これは名探偵の推理ではない。今回のラグビーワールドカップで日本史上最多5つものトライを奪ったWTB松島幸太朗の成長の秘密を探る、ぼんくら記者による臆測だ。 1トライを挙げた前回大会からの変化――。W杯開幕前、まだ日本中に知られる前の松島は言っていた。 「分析して、準備すること。伝えること。そのためには1人の時間でも分析しないといけない」 ADVERTISEMENT 抜群のスピードに目を奪われるが、それを生かす確かな土台を築いた。事実、速さで言えば「僕の中でのフェラーリは福岡堅樹です」と口にしている。同学年の韋駄天のように直線的ではない。松島の走りはスラローム。わずかなコースを見つけ、間隙を突く。 今大会に向けてはリーダーズグループに入った。恥ずかしがり屋がコミュニケーションにも時間を費やした。「試合のため」ではなく「勝つため」、「ベスト8」への準備がそこには存在した。わずかな意識の差だが、

スーパーラグビーに参戦するサンウルブズのHCも務めるトニー・ブラウンコーチ(2019年3月22日撮影)。(c)Roslan RAHMAN / AFP 【11月6日 AFP】ラグビーW杯(Rugby World Cup 2019)で史上初の8強入りを果たした日本代表で、ジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)ヘッドコーチ(HC)の参謀を務めたトニー・ブラウン(Tony Brown)コーチが、ニュージーランドの次期指揮官の有力候補といわれる2人からのコーチ就任の打診に断りを入れたことが分かった。 【写真特集】ラグビー日本代表初の8強、W杯日本大会の軌跡 ブラウンコーチは、ニュージーランド代表へ行くのはジョセフHCがオールブラックス(AllBlacks、ニュージーランド代表の愛称)の指揮官に就任した場合だけだと話している。日本を歴史的なW杯8強に導いたジョセフHCは、オールブラックスの

日本ラグビー協会は18日、W杯日本大会で日本代表を史上初のベスト8に導いたジェイミー・ジョセフ氏(49=ニュージーランド)と、来年1月から、新たに4年間の契約を結んだと発表した。 【写真】元日本代表・浅原拓真が描いたジョセフHC ジョセフHCは、W杯での日本の活躍により、その手腕が世界から評価され、大会後にニュージーランド協会が次期代表監督の1人に名前を挙げるなど、去就が注目されていた。 日本協会は10月末に、次期日本代表ヘッドコーチ(HC)の選考委員会を開き、複数名の候補から満場一致でジョセフ氏で一本化することを決定。続投を目指し、交渉を続けてきた。 20年の日本代表は、7月に国内でイングランドと2試合、11月にはW杯で熱戦を繰り広げたアイルランド、スコットランドと欧州でそれぞれ対戦することが決まっている。 続投が決まったジョセフHCは、日本協会を通じ「目標としていたベスト8を達成しまし

ほぼ2週間が経った。 ラグビーワールドカップが終わってから1週間ほどは、俺、もしかしてマジでヤバイか? と心配になるほど、なんだかものすごく疲れていた。内臓も、脳みそも、背中の筋肉も、網膜も、全てがすり減っていた。 なんでこうなの? ADVERTISEMENT 理由がわかったのは、ある日こんな話を聞いた時だ。 「なんか、編集者も、ライターの人も、みんなものすごく、シャレにならないくらい疲れがとれないらしいですよ」仕事で関わった人たちだけではない。行きつけの美容師さんまで、なんかずっと疲れが抜けなくて、とぼやいていた。 そうか、ワールドカップでボロボロになったのはどうやら選手だけではなかったようだ。1試合で交通事故数回分の衝撃を受けるプレーする側とは比較にならないけれど、観る側も毎週末全身の筋肉をパキパキに固まらせて、興奮度マックスでニッポン、ニッポンと叫んでたら、そりゃあまあ確かに疲れる

南アフリカの残忍なアパルトヘイト(人種隔離)政権を打倒するための闘いにおいて、1969年11月15日は「地殻変動的」に重要な日となった。

1年間で最もスポーツファンを興奮させたアスリートに贈る『Number MVP賞』。 38回目となる2019年のMVPは、第9回ラグビーワールドカップで、史上初のベスト8進出を果たしたラグビー日本代表チームに決定いたしました。 初戦のロシアを皮切りに、優勝候補アイルランド、サモア、そしてスコットランドを撃破してグループステージ4連勝。日本中を熱狂の渦に巻き込み、世界のラグビーファンを掛け値なしに驚かせました。また、様々な国籍の選手たちが「ONE TEAM」となって戦う姿は、ラグビーという競技の魅力を伝えると同時に、多くの人たちの胸を打つものでした。 ラグビー日本代表の皆さんのまさに「アスリート・オブ・ザ・イヤー」に相応しい活躍を心から讃え、Number MVP賞をお贈りしたいと思います。 なお、今回の授賞については、12月26日発売のNumberラグビー特集で詳しくお伝えする予定です。 スポ

南アフリカの優勝で幕を閉じた、ラグビーワールドカップ日本2019。私は今大会、日本戦の5試合を含む17試合を取材することができた。本来はサッカーが主戦場である私が、ラグビーのワールドカップを取材した理由は、大きくふたつある。まず、日本で開催されるワールドカップが、まさに「一生に一度」に思えたこと。そしてもうひとつは、これまで6回にわたり取材してきた、サッカーのワールドカップと比較してみたかったからだ。 ラグビーという競技そのものについては、まさに「にわか」同然の私。しかしワールドカップという大会フォーマットで比較すれば、19世紀半ばに袂を分かった、ふたつのフットボールの興味深い相違点が見えてくるという確信があった。本稿では、普段サッカーを取材している視点から、あらためてラグビーワールドカップという大会について考えることにしたい。 ■第1回大会:サッカーは1930年、ラグビーは1987年

