『ゲゲゲの鬼太郎』を見ていると、一つ気になる点がある。作品に登場する妖怪の多くが、「その種で唯一の存在」として扱われていることだ。ぬりかべは一体、子泣き爺も一体。一反木綿も砂かけばばあも、それぞれ固有名詞として一人だけが登場する。だが、こうした描かれ方は考えてみれば少し不自然である。本来、種というものは一個体だけでは成り立たない。生物学的に言えば、集団が維持されるには一定数の個体がそろい、繁殖を通じて遺伝的な多様性を確保する必要がある。たとえ妖怪であっても、ある種が存在し続けるなら、それなりの個体群がいると考えるほうが自然だろう。もし「突然変異のように、偶然生まれた一回限りの個体」だとするなら、その奇跡的な偶然が妖怪の種類ごとに何十回、何百回も重なったことになってしまう。これは現実的な説明とは言いがたい。 また、民俗学の側面から考えてみても、妖怪という存在は本来、地域ごとに複数の伝承が積


「九尾の狐(きつね)伝説」で知られる栃木県那須町湯本の国指定名勝「殺生石」が真っ二つに割れたことが5日、分かった。関係者によると数年前からひびが入っていたことが確認されており、自然に割れたとみられる。 町観光商工課は、観光客が投稿したツイッターの情報などから、割れたのはここ数日ではないかとみている。岩は真ん中付近から割れており、周囲を囲んでいたしめ縄も切れていた。 町は今後、国、県とともに対応を協議する予定で、同課の阿久津正樹(あくつまさき)課長は「自然現象の可能性が高いので致し方ない。可能であれば元の形に近い状態に戻すことが理想ではないか」と話す。町観光協会の阿久津千陽(あくつちあき)会長(51)は「夕方に知らせを受けて驚いた。こういう形で話題になるとは」と困惑した様子だった。 殺生石は、那須湯本温泉近くの那須岳の斜面にある巨大な溶岩。1957年に県史跡、2014年に国の名勝に登録された

〈巷説百物語〉シリーズの11年ぶりの新作『遠(とおくの)巷説百物語』が刊行された。一癖も二癖もある連中が様々な厄介ごとを「化け物退治」として落着させる時代小説のシリーズだ。柳田國男『遠野物語』で知られる遠野を舞台にした新作について、世界妖怪協会・お化け友の会代表代行でもあり、妖怪に関する造詣が深い著者の京極夏彦氏に話を聞いた。(8月14日取材) 【写真】トレードマークの指ぬき革手袋をはめた京極夏彦 ■『遠野物語』が書かれた時点で日本民俗学はまだない ――『遠巷説百物語』は、KADOKAWAの雑誌『怪と幽』に2019~2020年に連載されたものです。このシリーズは同誌の前身『怪』にずっと掲載されてきましたし、他の小説を書くよりその新作を書くほうがいいと思ったのですか。 京極:思いませんでした(笑)。僕は別に書きたいものなどありませんので、仕事としてお受けして、依頼にお応えしただけです。〈巷説

妖怪研究は「きわもの」じゃない! 第一人者・小松和彦教授が「最終講義」で語った〝苦節〟20年 2020年2月3日 14:26 2018年に日文研が所蔵し、本年度中に画像データベースで公開予定の「妖怪四季風俗絵巻」(部分)。狩野派の流れをくむ絵師英一蝶が描いたとされる江戸期の作品で、妖怪が四季の風俗を楽しむ(日文研提供) 妖怪研究の第一人者として知られる国際日本文化研究センター(京都市西京区)の小松和彦所長(72)が3月末で退任する。小松所長は、日文研で「妖怪」の共同研究を約20年にわたって先導してきた。その歩みを関係者が振り返った。 「この20年、共同研究で何ができたのか。私の『最終講義』のつもりで、みなさまと議論したいと思います」。小松所長の退任にあわせて11日に日文研で開かれたシンポジウム「怪異・妖怪研究の新時代―日文研共同研究を礎に」の冒頭、小松所長は感慨深げに振り返った。大阪大教授

鳥取県の正確な位置を言い当てられる人も少ない。中国地方にあることはわかっても、たいていは隣の島根県と混同されてしまう。日本海に面して東西に細長く、知られている都市も少ない。県庁所在地である鳥取市は東部に(鳥取県の県庁所在地はと聞かれてすぐに鳥取市と答えられる人も実は少ない)、中部には倉吉市、西部には米子市と境港市があるのだが、人口は少なく、一番多い鳥取市でも19万人にすぎない。 そんなわけで、とうとう参議院議員選挙の選挙区まで島根県と合区されてしまい、県の印象はますます希薄化しているともいえる。 ところがどっこい、鳥取県は実は外国人の間では非常に注目される旅行先になっていることをご存じだろうか。外国人向け日本情報サイト「ガイジンポット」が公開した「2019年に外国人が訪れるべき観光地ランキング」において鳥取県は福岡や東京(代官山)を抑えて堂々の第1位を獲得したのだ。 なぜ、日本人にとって「


