不妊や遺伝性の病気の研究などを目的として、ヒトの精子と卵子を受精させた直後に、遺伝子を書き換える「ゲノム編集」の技術が開発されています。しかし遺伝子を人為的に変えた「デザイナーベビー」を生み出すなどの危険性も懸念されるため、政府は、ゲノム編集した胚を人間の子宮に戻すことを罰則つきの法律で禁止する案を専門家の会議に示しました。 ヒトの精子と卵子を受精させた「受精卵」は、細胞分裂を繰り返し、まずは「胚」という状態になり、さらに胎児へと成長します。そのごく初期の「胚」の段階で、人の体の外で特殊な操作を行い、遺伝子を書き変える、ゲノム編集の技術がすでに開発されています。 仮に、体外でゲノム編集されたヒトの胚を子宮に戻し、それが順調に育てば、遺伝子が書き換えられた人間が生まれる可能性がありますが、諸外国では、安全面や倫理面の課題があるなどとして、この胚を人間の子宮に戻すことを罰則つきの法律で禁止して

【追記あり】アーティスト原田裕規が篠田節子の小説『青の純度』の書評で、自著の「ラッセン本」との類似を指摘。「願わくば適切な手続きのもとで記されてほしい」 画家クリスチャン・ラッセンを彷彿とさせる登場人物をめぐる、アート×ミステリー小説『青の純度』(篠田節子著、集英社)。これまでラッセンに関する展覧会企画や複数の書籍を刊行してきた原田裕規が書評を共同通信で執筆し、議論を呼んでいる。原田に取材し、コメントを掲載する バブル期の日本を沸かせた「マリンアート」の人気画家をめぐる小説『青の純度』直木賞など数々の受賞歴がある篠田節子の小説『青の純度』(集英社)について、アーティストの原田裕規が書評を執筆し、共同通信から全国各紙に配信されたほか、本人のホームページでも公開されている。 そのなかで原田は、本書のテーマや主人公の行動が、自らの研究や著書、立ち位置と重なるものがあると指摘している。以下、書評の
中国武漢市では約500台の自動運転ロボットタクシーが走行しており、今後さらに1000台のロボットタクシーが追加されるとの発表が行われています。そんな武漢市にニューヨーク・タイムズのキース・ブラッドシャー記者が渡り、ロボットタクシーがどのように運用されているのかをレポートしました。 China Is Testing More Driverless Cars Than Any Other Country - The New York Times https://www.nytimes.com/2024/06/13/business/china-driverless-cars.html Driverless Cars in China: How Safe Are They? - The New York Times https://www.nytimes.com/2024/06/13/busin

米国シンシナティ動植物園の絶滅危惧動物保護研究センターで、新しい不妊法の研究に参加しているメスのネコたち。(PHOTOGRAPH BY MADELEINE HORDINSKI) 米国では、年間40億羽の鳥と220億匹の小型哺乳類が、イエネコに殺されている。この数は、毒物の誤飲や生息地の破壊など、人間の活動の影響で命を落とす数をはるかに凌駕し、野生動物の健康と多様性への脅威となっている。そんなイエネコによる被害を少しでも減らすためにできる対策の一つが、ネコの繁殖力を抑えることだ。(参考記事:「ネコに殺された232匹の動物たち、一枚の写真に」) 米ハーバード大学の生殖生物学者デビッド・ペピン氏と、シンシナティ動物園の動物研究ディレクターであるウィリアム・スワンソン氏率いるチームは、飼いネコや野良ネコの数を管理するために、安全で新しい遺伝子技術による不妊処置法を開発し、6月6日付けの学術誌「na
「オルトメディコのノウハウを駆使すれば必ず有意差を出せます!」──そんなプレスリリースが3月7日に公開され、臨床試験を実施する意義と認証制度の信頼性を損なうのではとTwitter上で物議を醸している。 プレスリリースを出したのは臨床試験の受託事業を展開しているオルトメディコ(東京都文京区)。「ヒト臨床試験有意差保証プラン」の内容は特定保健用食品や機能性表示食品などの臨床試験において必ず有意差を出すというもの。同様のサービスは業界初としている。 プランの対象になるのは食品の「体脂肪を減らす機能」「中性脂肪を抑える機能」「コレステロール値を改善する機能」「尿酸値を下げる機能」「健康な肝臓の機能を維持する機能」の5種類。オプションとして論文執筆代行や、機能性表示食品の届出代行サービスも提供する。 臨床試験においては適切な実験計画や得られたデータの分析を基に、健康に与える効果を証明する必要がある。

