『果てしなきスカーレット』を観た。 細田守云々を抜きにしても激クソにつまらない映画であり、業界人がかろうじて擁護している映像美的な部分も近年の人気作品(指輪とゲースロとマッドマックスとアナ雪とエルデンリング)の寄せ集めでしかなく陳腐極まりなかったのだが、それは俺個人の感想で、別に他人が褒めようが貶そうがどうでもよい。はっきりいって細田守と見れば何でも叩こうとする今のネット環境のほうが異常だ。むしろ、今細田作品を擁護しようとするほうが勇気ある人間だと言っていいだろう。 そう思い、SNSでは感想を控えてきた。 が、そのSNSで見てしまったのである。 「『果てしなきスカーレット』がわからないやつはシェイクスピアという古典がわからないやつだ」とほざいているスカ褒めポストを。 はあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜????????????? おまえ、『ハムレット』観たことある? 誰の訳でもい

自分の心のなかを整理するためにこれを書いている。 未だにシン・エヴァの存在を受け入れられないで居る。俺のなかでは『まごころを君に』がエヴァにおける正式な最後であって、だからシン・エヴァはまだ観ていない。観る気もない。 当時、大学生だった俺はまごころを君にを劇場で観た。衝撃的だった。あのアニメの最後からこんな終わり方にするなんて想像もつかなかったし、それでも観賞後の余韻は不思議と心地の良いものであった。 だが納得もすぐにできた。エヴァは俺を描いた作品だったからだ。 何処にも居場所がなく、行き場のない存在。 シンジは俺で、俺がシンジだった。 まごころを君にの最後には希望があった。 自分が存在する場所が存在しないのなら、自分が変わるじゃなくて世界の方を変えてしまえばいい。 そんな自分勝手さが、エゴイストさが、俺には刺さった。そんなのは甘えだ。大人になるというのは妥協することで、協調することで、自

出揃った感もあるシンエヴァ感想エントリをいろいろ読んだ感想 お前はシン・エヴァンゲリオンに関係がない自分の人生と重ね合わせて語る奴が多いが、シン・エヴァンゲリオンがお前の人生において重要な物語だというのはわかる。俺にとってもそういう作品である。が、お前はシン・エヴァンゲリオンに関係がない。エヴァンゲリオンはお前の人生のためにはつくられていない。お前の人生とエヴァンゲリオンを重ねることは無意味だし、庵野秀明と直接関係のないお前が庵野秀明の人生がどうだからああいうアニメーションになったかを考えても意味がない。意味がないだけならまだしも単に見苦しい。エヴァンゲリオンがお前にいくら影響を与えても、お前はエヴァンゲリオンに何も影響を与えない。 自分にとって重要なものがあったとき、そのものは自分を重要だと思っているという錯覚は恋愛でも家族関係でも友人関係でもよく見られる錯覚だが、その多くは間違ってい

もちろんのようにネタバレを含むので、注意してほしい。 見終わった感想は、「本当に終わった」だった。 すごく丁寧に「伝える」ことに真摯に向き合っていると感じた。 それは描いていることだけではなく、描かれなかったことも含めて。 これまでのあらすじきちんと振り返り部分がある丁寧さが、この映画を象徴しているといっても良い部分。 復習して来いよ、ではなく、劇場でこれまでを振り返る。その丁寧さが全編にわたってある。 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE.ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.0 YOU CAN (NOT) ADVANCE.ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO. シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇 EVANGELION:3.0+1.0 THRICE U

私はエヴァンゲリオンを経由せずに生きてきてて、初めて見たエヴァは夫に付き合って映画館で見た破。せめて序を見ておきなよと言われたけどまあ大丈夫だろあんだけ有名なエヴァンゲリオンだし見たらわかるだろうというノリで見た。舞台背景が全くわからないけどウジウジした主人公の少年が目的を見つけて頑張って報われたっぽく終わり、まあまあ面白かった。スタッフロールにかつて同じ職場で働いた人の名前があってオッと思った。映画を見た後にアレはなんなのコレはなんだったのと夫に聞いたら喜んで色々と解説してくれた。序も見てみる?と聞かれたけどだいたいわかったから断った。それにパズドラのコラボで見たから俺は知ってるんだ。 Qも映画館で見た。いきなりよくわからなさが増した。前回の終わりがめでたしめでたしだったはずなのに全然めでたくなかった感じだったが誰も何があったかを教えてくれない。碌に語らないくせにみんなして知らない用語を

