名探偵・金田一耕助シリーズで知られる推理小説作家の横溝正史が、14歳のときに雑誌に応募し、賞を贈られた童話が見つかりました。横溝の作品として確認されたものでは最も古く、専門家は「ストーリーテラーとしての才能がすでに開花していたのがうかがえる貴重な発見だ」としています。 横溝正史は、江戸川乱歩と並び日本のミステリーを切り開いた1人とされ、名探偵・金田一耕助シリーズの作者として知られています。 今回見つかったのは、横溝が14歳の時に応募し、1916年に刊行された雑誌「少年」の10月号に掲載された「三つの林檎」という童話です。 かぜをひいて寝込んだ男の子が3つのりんごを抱える小猿の絵を見ていると、絵から猿が飛び出してりんごをくれるという物語で「横溝葮秋」というペンネームが使われています。イラストを元におよそ1000字の作品を募集する企画に応募したもので、横溝はこの作品で1等賞となり、賞品の置き

籠原スナヲ @suna_kago ジークアクスのおかげで過去作品を履修する人が増えてシャア・アズナブルの実像が皆さまに知れ渡ったことにより、副次的効果として、源氏物語の主人公がどういうヤツなのかを私が人に説明しやすくなったという恩恵があるぜ。なんか、雑にくくってしまうと似たようなヤツなので。ジークアクスに感謝。 2025-06-20 11:53:56 籠原スナヲ @suna_kago ・しっかりした血筋の子供だが、色んな事情で権力の中心からパージされる ・幼いころ母を失った影響から、わりとシリアスめに母性に飢えている ・ロリコンという噂 ・女に甘い顔をするだけしたあとほっぽり出してしまう悪癖が ・なんやかんや男友達と遊んでるときがいちばん楽しそう ・面倒見は良い 2025-06-20 11:59:51

「二十四の瞳」などで知られる作家、壺井栄が戦争の悲惨さを描いた作品などを集め、太平洋戦争の末期に中国で刊行された“幻の短編集”が見つかっていたことが分かりました。紙の不足や言論統制で日本国内では出版活動がほぼ停止していた時期に、反戦的な内容の本を中国で出版していたのは、戦時中の日本文学の歴史を考える上で貴重な発見だと専門家は指摘しています。 見つかったのは、1945年の6月10日に北京の出版社から刊行された壺井栄の短編集「絣(かすり)の着物」です。 壺井自身も手にすることができず、太平洋戦争末期の混乱で失われたと考えられていましたが、北京外国語大学の日本文学研究者、秦剛教授が北京大学の図書館に所蔵されていたのを見つけたということです。 表題作の「絣の着物」を含む13の短編で構成されていて、3作品は国内未発表の作品だということです。 このうち「産衣」という小説は海辺の村を舞台に、戦争で息子と

日記文学を読みたい 近代のもの 現代に生きる「私」と異なる考え方、ものの見方がどのようなものかを知るのが楽しいのだなあ そういう意味で言えば別に現代の日記文学もとても面白い 極論、他人の考え方は「私」とは当然異なるので 読めば読むほどいかに他人のことをわかっていないかを感じるnoteで全然知らない他人の私的な日記を掘って読むのも良い (noteの日記といえばダ・ヴィンチ・恐山の日記は別格に面白いが、今話題にしている日記の面白さとは別軸の面白さだ) 前近代の日記はなぜか興味の範囲外なんだよなあ 自分の興味が幕末~明治~大正ごろの日本の価値観の変遷だからだろう 『オーストリア皇太子の日本日記: 明治二十六年夏の記録』という本を今読んでいる とても面白い海外の反応まとめブログを読んでいるときと同じ感情になるけれど青空文庫でもいろいろな日記が読めて良い 原民喜という方が書いた『忘れがたみ』の

「ライトノベルに少女小説は含まれないのか?」という議論を見かけたのですが、ここでいう「少女小説」がちょっと気になりました。 「少女小説」は、"少女向けの小説"と理解されていると思うのですが、"少女向けの小説"は2000年代ぐらいから「少女向けライトノベル」と呼称されることが多く、若い読者には「少女小説」という呼称が通用しないなんて話も耳にします。「少女小説」を今風に「少女向けライトノベル」と言い換えると「ライトノベルに少女向けライトノベルは含まれないのか?」という話になってしまって命題として成立しません。 まあ、「少女小説」という呼称が用いられたのは主に戦前と1980年代〜1990年代なので、ここでいう「少女小説」はその1980年代〜1990年代のイメージ、つまり、氷室冴子や久美沙織が活躍した時代のコバルト文庫や花井愛子や折原みとに代表されるティーンズハートのイメージだと思うのですが、10

