2003年から始まった指定管理者制度。公共施設の民営化。最近ではCCCの「TSUTAYA図書館」が問題提起となり、業界や地域に波紋を広げている。そんな図書館業界で1979年の創業以来、図書館の本のデータベースを作り続けてきたのが図書館流通センター(TRC)だ。「TRC MARC」と呼ぶそのデータベースは、全国の公共図書館のうち84%で利用されている。 指定管理・業務委託で運営する図書館(以下、受託運営館)も442館を数え、課題となったのが各図書館と本社とのコミュニケーション。その解決策として、2009年に「サイボウズ ガルーン」を導入し、今では図書館同士が自発的にコミュニケーションを取る重要なインフラとなっている。 コミュニケーションの秘訣を、TRC 広報部の尾園清香氏と営業部の徳田良治氏に聞く。 図書のDBを作り続けてきたTRC TRCが創業以来作り続けてきた「TRC MARC(Mach

10月1日付当サイト記事『ツタヤのCCC運営の図書館、不可解な図書購入めぐり疑惑浮上!在庫処分に利用?訴訟に発展』で、全国でも民間委託を最も積極的に進めている自治体のひとつである東京足立区のケースを例に、公共図書館がいかに「ワーキングプア」を大量に生み出す元凶となっているかをレポートした。 「民間に委託すれば、より少ない費用でより充実したサービスが受けられる」という考え方は、絵にかいた餅にすぎず、現実には受託した企業が利益を確保するために人件費を低く抑えているにすぎない。 館長を雇い止め~裁判~和解 今回は、さらに具体的事例を挙げて解説していこう。 「無理が通れば道理が引っ込む」と言われるように、足立区の図書館では、これまで2つの大きな労働事件が起きている。 まず、指定管理制度完全導入直後の2009年に足立区内の図書館で起きたのが「館長雇い止め事件」だ。 指定管理者となった企業に契約社員と


レンタルソフト大手TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を昨年4月、指定管理者に選定し、「新時代の図書館」を具現化してみせた佐賀県の武雄市図書館。前年比3・2倍を記録した来館者数や、コーヒーチェーンのスターバックス(スタバ)を併設した都会的な空間づくりが評価された。だがそのインパクトは、公共図書館のミッション(使命)や存在意義をめぐる議論を、どれほど深めただろうか。 ■公設ブックカフェ 武雄の「成功」を背景に、CCCを公共図書館の指定管理者として選定する動きは、全国に広がりつつある。これに続くのが、CCCと図書館流通センター(TRC)との共同事業体による運営が決まった海老名市の2館。そのうちの1館、市立中央図書館は大幅に改修され、2015年度の再オープンが計画されている。宮城県多賀城市や山口県周南市も選定の方針を示している。 一方で、武雄市のような図書館
海老名市が市立図書館の指定管理者に、レンタルソフト大手のTSUTAYAを経営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と、図書館運営を請け負う民間企業・図書館流通センター(TRC)の共同事業体を選定した。昨年4月からCCCが単独で運営する佐賀県の武雄市図書館は、書店やレンタル店、コーヒーチェーンのスターバックス(スタバ)を併設したサービスが人気を集め、来館者数は市の直営時代の3倍以上に。一方で「あれって図書館?」との批判もある。「今、日本一有名な図書館」を訪ねてみた。 ■平日も大盛況 平日の昼間というのに、図書館に隣接する約90台分の駐車場はかなり埋まっていた。正面玄関を入りすぐ右手にあるスタバでは、子どもを連れた若い母親がファッション誌を手にコーヒーを飲んで憩っていた。スタバの横は書店(蔦(つた)屋(や)書店)、さらに奥が図書館。とはいえ明確な境界があるわけではなく、書店の本も
今日の議員全員協議会での報告事項。 海老名は凄い事になります! 前から取り組んでいる図書館について。 指定管理導入は決定していますが、どこの業者が入るかが見えてきました! 今、佐賀県の武雄市の図書館がTSUTAYAなどのCCCが運営し、全国的な注目を受けております。 またCCCにおいては賛否両論ありますが、今回海老名市はその勢いのあるCCCとノウハウの面でも日本一と感じているTRC(図書館流通センター)の共同運営体が候補者としてなっています!(お互いの良い部分を有効に活用して欲しいです)これは全国初では無いでしょうか? 改築もあり、もちろん武雄市のようにカフェも入ります! (写真はイメージとして武雄市の図書館) また以前から提案していた学校図書館の学校司書の支援センターも導入決定!! そして宅配サービスやコンビニ返却も可能になる予定です! 提案していた事がほとんど実施される事になります(^

