、髪の毛が減っている)理由の説明にもなるだろう。 尚、投資の文章では末尾などに「投資判断はご自身で行って下さい」としばしば注記されているが、本稿の性質もそれに似ている。筆者の治療方針の選択や意思決定は一例であって、他人にも適合すると推奨するものではない。また本文中で病院名や医師名(筆者は両方に満足している)を伏せるが、これは不測の影響を避けるためだ(

以下は個人的な感想、アルコールによって生活に問題が発生している方は、医療機関に相談するなど適切な方法で対処していただきたい。 今のところ酒を飲まないようにしているので、最近は酒を飲まなくなった。 すでに酒をひと月以上は飲んでない。途中にイベントがあり一日は飲んだけど、その後も別に飲まなくてもいいみたいな感じだった。酒飲むの止めてたけど一回飲んだら元に戻ったみたいな話を聞いてたので、どうなるかなと心配してたんだけど別にそういう気持にはならなかった。この辺は人によるんだと思う。(ダメな人はダメだと思うので、基本的には禁酒したら酒は避けたほうが良いと思う) 酒を飲むのを止めると、こんなに良いことがありましたみたいな話は多い。だから期待していたものの、酒を止めると酒を飲まなくなるっていうのが結論だった。 参考のために禁酒の記事を読んでいた際、その人の酒量が分かると参考になったので、私もこれまでどの

例えば、紅白とか歌番組に出れなくなったり、フェスに出れなくなったり、またはフェスに出れたとしてもステージが小さくなったり…。それまで続いてたものが急になくなるとヘコみます。 でも、そこで「いや、出れてたことが奇跡だったんだ」とか「じゃあ、違うことに全力を出そう!」と思ってがんばると、別のプロジェクトがうまくいったりするもので、私は“断つ”ということは“目線を変える”ことと同じだと捉えています。恋愛もそうです。ずっと元カレのことを引きずっているときは、いい人がなかなか現れなくて、もう忘れようと思ったタイミングでいい人が現れたりしますよね? 少なくとも私の人生ではそうでした。 だから、もはや当たり前になってしまった環境を続けるより、次に進むほうがいい。今回はそんな”当たり前”を変えることについてのお話です。 どの世界でもそうだと思いますけど、やっぱり一度成功例ができてしまうと、「うちら最高だ

ギンギン👺 @ropponginza 一社目激務でバチクソに鍛えられた人とずっとゆるふわで働いてる人のその後を観察すると、プライベートのキャパも圧倒的に前者が大きいので、やはり人生のどこかで数年は自分に負荷をかけたほうが総合的なスパンでのQOLは向上すると思うんだよな。2022-05-28 09:07:17 ギンギン👺 @ropponginza 私もガッツリ鍛えられたのですが、そのおかげでメンタルがほとんどブレなくなり、成果に執着するようになりました。同時に自分の限界についても知ることができ、この経験がなければ全く違う自分が今存在していたと思うんですよね。2022-05-28 09:12:56