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||観てきた。 感想はタイトルの通り。 庵野さんが「とにかく俺が責任取るから、終わらせるから」って いいながら色んなスタッフが引っ張ってきた設定集みたいなものに 承認印を押して、公式化していくフローを観ていくような映画だったな。 特に後半。 あんまりちゃんとした文章にしたくもないので、箇条書きで。 ・前半は良かった。パリ市街戦〜村での暮らし。 ・特に村での暮らしはファンサービス満点で、大人になった同級生に 慰められるあたりは結構感動した。 ・保守的と言われようとも、大人になることをきちんと丁寧に描いていた。 ・とはいえ、新劇はアスカとレイのキャラが旧劇と違い過ぎていて、 ずっと違和感が拭えなかった。シンでも結局…… ・アスカ:PTSD少年の口に無理やりレイション捻り込んだり、そっくりさん死ぬのを 黙ってみてたりとか、ツンデレじゃなくて単に非人道的なだけでは……
![[ネタバレ]庵野が「俺が責任取る」ていいながら承認印押し続けた映画](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2fb1638cdb5807a4788e4ba3c1109a984166e095fc%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fanond.hatelabo.jp%252Fimages%252Fog-image-1500.gif&f=jpg&w=240)
「増田君久しぶり、元気してる?」 大学生のとき同じサークルだったランカちゃん(仮名)から急に連絡が来た 日々KKO道に精進している私なので、「こういうケースは宗教かマルチか借金申込のどれかだな」と思いながらとりあえず返信した 適当に近況報告をする中で彼女がようやく本題を切り出してきた 「増田君自粛してばっかじゃつまらないよ 今度一緒に映画見にいかない?」 「いいよ 何か見たいのある?」 「キンコン西野さんのプペル見に行こうよ 増田君見たことないでしょ」 ああ、そういうことか ここでようやく私は彼女の真意を悟った 学生時代明るくてかわいくて聡明でみんなの中心的存在だった彼女がプペランカーとなってしまっていたのだ 結局私はその誘いを受けることにした 3000円かそこらのはした金で彼女とデート気分が味わえるのであれば安い買い物だ レンタル彼女を利用すれば桁が1つ違うわけだし、好意を持っていた子と

庵野よ、聞け。 お前は「卒業式」をやってるつもりだったんだろうが、みんなはとっくに『新世紀エヴァンゲリオン』なんて作品は卒業してたんだ。 お前が作ったあのどうしようもない投げっぱなしの『Air/まごころを、君に』とかいうエヴァ完結編があったろ? お前が宮村にフられたからってアスカをズタボロにしたり、自分の作品を否定したオタクへ意趣返ししようとしたあの作品だよ。 お前があの映画でみんなに伝えた「現実に還れ」というメッセージはきちんと俺たちに伝わったよ。 アニメや漫画の登場人物たちに「自己投影」することは無くなった。 「感情移入」はするかもしれんが、キャラクターを自分だと思い込んだりはしない。 キャラクターはキャラクターのまま楽しむし、キャラクターを応援する。 アニメや漫画、ゲームのストーリーを自分の人生だと思うことだってない。 エンタメはエンタメだって、作り物だってそれを分かった上で楽しんで

昔の話だけど、後に夫になる人と付き合いだしたとき、はじめて一緒に見た映画は彼のチョイスで「マトリックス リローデッド」だった。私は前作の話もうろ覚えだったこともあり、さっぱり面白くなかったのだけど、彼はあれが良かっただとかあのシーンはなんたらの映画のオマージュでこれこれな意味だろうとか、とにかく楽しげに感想を話していた。 こんなにつまんないものを楽しめるとは大した人だなと感心して、一緒にいたらこれからも楽しいかもなとトキメいたのをよく覚えている。 それから10年以上たって、結婚して子供も産まれた最近、BSでマトリックス一挙放送というのがあったので、確か好きだったよなと思い録画しといてあげた。 子供が寝たあとヘッドホンで映画を見るのが我が家の定番だが、夫は久々のマトリックスを見ながら「やっぱ二作目はいまいちだなあ」などというので、子供が寝てることも忘れて、はぁ!?と声を出して驚いてしまった。

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