子ども未来センターは、子育て、教育、文化芸術活動、市民活動を支援するとともに、イベントの実施などを通じて地域のにぎわいを創出することを目的とする複合施設です。さまざまな活動の拠点としてご利用ください。 この施設は、民間事業者(合人社計画研究所グループ)が指定管理者として管理運営を行っています。主な機能と組織は以下のとおりですが、詳細は指定管理者が作成しているホームページ(準備中)をご覧ください。 ≪子育て・教育支援≫ 子ども総合相談受付、子育てひろば、一時預かり保育、子育て支援啓発事業、ファミリー・サポート・センター、発達相談、発達支援親子グループ、就学・教育相談 ≪市民活動の支援≫ 協働事務室 ≪文化芸術活動の支援≫文化芸術の教室・講座 ≪地域のにぎわい創出≫ 立川まんがぱーく(3/20開業予定)、広場でのイベント開催 ※市の事業ではなく、指定管理者の自主事業として運営されます。 ≪行
※わたしは図書館の指定管理受託をしたことがない一民間人であり、以下の記事には推測が多分に含まれます。ご了承の上お読みください。 ※本稿は個別の委託問題、たとえば武雄市図書館におけるCCCの受託問題などに踏み込んで論じたものではなく、あくまで一般論です。武雄市の件についてご意見のある方はTwitter@liliput まで、あるいはこちらまでお願いいたします。 id:yuki_0さんの記事「そろそろ民間は図書館にはそぐわない,って単純にいうのはやめようぜ」に便乗します。 よく「民間企業は利益追求が最優先だから、図書館のような公共性の高い施設の運営には向かない」といった説が主に直営図書館の中のひとから聞かれますが、図書館の中のひとにも民間人が何を考えて公共案件を受けるのかを知ってもらえればと思い、本エントリを書く次第です。
佐賀県武雄市のネットラジオ局、FM cent. 水谷夏樹のつれづれ日記(?)ブログです。※発言はあくまでも個人の感想であり、内容や一切の偏り等については無保証とさせて頂きます。感想には個人差があります。例によって、かなり長めの文章を書くつもりでいたのだが、どうしても途中から筆が進まなくなってしまった。よって方針を変更し、ちょっと短めの文を書いてみたいと思う。…と思っていたが、最終的に書き上がった文章はそれなりに長いものとなった。覚悟して読んでいただきたい。 まずはじめに断っておくが、私は武雄市在住のれっきとした武雄市民であり、もちろん住民税等も武雄市に納めている。よって今回の問題については一市民として堂々と意見を物申すことが出来る資格があると考えている。 なぜそんな回りくどいことをここで書くのかといえば、ネット上での一部で、「武雄市民以外の人間が武雄市のことにごちゃごちゃ口をだすな」的な発