「お父ちゃんが亡くなる」 信じられないことでした。 「100歳まではいくようだネ、いや120歳かな」と水木はいつも話していました。 これからも淡々と歳を重ねていつの間にか100歳を迎える、今後もずっと同じような日々が続いていく、と思っていました。 昨年暮れに心筋梗塞で倒れ2か月入院して、今年2月には車いすでの退院でした。 すっかり体力が落ちたのですが、その後持ち前の強さを発揮して少しずつ歩けるようになりました。 家から会社までの1kmの道のりを歩けるまでに回復。食欲も戻って「何かうまいものはないの?」が口癖でした。 「最期は神様が決めることに従ったらええ」と言っていた水木。 苦しまず自然に最期を迎えられたことは良かったと思います。 家族に囲まれて穏やかに逝きました。 自宅で転倒したことがきっかけになったのはとても残念でしたが これも神様が決めたことだったのかも知れません。 家族を一番大切

水木しげるは本日永眠いたしました。 ここに生前のご厚誼を感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます。 ・死亡日時 平成27年11月30日午前7時18分 ・享年齢 93歳 (大正11年3月8日生) ・死亡理由 多臓器不全 11月11日に自宅で転倒。頭部打撲による硬膜下血腫で緊急手術を受け 一時回復していたが、11月30日未明に容体が悪化。 多臓器不全により逝去。 ・出身地 鳥取県境港市 ・本名 武良茂 ・通夜、告別式は家族のみにて。後日お別れ会をおこないます。 ・喪主 武良布枝(妻) ・連絡窓口 水木プロダクション 182-0024 東京都調布市布田1-32--5-505 Tel:042-482-0058 gegege@mizukipro.com
香月日輪さん(こうづき・ひのわ=作家)が19日死去、51歳。大阪市内の病院で闘病中だった。葬儀は近親者で営まれた。 和歌山県生まれ。「妖怪アパートの幽雅(ゆうが)な日常」シリーズ(講談社)は、累計370万部を超える人気作品。
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子どもに人気のゲーム「妖怪ウォッチ」に登場するおもちゃ「DX妖怪ウォッチ タイプ零式」が2日、全国で発売された。販売店には予約が殺到するほどの人気ぶりだが、品薄に乗じた類似品の販売が横行しているという。特に地方のお年寄りを狙ったものが多く、消費者センターでは誤って買わないよう注意を呼びかけている。 腕時計型のおもちゃ「DX妖怪ウォッチ」の第2弾「タイプ零式」は希望小売価格3456円(税込)。発売日前日には各地で長蛇の列ができるほどの人気で、初回販売分はすでにほぼ完売。ネットオークションなどでは1万円を超える高値で取り引きされている。 また、この「DX妖怪ウォッチ」を買ったお年寄りから「孫にプレゼントしたら「これじゃない」と言って床に叩きつけられた」といった相談が先週から全国の消費者センターに十数件寄せられている。 いずれも類似した妖怪の腕時計を本物と偽って売りつける訪問販売で、「ヨドバシカ

富山大学附属図書館では、『怪談』の中でも特に有名な「ろくろ首」を含む小泉八雲の貴重な手書き原稿(草稿)をデジタル化公開しました。本資料は本学が保有する小泉八雲の蔵書(ヘルン文庫)に含まれていたものではなく、当館が八雲に関連する研究資料を収集する過程で入手したものですが、小泉八雲の創作の過程を垣間見ることのできるとても興味深い内容の資料です。本資料は封筒1枚及び鳥の子紙による原稿10枚からなります。 複数の作品の草稿と思われる手書き原稿が含まれており、なかなか複雑で興味深い構成になっています。 封筒には、"(Semi.) Illustrations."とあり、八雲のエッセイ「蝉」(『影』 所収)に掲載された蝉の挿画の名前が記載されています。また、人差し指で"Illustrations."の文字を指さしている絵も描かれています。 しかしながら、封筒と中味(本体)とは別物です。 1枚目から3
Rokuro-Kubi ろくろ首 ヘルン文庫 Kwaidan 怪談 Baku 獏 Kotto 骨董 The eater of dreams 回竜 Shadowings Semi 回龍 (Semi.) Illustrations. I-Haru-Zemi II-"Shinne-Shinne." III-Aburazemi IV-Higurashi. V-Minminzemi. VI-Tsuku-tsuku-boshi. VI-Mugikari-zemi. VIII-Tsurigane-Semi. IX-ThePhantom. (上のように書いた封筒の中に入れた原稿10枚。とりのこ紙に書いてある。I~VIIIについては,Shadowingsの中のイラスト入りのJapanese Studies : Semiにその項目を見ることが出来る。ただし,封筒と中味(本体)とは別。次にその中味について記述
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