改ざん問題「再調査を」 2年前の世論調査も「決着ついていない」 「再調査」拒む政府 学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却と財務省の公文書改ざん問題で、自殺した同省近畿財務局の職員が書き残した手記が3月に公表されました。問題の発覚から2年。安倍首相は終わったことにしたいようですが、真相究明を求める世論は、いまも冷めていないようです。(朝日新聞記者・磯部佳孝) 財務省近畿財務局の赤木俊夫さん(当時54)が自殺したのは、公文書改ざんが発覚した2018年3月のことでした。上司から改ざんするよう強要されたなどとして、赤木さんの妻は、国と佐川宣寿・元同省理財局長に計約1億1200万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしました。訴訟の第1回口頭弁論の期日は、5月27日に指定されています。 赤木さんが残した手記や遺書には、決裁文書の修正は佐川氏の指示で、近畿財務局の現場職員の抵抗にもかかわらず行

「週刊文春」2020年3月26日号に掲載された大阪日日新聞記者・相澤冬樹氏による記事「森友自殺〈財務省〉職員遺書全文公開 『すべて佐川局長の指示です』」が大きな反響を呼んでいる。「週刊文春」編集部は完売により記事が読めない状況を鑑み、文春オンラインで全文公開する。真面目な公務員だった赤木俊夫さんに何が起きていたのか。森友問題の「真実」がここにある。 出典:「週刊文春」2020年3月26日号 ◆ ◆ ◆ 2年前の3月7日、近畿財務局職員・赤木俊夫氏(54)が自ら命を絶った。安倍昭恵夫人が関与する小学校への国有地格安払い下げが国会で問題となる中、起きた決裁文書の改ざん事件。真面目な公務員は、なぜ公文書を改ざんし、そして死を選ばなければならなかったのか。「財務省が真実に反する虚偽の答弁を貫いている」「最後は下部がしっぽを切られる」。A4で7枚の痛切な「手記」やメモには、その経緯が克明に綴られてい

安倍晋三首相は24日の参院財政金融委員会で、森友学園を巡る公文書改ざん問題に関し、自殺した財務省近畿財務局職員の妻に対する見解を求められ「首相として大変申し訳ない思いだ」と謝罪した。「奥さまにとっても、愛する方がああいう形で自らの命を絶たれ、本当に大変な思いをされたんだろうなと改めてお見舞い、お悔やみを申し上げたい」と語った。 首相や麻生太郎副総理兼財務相が国会答弁で、職員が残した手記を受けた改ざん経緯の再調査を拒否したことに関し、妻は「夫が生きていたら悔しくて泣いている」などと抗議している。 首相は財政金融委で「われわれの答弁について、さまざまなお気持ちを持っておられるだろうと思う。お気持ちは察するところだ」と言及した。国民民主党の大塚耕平氏への答弁。(共同)

公文書改竄で自殺した近畿財務局職員の「手記」を手に、私は石破茂に会いに行った 佐藤章 ジャーナリスト 元朝日新聞記者 五月書房新社編集委員会委員長 3月18日午後2時前、私は東京の地下鉄半蔵門線、永田町駅構内を第2衆議院議員会館を目指して急ぎ足で歩いていた。地下鉄のホームには、永田町や霞が関に用事があるネクタイにマスク姿の人たちが思い思いに立っていた。 少なからぬ人が手に携えていた雑誌は、この日売り出したばかりの『週刊文春』だった。そのことは私にはすぐにわかった。 なぜなら私自身それを手に丸めて持っていて、地下鉄の中で熟読してきたからだ。 お目当ての記事はもちろん、森友事件に絡む公文書改竄問題に巻き込まれて自ら命を絶つことになってしまった近畿財務局職員の「手記」全文。 日本の政治経済の中心地、永田町や霞が関の住人たちがいかにこの問題に強い関心を持ち続けているか。そのことは、特に第2次安倍政

森友学園をめぐる財務省の公文書改ざん事件に関連し、2018年3月7日に自ら命を絶った財務省近畿財務局管財部の上席国有財産管理官・赤木俊夫さん(享年54)が、死の直前、決裁文書の改ざんの経緯を詳細に記した「手記」を遺していたことがわかった。大阪日日新聞記者で、森友学園問題を当初から取材し続けている相澤冬樹氏が遺族から「手記」全文、および関連する手書きのメモの提供を受けた。 「手記」と題されたA4で7枚の文書は、自殺当日まで書かれていたとみられ、「すべて、佐川理財局長の指示です」「美並近畿財務局長に報告したと承知しています」など、当時の財務省、および近畿財務局の幹部らの言動について実名で詳細に綴られている。また「財務省が国会等で真実に反する虚偽の答弁を貫いている」などと同省の対応を強く批判しており、赤木氏自身、そうした不法行為に加担させられて心身ともに苦しんだ様子もつぶさに記されている。 「

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