2012年5月4日、佐賀県武雄市と、TSUTAYA等を経営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)が、武雄市図書館・歴史資料館の企画・運営に関して基本合意を結んだと発表しました。発表文等によると、指定管理者制度によって同館の運営をCCCに委託し、CCCが2011年12月にオープンした「代官山 蔦屋書店」のコンセプトとノウハウを導入することで、同館において以下の9点を実現していくという内容です。この新図書館は2013年4月1日に運営開始とされています。 (1)20万冊の知に出会える場所 (2)雑誌販売の導入 (3)映画・音楽の充実 (4)文具販売の導入 (5)電子端末を活用した検索サービス (6)カフェ・ダイニングの導入 (7)「代官山 蔦屋書店」のノウハウを活用した品揃えやサービスの導入 (8)Tカード、Tポイントの導入 (9)365日、朝9時~夜9時までの開館時間 同日、


高木浩光@自宅の日記 - 武雄市長、会見で怒り露に「なんでこれが個人情報なんだ!」と吐き捨て経由で知ったことだが、武雄市は図書館と歴史資料館の運営についてTSUTAYA運営会社と提携することになったそうだ。 進展する高齢社会の中で、豊かな生活を実現するための中核的施設として、武雄市図書館・歴史資料館をより市民価値の高い施設として運営するにあたり、CCCが運営する「代官山 蔦屋書店」のコンセプト及びノウハウを導入し、企画すること、及びそのための重要な手段として付属事業を展開することについて、武雄市とCCCが提携することについて合意する図書館にTポイントカードを導入するという方針のようで、はてなブックマーク - 高木浩光@自宅の日記:武雄市長、会見で怒り露に「なんでこれが個人情報なんだ!」と吐き捨てでは複数の人が図書館の自由に関する宣言を引き合いに出している。それは実にもっともなことだと思う
阪神間で戦後、活躍した前衛美術集団「具体」のコレクションなどで知られる芦屋市立美術博物館(同市伊勢町)の学芸員4人全員が、大幅な人件費削減などに反発し、3月末で退職することが18日、明らかになった。学芸員の一斉退職は異例で、同館への寄託品の引き揚げを検討する所有者もあり、地域の文化を伝えるコレクションが散逸する恐れも出ている。(神谷千晶) 学芸員は、同博物館を運営するNPO法人「芦屋ミュージアム・マネジメント(AMM)」に所属。18日夜、芦屋市役所で事務職員を含む計5人が会見を開き、2010年度末での退職の意向を表明した。 同館は1991年に開館。財政難などから2006年以降、AMMに業務を委託した。学芸員は市職員からAMM職員になって仕事を続けていた。 市はさらに2011年度から指定管理者制度の導入を決定。今年1月、AMMと小学館集英社プロダクションなどを含む団体を指定管理者に選定した。
◇面と時間軸を重視--小林是綱さん(64) 06年に都道府県立図書館として初めて指定管理者に運営が任された県立図書館の総括責任者に今年4月、小林是綱さん(64)が就任した。出身地である山梨県の図書館で司書や館長を歴任し、03年には国内初の指定管理者による図書館「山中湖情報創造館」の開館に携わった。官のイメージが強い公立図書館を、指定管理者が運営する意義や目指す図書館像を聞いた。【山中章子】 --指定管理者による運営のメリットは? 適切な人材配置と効率の良さです。司書を公務員として雇う場合、3~5年で異動があり、経験を積ませにくい。指定管理者は民間企業のように柔軟な人事異動が可能なので、専門性を育てながら人事の刷新もできます。新たに営業職を雇って社会教育団体などに声をかけ、これまでにない図書館の活用法を探る取り組みも始めました。また給与や勤務時間を独自に決められるため、開館時間の延長も可能に
http://1st.geocities.jp/buntoshokan/kai.html ≪ 「文京のよりよい図書館をつくる会」とは?本会は、2008年11月24日に開催された「こんな図書館がほしい−指定管理者制度導入問題を考えるつどい」に140名を超える区民・利用者のみなさんが参加され、そこで出された多くの意見を総意として、同年12月26日に新たに結成されました図書館の利用者を中心に、この問題に関心を持つ人々によって構成されています。 目的は、よりよい図書館をつくるために、区による拙速な指定管理者制度導入計画をストップさせることです。 趣旨に賛同していただける方であれば、どなたの参加も歓迎します。 ≫図書館に関心のある人なら、このタイプの「会」が、あちこちにあることは知っていることだろう。 私も、これらの会が、指定管理者や委託の導入にひたすら反対してきた組織であることは知っていたし
「公共図書館のボランティア的運営は…」のコメント New! 「公共図書館のボランティア的運営は…」にいただいたコメントに対してのエントリ。直接的な返事とはならないかもしれませんが… アメリカをはじめ海外の公共図書館において、企業・個人寄付や住民主体のボランティア的運営で成功している例があるとして、それはその国において本当に一般的な事例なのか、そして一見成功していると見えるものに問題点はないのか、という疑問があります。私も海外事例についてそれほど多くの文献に当たった訳ではありませんが、いくつか読んだときに一部の事例をオーソライズして礼賛的に書き過ぎているのではないか、アメリカはここまでしているのに日本ではどうだという比較を主眼とするあまり、単なる差異でスルーすべき点まで対極にある部分を殊更に誇張しているのではないか、という印象を受けた事があります。反対に、日本の公共図書館の先進的事例とし
日本図書館協会発行の逐次刊行物「図書館雑誌」の2009年3月号の特集は、ずばり『指定管理者制度』だ。 それにしても、この手の記事において毎回感じることは、「どうして図書館における指定管理者制度の導入が、これほど目の敵にされなければならないのか」ということだ。まずそれが第1点。 第2点は、指定管理者制度を導入したことによる短所を指摘しているが、では直営による短所は全く無いのか...異動が当然の公務員の人事制度の中で、指定管理者に対して指摘するような時間をかけた人材育成がどれだけで来ているのか。 第3点は、地域の市民活動が制度を反対する理由が、僕にはまったく理解できない。行政がやりたくない(民間でできるものは民間で)というのなら、むしろ「市民が市民自身の手で市民のための図書館運営ができる」チャンスなのだ。「公務員さんには任せておけない。だから地域の私たちが公共図書館の運営を担います」って声が、