講談社 文芸第二出版部 @kodansha_piece #第70回江戸川乱歩賞 最終候補作と2次予選通過作品の講評を下記にアップしております。同じ内容は6月21日発売の「小説現代」7月号にも掲載されます。 #乱歩賞 tree-novel.com/works/episode/… 2024-04-25 14:07:37 またがに@地方公務員の挑戦 @anpiruro21 江戸川乱歩賞 二次通過 最終残りたかった。 東野圭吾さんとか、辻村深月さんとか、湊かなえさんとか、超豪華選考委員に読んでほしかったなぁ。 ってか、『がにまた』ってペンネームだめなの? 僕の幼い頃からのあだ名なんだけど。 ここで指摘していただいて良かった☆ pic.twitter.com/Dy7aqiz34N 2024-04-26 07:57:06

文豪、芥川龍之介が所蔵していたフランスの小説の本に、恋心を表す花言葉を持つ押し花が挟まれていたことが日本近代文学館などの調査で分かりました。専門家は、芥川と初恋の女性とのやり取りの一端である可能性があるとみていて、「芥川の実人生で大きな揺れ動きのあった時期の貴重な発見だ」としています。 押し花は、芥川の遺族から日本近代文学館に寄贈されたおよそ2600冊の蔵書の調査で、フランスの作家、アナトール・フランスの恋愛小説「赤い百合」の英訳版から2点見つかりました。 植物学の研究者が押し花を調べたところ、「オオマツヨイグサ」という黄色の花と、薬草にも使われる「ウイキョウ」だと分かったということです。 このうち「オオマツヨイグサ」は、同じ仲間の「マツヨイグサ」の花言葉が“ほのかな恋”で、小説の中では、主人公の恋愛が成就し、「I love you!」などと叫ぶ場面に挟まれていたということです。 押し花の

これまで発表の経緯が分かっていなかった文豪・芥川龍之介の「三つの指環」という作品が最初に掲載されたのは医学雑誌だったことが、専門家の調査でわかりました。専門家は、芥川をめぐる謎の1つが解明されたとしています。 芥川龍之介の「三つの指環」という作品は魔法の指輪を手にした3人の登場人物が、指輪の力に頼らず幸福を手に入れる物語です。 全集には収録されていますが、最初に掲載された雑誌や時期など発表の経緯は不明とされていることから、東京の博物館の研究員・木口直子さんは芥川の古い資料を手がかりに調査を進めていました。 その結果、明治時代に設立された京都府立医大の図書館に所蔵されている、大正12年に発行の医学雑誌、「體性」(たいせい)という月刊誌の4巻6号に掲載があったことを確認したということです。 木口さんは時期などからこれが最初の掲載だと分析しています。 「三つの指環」の内容は病気とは全く関係ありま


谷崎潤一郎や芥川龍之介ら大正から昭和にかけて活躍した文豪が、当時の出版関係者に宛てたおよそ200通の書簡が残されていることが分かりました。調査にあたった専門家は、「著名な作家たちの未発表の書簡がまとまって見つかることは珍しい。作家の人間関係や出版事情などが分かる資料だ」としています。 書簡は、原稿の修正や事実確認を専門に行う「校正家」の神代種亮(こうじろ・たねすけ)に宛てられたもので、孫の聡さんが保管していました。 書簡の送り主は谷崎潤一郎や芥川龍之介、佐藤春夫など、大正から昭和にかけて活躍したおよそ20人の作家らで、あわせて200通余りに上ります。 このうち谷崎の書簡は25通あり、大正13年9月に送ったものには、自身の著作を刊行するにあたり、「菊判」と呼ばれる比較的大型のサイズでの出版を希望したのに対し、出版社がそれよりも小さく流通量の多い「四六判」というサイズで出版しようとしていること

アイドルといえば多くの人が憧れ、心ときめかせる存在……誰もが一度は、アイドルになってちやほやされた~い!と願った経験があるのではないでしょうか。 そんなアイドルから、なぜか俳句の世界に転身した二人がいます。 すずめ園さん(左)と出雲にっきさん(右) 「ひだりききクラブ」というユニットで活動する、すずめ園(その)さんと、出雲(いずも)にっきさんです。 ステージでスポットライトや歓声を浴びる華やかな世界から、少々地味な印象がある俳句の世界になぜ? おふたりにお話を聞きました! ▼登場人物 すずめ園 2019年まで、アイドルユニットSAKA-SAMA(サカサマ)に所属 出雲にっき 2020年までavandoned(あヴぁんだんど)、2022年までinnes(イネス)に所属 コエヌマカズユキ この記事のライター。文壇バーを経営し、俳句への興味からひだりききクラブを知った なぜアイドルを辞めたの?