jp.quora.com 10代の頃、母親と同じような人生は絶対に歩みたくないと思っていた。 専業主婦で2人の娘を持ち、働きに出るのはパートくらい、常に家に居て、子どもと夫の帰りを待つ。母親の口から父親や生活の愚痴が出るとき、それが冗談めかしたものであったとしても、幼いわたしにとってはとても心がざわつくもので、聞いているのが本当にいやだった。 自分にしかできないことを。世界を変えるような何かを。 そんなことを夢見て、学んだり働いたりしてきたけれども、実際、凡人である自分ができることには限度があって、それを認めるのにだいぶ時間がかかったように思う。結婚もそうだった。最初の結婚は、まだなんとなく夢を見ていた。結婚は生活なので、夢を見たままではうまくいかず、離婚した。そうして今の夫と出会い、自分の足の置き場のようなものが分かってからは、ぐんとパートナーシップが楽になった。 わたしは頼りなくてだら
元「日本一有名なニート」として知られる、ブロガー・作家のphaさん。エンジニアやクリエイターたちを集めたシェアハウス「ギークハウスプロジェクト」を立ち上げたり、エッセイから実用書、小説まで多岐にわたるジャンルの本を発表したりと、アクティブでありながらも自由で肩の力が抜けた生き方に、憧れる人も多いはずだ。今回、そんなphaさんに聞いたのは、「がんばる」こととの距離。職場や社会から「がんばる」ことを要求され、ついついそれに過剰に応えようと無理をしてしまう人が多い現代において、phaさんは「がんばりすぎたことがあまりない」と語る。「がんばらない」ことの極意を、phaさんに伺った。 自分にとって苦手意識を持っていたり、キャパシティを超えていたりすることでも、「周囲の人と同じようにやれないと」と焦ってしまった経験はないだろうか。 がんばろう、と奮起する瞬間も必要かもしれないが、無理を続けると、自分自
猫欠 岡田索雲 箱の中に閉じこもった「あなた」と「せかい」と「わたし」の物語。『東京鎌鼬』『忍耐サトリくん』『川血』に続く、岡田索雲妖怪読切シリーズ第四弾!
コロナウイルスのワクチンを接種しに行った。翌日から筋肉痛や頭痛の副反応が出るかもしれないけどひとまずは市販の鎮痛剤を飲んでもいいと、看護師さんから説明を受けた。 「出ませんように!」 わたしが言うと、ぺた、と絆創膏を貼りつけてくれた看護師さんが笑った。 「若い人は免疫力が高いからねえ、体が反応しやすいのよ」 免疫力とは、外敵から命を守るための自己防衛システムなので、エヴァンゲリオンでありガンダムであり国家錬金術師である。 翌日から、肩から上に腕が上がらなくなってしまい、Suicaをうまくピッとできず何度も改札に激突しては通勤途中のサラリーマンに背中から舌打ちされるという比較的前世の罪が軽い者が落とされる地獄を経験してしまったが、それも「わたしの生命力が作用している、いや、しすぎている」と思うことにした。ワンピース第一巻でシャンクスが「安いもんだ……腕の一本くらい……!」とルフィをかばった

Yuki Nakazato @ynakazat Product @Meta ex @awscloud, @OneCarlyle, @BankofAmerica. @BerkeleyHaas, @UTokyo_News, @kaiseikai. Opinions are my own.アメリカでゴルフ/テニス/キャンプ/ボードしてますが腕前は聞かないで下さい Yuki Nakazato @ynakazat 結局のところ、人生は運次第でどうにでも転ぶ超unfairなものなので、人と比べず、自分でコントロールできる数少ないものを大事にして、後は運良く大きくうまくいくことが沢山起きそうな場所に身を置くくらいしかできないと思ってます。後はせめて他人にはfairに接することか。 2021-05-10 11:08:22 TJO @TJO_datasci Takashi J Ozaki, PhD / D

「恩師」の意味を「人生全体に渡って、大きく影響を及ぼす程の薫陶を受けた人」と定義した場合、私には恩師と言って良さそうな人が二人います。 一人は、小学校の3年から4年の時に担任をもってもらったH先生。 もう一人は大学の専門課程、国語学研究室でお世話になったS先生。 H先生については、人生の選択に関わる重要な示唆を色々と頂いたなーと思っていて、例えば昔この記事で書いたんですが、 忍者ハットリくんが、私の人生を大きく変えた、という話。 「ファミコンの忍者ハットリくんに巻物が出てきてかっこいいから、本物の巻物にも触ってみたい」 と素っ頓狂なことを言い出した私に、 「巻物は大学行かないと触れないよ」と答えて、さり気なく「大学=巻物」という刷り込みを行ったのがH先生です。 多分私、この教えがなかったら大学行ってませんでした。 上記の記事でも書いた通り、私は大学での専攻として、「巻物に触りたいから」とい

