私たちは誰でも、自分たちの安心安全のために誰かを排除したいという「ホンネ」を暴走させかねない(写真はイメージです) Photo:PIXTA 渋谷女性殺害事件が関心を集める 今までとは異なる理由とは 11月21日早朝、渋谷区で野宿をしていた60代の女性が、46歳の男性に撲殺された。一連の報道によると、女性は登録型派遣労働者として、スーパーなどで試食販売の仕事に従事していたが、2月以後はコロナ禍の影響で仕事と収入を失っていた。 また、傷害致死容疑で逮捕された男性は、不登校や引きこもりを経験した後、現場近くの実家で家業を手伝いながら地域の美化ボランティアに参加するなど、一定の落ち着きのある日常生活を営んでいたという。犯行の動機は、「痛い目に遭わせれば、いなくなるだろう」ということであった。2週間以上が経過した現在も、世の中の関心は立ち消えていない。しかし筆者は、その関心に違和感を覚えている。 も

男とぶつかった場所の近くで、点字ブロックを使って歩く宮川さん=八王子市で2019年7月5日午後1時45分、安達恒太郎撮影 東京都八王子市の京王八王子駅前の路上で今月3日、点字ブロックの上を歩いていた全盲の男性が通行人と正面からぶつかり、白杖(はくじょう)が壊れた。つえを拾おうとかがんだところ、男の声で「目が見えないのに1人で歩くな」と言われ、右足を蹴られたという。けがはなかったが、相手はそのまま立ち去ったという。 被害に遭ったのはNPO法人「八王子視覚障害者福祉協会」副理事長で市内に住む宮川純さん(41)。3日午前8時ごろ、JR八王子駅前でバスを降り、歩いて職場の福祉事業所に向かう途中だった。予備のつえを使って職場に着くことができた。 散らばったつえの部品を拾ってくれた通行人が、ぶつかった相手は「20~30代のサラリーマン風の男」だったと教えてくれたという。宮川さんはぶつかった直後にスマー

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