高校生の探究学習に関する問い合わせの多さに、大学の研究者が疲弊するケースが増え始めている。画像はイメージ(GettyImages) この記事の写真をすべて見る 近年、「探究学習」が大きな注目を集めている。探究学習(総合的な探究の時間)とは、生徒一人ひとりが課題を設定し、教科横断的・総合的に学びを深めることを目的とし、高校では新しい学習指導要領の目玉のひとつとなった。ハイレベルな探究学習ができることをアピールする学校も出始め、その“成果”は大学入試における「総合型選抜」「学校推薦型選抜」で有利になるともいわれる。しかし今、この探究学習を巡って思わぬ波紋が広がり始めている。探究学習が大学受験のための「手段」として利用されたり、高校生が大学の研究者たちの時間を奪ってしまったりする実態が露見してきたのだ。大学教授や高校の教員らに現状を取材した。 【写真】探究学習の研修を受ける教員。実際に質問を受け

情報処理学会情報入試委員会は、高等学校情報科において現在までに出版された検定済教科書すべての索引に現れる用語を整理した用語集[1](論文[2]が刊行された時点のもの)を基に、用語のカテゴリづけや、要約説明文づけ等の手を加え、再構成した「情報科全教科書用語リスト」を作成しました。 ここに広く、CC 4.0 BY-SA ライセンスを利用して、公開します。 https://docs.google.com/spreadsheets/d/1FYsq1-ZmwrovR1j8_Q_M5QmSlj6NIZdy/view (2024年5月9日改定、2024年4月12日初版公開) 高等学校の情報科は2003年から実施されており、20年以上の歴史があります。しかし、他の教科と比較すると歴史は浅く、情報科についての共通認識は広まっているわけではありません。 情報科の検定済み教科書は既に100冊以上出版されており、
春夏合わせて甲子園優勝7回。高校野球の超名門、PL学園野球部は今――同校を追い続ける記者がこの夏も大阪を訪ねた。封鎖されたPL花火大会用の臨時改札、聞こえてきた校歌のメロディ。名門はなぜ衰退したのか? 【全4回の1回目/2回目へ】 【実際の現地写真】「生徒数39人…PL高校の今の様子は?」現地を歩くと…「えっ…PL花火用の臨時改札が封鎖されている」「清原・桑田も当時いたグラウンドや寮の様子は?」現地写真30枚超を一気に見る大阪の夏はかつて、PLの夏であった。 毎年、8月1日には国内最大級となる12万発を打ち上げるPL花火大会を開催し、会場となる富田林市一帯は数十万規模の人という人で埋め尽くされた。当日は近鉄電車が大阪阿部野橋駅から臨時電車を幾便も運行し、富田林駅には臨時改札が設けられたほどだ。 花火、甲子園…PLに熱狂した夏 PL花火大会は正式名称を「教祖祭PL花火芸術」といい、パーフェ

狙いは、県の弱点だった「理数工学系人材の強化」 2008年から博士号教員の採用を行ってきた秋田県。先んじて取り組んできた狙いはどこにあったのか。秋田県教育庁高校教育課管理チームのリーダーを務める石井勇悦氏は次のように語る。 「当時、県知事や教育長などでつくる秋田県発展戦略会議で、学校教育の質的向上策として、県の弱点とされていた理数工学系人材を強化することが提案されたことがきっかけです。そこで、理学、農学、工学などの博士号取得者を公立高校に採用することになりました」 採用初年度の2008年は志願者57名に対し、採用は6名。以降、断続的に年1名を採用してきた。県単独で予算を組んでいるため、欠員が生じれば採用する方針を採っている。合格者が教育免許を持っていない場合は採用後に特別免許状を授与し、通常の教員と同様に初任者研修も実施しているという。 これまでの採用実績は12名(うち非常勤1名)で、物理

かつて高校野球のスターは、プロ野球に行ってもスターになった(写真はイメージです) Photo:PIXTA ● 名門校卒の野球選手が低迷 プロ野球スカウトが語る仰天話 高校野球もプロ野球も大好きな昭和世代の私が先日、あるプロ野球のスカウトの話に仰天しました。氏は以下のように述べました。 「もう高校や大学の名門校卒の選手はなるべく上位では指名しない。アマ時代から、プロ顔負けのトレーニング機器や野球理論で武装しているので、即戦力的な採用はありますが、高校からプロ並みのトレーニングをしているため、球速も肩の強さも体力もマックスまで出来ていて、プロに入ってから伸びない。それに、肩や身体を酷使していて故障が多い。大エースや四番打者になるような選手は少ないことがわかってきたからです」 スカウト氏によると、そう感じたきっかけは、大阪桐蔭の根尾昴(投手兼内野手・中日)、藤原恭大(外野手・ロッテ)の2019年