もしも子供を持つ際に、胚を自由に選別できるとしたら、あるいは、遺伝子を自由に編集できるとしたら、あなたはそれをやりたいと思うだろうか? それも、遺伝性の障害や疾患を避けるという目的のみならず、子供の才能や能力を高める目的でできるとしたら──。 米国科学振興協会が発行する雑誌「サイエンス」に最近掲載された調査の結果では、こうした技術を利用することに対する抵抗感が、米国人の間で減りつつあることが示唆された。 「優秀」な胚を選別 米メディア「ファスト・カンパニー」によると、この調査は本来、多遺伝子性形質の着床前診断(PGT-P)技術に対して一般の人々がどのような意見を持っているかを測ることに焦点が当てられている。この技術を用いて体外受精の胚を選別できるようにするサービスは現在、米国では遺伝性疾患のリスクを避けるという目的のみで提供されている。だが、複数の遺伝子からなる表現型の発現確率を予測で

菅義偉首相が「先進国で最速」と豪語し、順調さをアピールする日本のワクチン接種。だが、単位と引き換えに募った五輪ボランティアの大学生には未接種、防衛省接種センターの予約は相変わらず勝手に消え、国から唐突に供給を止められた埼玉県知事は激怒。さらに不手際を指摘された河野太郎ワクチン担当相は逆ギレ反論する始末だ。「裏切り」が渦巻くワクチン接種は、今後どうなる。(大平樹、榊原崇仁)

【北京時事】中国メディアによると、中国の科学者が26日、遺伝子組み換え技術により生まれながらにエイズウイルス(HIV)に対する免疫を持つ赤ちゃんを世界で初めて誕生させたことを明らかにした。 しかし、倫理上の問題を無視した試みに国内外の中国人科学者122人が連名で非難声明を発表。当局も調査に乗り出すなど大きな波紋を呼んでいる。 この科学者は、賀建奎・南方科技大学副教授。エイズに抵抗力を持つ遺伝子を注入した受精卵から、2人の女の子が今月生まれ、「露露」「娜娜」と名付けられたという。賀氏は「遺伝子組み換え技術を疾病予防の分野に用いた歴史的一歩」と強調した。 しかし、倫理的な手続きを経ておらず、所属する広東省深セン市の大学も一切の関与を否定。中国人科学者の非難声明は「狂っているとしか形容しようのない人体実験だ」「人類全体に対するリスクは計り知れない」などと糾弾している。

1月10日、スイス政府は動物保護規定の見直しを発表し、ロブスターなどの甲殻類を活きたまま熱湯でゆでる調理法を禁止する規則を設けた。写真は昨年7月ギリシャで撮影(2018年 ロイター/Alkis Konstantinidis) [チューリヒ 10日 ロイター] - スイス政府は10日、動物保護規定の見直しを発表し、ロブスターなどの甲殻類を活きたまま熱湯でゆでる調理法を禁止する規則を設けた。 3月から施行されるこれらの規則では、「ロブスターなどの活きた甲殻類は氷や氷水に漬けて輸送してはならない。水中生物は常に自然と同じ環境で保存しなければならない。甲殻類は失神させてから殺さなければならない」と定めている。
母親の卵子の核を、ほかの女性の卵子に移植して受精させることで、父親と母親、それに別の女性の3人の遺伝子を持つ子どもが、アメリカの医師らによって生まれていたことがわかりました。母親が子どもが死に至る病気の遺伝子を持っていたことから、医師らは子どもの死を防ぐことができたとしている一方、将来、子どもの健康に影響が出ないかや倫理的に問題がないかなどをめぐって議論を呼びそうです。 クリニックによりますと、男の子の母親は、卵子の核の外側にあるミトコンドリアという器官の中に子どもに脳症を引き起こす遺伝子があり、2人の子どもをこの病気で亡くしたということです。 このため、クリニックでは、母親の卵子の核を核を取り除いた、ほかの女性の卵子に移植して、正常なミトコンドリアを持つ卵子を作り、これを父親の精子と受精させ、母親のおなかに戻したところ、ことし4月に男の子が生まれ、健康に成長しているということです。 この

「脳を増強する薬」合法化を主張する『Nature』論説 2008年12月15日 サイエンス・テクノロジー社会 コメント: トラックバック (0) Brandon Keim Image: Todd Page 脳の働きを安全に高めてくれる薬があるのなら、なぜ使わないのだろうか? 自分が使いたくないからといって、なぜ他人の使用まで止めるのだろうか? 成績や仕事の評価を上げたいため、本来なら注意欠陥障害の患者に処方される薬を、その目的とは違った意図で日常的に、違法に服用している人々が存在する中では、こうした倫理的な問いかけが時宜を得たものになる。 『Nature』誌から、1つの答えが提示された。倫理学や神経科学の分野で著名な7人によって、12月11日号に掲載された論説「認識能力増強薬の、健康な人による責任ある使用に向けて」だ。 結論を言えば、合法化すべしということだ。 「責任能力がある成人は、薬に
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