両性生殖の生き物は、成長すると「つがい行動(mating)」を始めます。ヒトも例外ではなく、思春期を迎えるとともに幸福な子ども時代は終わり、性愛を獲得するための過酷な戦いに放り込まれます。 この時期の困難は誰もが経験しているでしょうが、性愛における男女の非対称性によって、まずは男が競争し、女が選択します。その後で、ヒエラルキーの上位を獲得した「アルファの男」をめぐって女が熾烈な競争をするのです。 人類は旧石器時代から、この「つがい行動」を文化によって管理してきました。若い男たちが稀少な女をめぐって暴力的に争えば共同体は崩壊し、他の部族によって皆殺しにされてしまいます。身分によって結婚する相手が決まっているというのは、競争圧力を緩和して平和裏に性愛を分配する典型的な方法です。 ところが、社会がゆたかで平和になるにつれ、共同体による拘束が嫌われ、自由恋愛が当たり前になりました。現代では、もはや
全世界100万人に影響を与えた「進化論的モテのノウハウ」がある。このたび日本語版『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』を監訳した作家の橘玲さんは、「誰でも『若いときに知っていれば人生が変わったのに!』と思うことがあるだろう。これはまさにそのような本だ」と語る。非モテ男性に福音をもたらすその内容とは──。(第1回/全5回) ※本稿は、ジェフリー・ミラー、タッカー・マックス著、橘玲監訳『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。 女性はどんな男性を望むように「進化」したのか 女性たちはずっと悩んできた。「素敵な男性はどこにいるの?」。男性も悩んでいる。「なんで女性とつき合えないの。ぼくがヘンなことをいったから?」。そして、どちらの疑問に対しても、誰も答えをもち合わせていない。 ヒトの脳のうちの原始的な部分は、優

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