私は一人が好きだ。一人が好きだから趣味の時間に没頭しようと思った。旅行に行く時はもちろん一人。一人の方が好きな料理を食べられるし行きたい場所にも全て行ける。東京から遠く離れた�温泉宿で露天風呂付きの部屋に泊まる。夕食後に一人露天風呂に入る。都会の何倍にも深く静かな夜が全身を包む。心身共に薄らと覆ってた鎧みたいなものが溶けていく。一人だから誰にも邪魔されない。この時間がたまらなく好きだ。旅行だけじゃない。外食も一人の方が好きな物を好きなタイミングで好き放題食べられる。「そんなに食べたら太るよ」なんてお節介を言ってくる男もいない。カロリミット飲まなきゃとか言ってる猫かぶった女と女子会という名の腹の探り合い大会をする必要もない。エビチリを死ぬほど食ってうめぇぇっつって家帰って寝られる。一人は最高なんだ。 そう思って30年生きてきた。 ふと背後を振り返ってみた。誰もいない。友達と呼べる人間が一

将来のキャリアのこと、どこまで考えてますか? 「なりたい未来から逆算して、キャリアを考えよう」。そんな言葉も耳にしたりしながら、僕たちはそれなりに将来のことも考えつつ、会社を選んだり仕事をしたりしてますよね。 しかし! 今回はそんな「逆算型キャリア論」とは真逆のキャリア論を持つ方のインタビューです。 【西川貴教(にしかわ・たかのり)】1970年生まれ。滋賀県出身。1996年5月、ソロプロジェクト「T.M.Revolution」としてシングル「独裁 -monopolize-」でデビュー。「HIGH PRESSURE」「HOT LIMIT」「WHITE BREATH」「INVOKE」などヒット曲を連発する。故郷滋賀県から初代「滋賀ふるさと観光大使」に任命され、県初の大型野外ロックフェス「イナズマロック フェス」を毎年主催している。 1996年にT.M.Revolutionとしてデビューして以来

いきなりですが、これを読んでくださっている、いない歴=年齢or恋愛経験の少ない独り身社会人男性の皆さん、 仲良くなって好きになった女性からこのようなことを言われたことがないでしょうか? 「〇〇さんは良い人だけど、付き合うとかは考えられない」 「〇〇さんといると楽しいけど、恋愛感情は持てない」 「〇〇さんは本当に優しい人だから、私よりもっと良い人と付き合えるよ!」 等々…書いてて悲しくなってきますが、 これらはいわゆる女性の優しいウソ、有り体に言えば社交辞令ってやつですね。友達としては無しではないけど彼氏にはしたくねーんだよ、っていうのをこっちが傷つかないようにやんわり伝えてくれているんだと思ってます。 こんなこと言われる関係性の女性なんていたことないわ!という男性は、街コンでもマッチングアプリでもいいので行動してみることをオススメします。 そういう方はまだ本気出してないだけで、彼女を作っ

タレントDJ。世間でどれくらい通用する言葉かは分からないけど、芸人やアイドル、モデルといった芸能活動を営む傍ら、副業的にDJ活動を始めた芸能人のことを勝手にそう呼んでいる。数年前まで、俺はそのタレントDJのことが好きになれなかった。 彼らが出演するようなパーティーは、VIP ROOMがあったり高いお酒が振舞われたりするような、華やかでラグジュアリーなクラブで行われることが多い。そんな場所にゲストDJとしてブッキングされていることがほとんどだ。 しかし、実際にそのタレントDJ達が、それほどの舞台にゲストDJとして出演出来る程の腕前なのかというと、そんなことはほぼない。DJ以外で得た知名度や肩書きを抜きにしてしまったら、同じ舞台に同じ条件で立つのは不可能だと思う。ゲストDJとしてメインタイムにプレイしてるのにもかかわらず、その日に出演する横並びのDJと比べて誰よりも技術が劣ってたり、最近やっと

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