東京にある「日本点字図書館」にノーベル文学賞作家、川端康成さんをはじめ、日本を代表する作家など1000人余りから届いた直筆の手紙などが保管されていたことが分かり、図書館では今後、一般への公開も検討しています。 東京 新宿区の「日本点字図書館」に保管されていたのは、1955年から1978年までに作家を中心に1046人から届いた手紙やはがき、合わせて1958通で、当時、本を点字にしたり朗読を録音したりする際に必要だった著者の許諾を求めた際の返信だということです。 このうちノーベル文学賞を受賞した川端康成さんのはがきには「御役に立てば幸ひです」と直筆で書き添えられています。 また、作家、安部公房さんのはがきには「お申し入れの件、了承いたしました」などと印象的な字体で書かれています。 このほか井上ひさしさんや永六輔さんなどの手紙やはがきも含まれていて、当時、多くの作家らが協力していたことが分かる資

「夏目漱石は「月が綺麗ですね」となんか訳していない」という話から、「初出であるとされる70年代以前がどうだったのか知りたい」という話が出ていたので、Googleブックスを検索していたのだが、1962年刊行の『日本人の知恵』にこのような話があるらしい。 さらにいえば、日本の社交の基本は「見る」ことで成立する。 若い男女の恋人同士が愛の告白をするとき、西洋人のように、 「私はあなたを愛しています(I love you)」 などとはけっしていわない。 そんなことばを口に出さなくとも、満月を仰ぎ見て、 「いいお月さんですね」 そして、二人でじっと空を見上げるだけで、意思は十分通じるのだ。 日本人の知恵 - 林屋辰三郎 -Google ブックス この『日本人の知恵』という本は、 なんと、昭和37年に発行された本で、その前年朝日新聞に連載された「日本人の知恵」を再編集したもの。 日本人の知恵 林屋辰

24日午後11時45分ごろ、三重県鳥羽市鳥羽で火事があり、3階建てビルと周辺の木造家屋計7棟が焼失、1人の遺体が見つかった。 ◇ 「鳥羽市の貴重な宝物が一夜で消えてしまった」 真っ黒に焼け落ちた「江戸川乱歩館~鳥羽みなとまち文学館」を前に、同市文化財専門員の野村史隆さん(73)は、こう言って立ちすくんだ。同館は、探偵小説の先駆者、乱歩(1894~1965年)と親しく交流した岩田準一(1900~45年)の自宅と書斎、蔵、展示館の4施設からなり、自宅と書斎が全焼した。未整理の資料がたくさんあったといい、野村さんは「調査にかかろうとした矢先の火災。残念だ」と肩を落とした。 江戸川乱歩館は2002年、木造2階建ての岩田の自宅を改装してオープンした。岩田は伊勢志摩の習俗や男色に関する研究に没頭し、「志摩の海女」「本朝男色考・男色文献書志」などを出版する一方、乱歩のほか、博物学者の南方熊楠、詩人の竹久

かつて書籍の「全集」では、書簡だとか少部数発行の冊子に発表された文章を補遺などの形で収録していた。 研究家も必死に発掘したり発言を追ったりしていたものだが、 今や作家自身がネットで発表も発言もネットで頻繁に行い、そして削除することも容易だ。 そして他者とのやり取りを書簡ではなくメールやSNSで行っている時代となると、 もはやかつてのような作家研究は困難だと思う。 もともとすべてを追うことなど不可能ではあるが、 実際のところ、現代の作家研究はどのようなものになっているのだろうか。 あるいはかつて「作家研究」「作家全集」とされていたものは、 あまりにも事足りないものだったという事だろうか。 現代の研究家の心の落とし所はどのようなものなのだろう。

昭和初期に活躍した探偵小説家で「黒死館殺人事件」などの作品で知られる小栗虫太郎が、昭和16年にほかの作品とは作風が全く異なる家庭小説を発表していたことが確認されました。 検閲が強まる中、探偵小説の代わりに創作したと考えられ、調査に当たった専門家は「これまでの作家像の見直しが迫られる発見だ」と指摘しています。 小栗虫太郎は、横溝正史などとともに昭和初期に活躍した探偵小説家で、名探偵 法水麟太郎が登場する「後光殺人事件」や「黒死館殺人事件」などの作品で知られています。 二松学舎大学の山口直孝教授が作品の調査を進めたところ、「亜細亜の旗」というタイトルの新聞連載が新たに見つかり、著作目録に記録がない長編小説と確認されました。 山口教授によりますと、この作品は太平洋戦争が始まる昭和16年から翌年にかけて、九州などの地方新聞に連載され、主人公の青年医師をめぐる恋愛や人間関係が描かれています。 これま

世界文学全集を編むなら、日本代表は誰になる? 漱石? 春樹? 今なら葉子? 審査は、世界選手権の予選のようになるのだろうか。投票で一定の評価を得た著者なり作品が、トーナメントを勝ち抜いて、これぞ日本代表としてエントリーするのだろうか。 スポーツならいざ知らず、残念ながら、文学だと違う。春樹や葉子ならまだしも、夏目漱石は予選落ちである。 なぜか? 『「世界文学」はつくられる』に、その理由がある。近代日本語の礎を築いたことで誉れ高い漱石でも、世界的に見た場合、西洋文学のコピーとして低く評価されているという。 「世界文学」での漱石 『坊ちゃん』『猫』が有名だし、教科書で『こころ』を読んだ人もいるだろう。何と言っても千円札の顔だから、諭吉よりは見慣れている。やたら有難がる人もいるのは、ザイアンス単純接触効果じゃね? と思うのだが、彼の造語とされる「沢山」「反射」「価値」「電力」は、人口に膾炙してい

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