指定管理者制度で公共図書館が生き残る可能性はあるが… New! 前回の続きといいますか… 公共図書館における指定管理者制度の現状から、最終形へのカウントダウンが始まっているという少々極論的な感じで前回書きましたが、あの内容については実は半分本気で、半分まだ何とかならないものかと考えているのです。 完全に指定管理者という立場で公共図書館の運営に乗り出したTRCについて少々考えていることがあります。司書の資質向上も目指すという図書館振興財団の設立は気にならないではないですが、漏れ聞こえるところではTRCの指定管理は「普通の公共図書館」レベルだと思われます。この「普通」というのが何に対してなのかは難しいのですが、対予算と言っても、対公共図書館のあるべき姿と言ってもいいのかもしれません。つまり、「普通レベルに達していなかった公共図書館」を予算を削減しつつ「普通の公共図書館」にした功績で、次々
(1) 地元出身のプロの演奏家が地元中学校のオーケストラを教える。教え子たちは老人ホームを訪問し特訓の成果を披露。見慣れたのど自慢番組とは全く違った感動をおじいちゃん、おばあちゃんに持ってもらった。 (2) 日本の伝統芸能とはいえ、やや敷居の高い歌舞伎。その歌舞伎の大道具、小道具の動きなど舞台裏の様子までじっくり見てもらうことで、観客に親しみを感じてもらった。 (3) 長年捜し求めていた本だが、やはりこの図書館にもなかった。図書館コンシェルジュと呼ばれる女性に聞いてみると、このジャンルに強い近くの古書店にあるかもしれないという。ついにお目当ての本は見つかり、図書館に礼状を書くことにした。 (4) 同じ図書館へ。図書館コンシェルジュに美味しい蕎麦屋はと聞いてみると、彼女たちの手作りのグルメガイド・ファイルからいくつか紹介してもらった。自分たちが実際に足を運んでオススメできると感じたところしか

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