新しいチームが決まった。正確に言うと、決まっていたことがようやく発表できる。アメリカのラグビー国内リーグ、メジャーリーグ・ラグビー(以下MLR)のニューイングランド・フリージャックス。ここが僕の新しいホームだ。 MLRは2018年に創設された北米のプロラグビーリーグ。2019年シーズンは1月から6月まで、アメリカ国内8チームにカナダの1チームを加えた9チームのホーム&アウェーのリーグ戦計16試合を戦い、上位4チームがプレーオフに進みチャンピオンを決めるシーズンフォーマットだった。 ADVERTISEMENT 2020年シーズンからアトランタ、ワシントンDC、ボストンの3チームが加わり計12チームとなる。フランスの人気選手マチュー・バスタローや、ニュージーランドのレジェンド、マア・ノヌー、現役オールブラックスのソニー・ビル・ウィリアムズなども2020年シーズンからMLRに参入する。いま、世

南アフリカ!!!! いやー強かったね! 最後の数センチのところで、トライを許さないあのディフェンスはまさに壁でした。 あのチームに負けたなら日本も仕方ない!! っと悔しいながらも思わせていただきました、 我々の母国は沢山の問題を抱えているが、みんなで一致団結すれば素晴らしい目標を達成できる。 っと言った、南アフリカのキャプテン、シア コリシのスピーチに感動しました。 とにかく勇気を貰いますなー。 いやーしかしこの1ヶ月半、本当に楽しかったなー。 ノーサイドゲーム 終わってすぐ始まったワールドカップ。 こんなにのめり込むと思わなかった(笑) 最高でした!! ありがとう!! 改めまして、 わたしは、 ラグビーが、 大好きだーーーー!!!! そして、 えー オクラホマさん! 今日から開幕だったのかな? こちらもおめでとう!! どうだったかな?笑いの渦は起きたのかな?(笑) 温帯低気圧に変わってし

いよいよ今日2日、横浜国際総合競技場でラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の決勝が、イングランド代表対南アフリカ代表の間で行われ、大会はクライマックスを迎える。日本代表のベスト8進出により、巻き起こった国内でのムーブメントは、今後、日本ラグビー界が主催する国内リーグへと引き継がれる。日本代表の31名は、もちろん、今大会に出場した各国のW杯戦士の何人かが大会終了後にトップリーグに新加入してプレーするのだ。 トップリーグを頂点とする日本ラグビー界は、海外選手にとって絶好の働き場所のひとつだ。日本のラグビーシーズンは、国際リーグのスーパーラグビーのそれと重ならない。何より周辺地域の治安は、一部の国に比べたら抜群によく、各クラブが用意する年俸も概ね数千万円単位と決して悪くない。ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアといった南半球の強豪国の大物たちは、これまでも活躍の場を極東に求めてきた。

「もうこれは、奇跡とは言わせない」 19-12。日本の勝利が確定した直後、そう力を込めて言葉にできたのには理由があった。 2015年の南ア戦、実況時の心境。 2015年イングランド大会、ラグビー史上最大の番狂わせと呼ばれた南アフリカ戦。この試合の実況担当も豊原だった。 「4年前の南アフリカ戦は、どのメディアでも相当厳しい戦いになると予想されていました。少しでも日本に有利な情報はないかと縋るように探し、自分に“チャンスはある”と言い聞かせていました」日本代表が見せた戦いは予想を大きく上回るものだった。スプリングボクスのお株を奪う献身的なタックル、周到に準備してきたサインプレー、引き分けではなく勝利を目指して選んだスクラム。気付けば、逆転トライを奪ったカーン・ヘスケスのランを「行けー! 行けー!」と後押ししていた。 実況者として「感情がほとばしっていました」と猛省するが、歓喜の場面ではあえて

横浜国際総合競技場を埋めた公式入場者数は「68843人」。応援歌の「スイングロー・スウィート・チャリオット」を背に、イングランド代表でインサイドセンターを務めるオーウェン・ファレル主将は「非常に楽しかったです。それは間違いない」と笑った。ワールドカップ(W杯)日本大会の準決勝で、ラグビー発祥国であるイングランド代表が大会3連覇を狙っていたオールブラックスことニュージーランド代表を19―7で撃破。3大会ぶり4度目の決勝進出を決めた。 オールブラックスがW杯で負けたのは、2007年に開催国だったフランス代表に屈した準々決勝以来、20試合ぶり。両軍の過去通算戦績は、これまでオールブラックスの33勝7敗1分で、イングランド代表がW杯でこのカードを制したのは4回目にして初めてのことだった。 敗れたナンバーエイトのキアラン・リード主将は、悔しさを噛み締める。 「全力を尽くしたが、相手のレベルに満たなか

日本対南アフリカ。 試合後の会見で、興味深い事実が浮かび上がる。 ハーフタイムでは、両軍とも「うまくいっていない」と感じていたのだ。 ADVERTISEMENT 南アフリカのラッシー・エラスムス・ヘッドコーチ(HC)は振り返る。 「ハーフタイムのロッカールームは、いつもより静かで、緊張の気配を感じました」 5-3のリード。何度もチャンスがありながら、ハンドリングエラー、そして南アフリカ側からすると不可解な反則を取られ、リズムをつかんだとは言い難い。しかも相手のホームだ。流れとしてはまったくもって好ましくない。 会見では、海外の記者がヘッドコーチの発言を受け、こんな質問をした。 「そうすると、ハーフタイムでは選手たちに対して声を荒げたんですか? 気持ちを入れ直すために」 すると、1999年のW杯に出場したかつての名フランカーは、微笑みながら答えた。 「ああいう展開の場合は、感情を荒げる必要は

リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く