最近「下手な大卒より高卒のほうが雇用市場で人気がある」という記事が出ていた1。この現象について、ある𝕏erは「日本は高卒で得られる程度の知識で足りるような産業しかなくなったということなんでしょうね。日本、終わっている」と日本特有の現象としている。 「大卒=負け組」の時代到来!? 超売り手市場で「高卒就職者」の需要が急増! https://t.co/qYzQoPqi5k 「下手に知恵を付けている大卒者より、高卒者の方が伸びしろが期待できる」もはや日本は高卒で得られる程度の知識で足りるような産業しかなくなったということなんでしょうね。日本、終わっている — 田口善弘 (@Yh_Taguchi) July 23,2023 しかしながら、「下手な大卒より高卒のほうが所得が高くなる」という話は、実はアメリカでも同じような現象が見られ、日本に限った話ではない。むしろ、アメリカでずっと言われていた現
「1人が犠牲になって、複数の人の命が助かるなら、支持しますか?」 正解が一つとは限らない。正解があるのかも分からない、そんな問題にあなたなら、どう答えますか?AIが人間の仕事を担い、フェイクニュースが出回り、そして未知の感染症が流行する。先が見えない時代を生きていくための新しい教科書ができました。今どのような力が求められているのか、少しのぞいてみませんか。 (社会部記者 能州さやか 田畑佑典 伊津見総一郎) さて早速ですが問題です。 「AIによる自動運転車が事故をおこしたら誰が責任を負うべきか」 関連してもう1問。 「対向車と衝突事故を回避しようとすると歩行者をはねることになる。AIはどう判断すべきか」 次のような問題も。 「あなたが裁判員になったら、死刑の判断を下すことができるか」 これらの問いは、3月末に検定に合格したばかりの、来年春から全国の高校で使われる新しい教科書に記載されている

フランスの高校では哲学が必修科目で、バカロレア(大学入学資格)試験にも出題されるなど、伝統的に哲学教育は中等教育の要をなしてきた。 しかし、現在、高校と大学のより適切な連携を目指すべくカリキュラムとバカロレア試験の改革がおこなわれており、哲学教育の衰退が懸念されている。 フランスの教育制度では、哲学を花形として、人文学の伝統はむしろ尊重されてきた。だが、そんなフランスにおいてさえ、現在の社会状況を踏まえて、人文学の教育制度が大きく変容しつつある。 日本では近年、人文学の危機が指摘されている。私たちが参照するべき事例として、フランスが人文学の活力をいかに保持しようとしているのか、その現状をリポートする。 高校で習う哲学――フランスの教育の伝統「時間から逃れることはできるか」 「芸術作品を解釈することは何の役に立つのか」 「ヘーゲル『法の哲学』からの抜粋の説明」 これは、フランスの2019年度

高校やめ「出て行け」怒鳴られた 入学前の評判は悪い…でも 全日制との違いは? 夜間定時制高校。10年ほど前に高校生だった記者の時代には、少しやんちゃな生徒が行くようなイメージがありました。それよりも昔は、だいぶ荒れていたという話も聞きます。全国的に夜間の定時制が縮小する傾向にありますが、そういえば現在はどうなっているのか。ちょっと怖い、と思いながら何度か通った福井の定時制高校はイメージと全く違いました。どちらかというと大学に近く、自由でのんびりした感じ。生徒たちとおいしく食べた給食を中心に定時制高校での半年ほどの取材を振り返ります。全日制だけでなく、定時制も進路の良い選択肢ではないでしょうか。(朝日新聞デジタル編集部・影山遼) 荒れていた人たちは? 取材をしたのは、記者が2018年の春まで赴任していた福井県。募集を停止する学校が相次ぎ、県内で募集を続けるのは1校だけになっています。2017

第100回全国高校野球選手権の西東京大会の本部は30日、日大鶴ケ丘の勝又温史投手が、同日行われた日大三との決勝(神宮)の後に体調不良を訴え、救急搬送されたと発表した。東京都内の病院で脱水症状を伴う熱中症と診断され、現在は回復に向かっている。 勝又は5番投手で先発出場。九回にサヨナラ2ランを浴びるまで154球を投げていた。

朝日新聞社と日本高校野球連盟は19日、第100回全国高校野球選手権記念地方大会を開催している各都道府県高野連に対し、熱中症対策に万全を期すよう呼びかけた。選手だけでなく、観客、学校応援団に対しても十分に配慮するよう求めている。 「熱中症への注意を」と題した文書で、地方大会と全国選手権大会の取り組みを参考例として提示。2013年に40・7度を記録した甲府市がある山梨大会では、暑さ指数(WBGT=湿球黒球温度)と観測気温に応じ、打者及び走者がベンチに戻って水分を補給することや、通常の五回終了時に加え、七回終了時にも5分間、水分補給、休養の時間を設けていることなどを紹介。甲子園球場である全国大会では理学療法士が観客席前列に座り選手の様子をチェック、異常があればベンチ裏で対応することなどを伝えている。 「熱中症への注意を」全文 第100回全国高校野球選手権記念各地方大会の運営、ありがとうございます

先生が忙しい――。学校現場からは悲鳴に近い声が上がり、朝日新聞デジタルのアンケートにも厳しい実態が多く寄せられています。「脱ゆとり教育」やいじめ問題への対応など、先生の仕事は増えています。このままでは、子どもたちの学びへの悪影響も心配されます。有効な解決策はあるのでしょうか。みなさんと考えます。 ■能力や意欲ある人ほど アンケートに寄せられた声の一部を紹介します。 ◇ ●「理不尽な保護者からの要求、非常識な行動や発言には対応が難しい。教員の一番の仕事は学習指導であり、子供の健全な成長を支援することである。より良い仕事になるようにと考えると、どうしても勤務時間内で仕事が終わることはない。今の働き方改革の話題が出るはるか以前から時間外勤務を毎日やってきたが給与面で仕事に見合う保証はないし、頑張ったからといってそれに見合う賃金アップがないのが実情だ」(学校の先生 滋賀県・50代男性) ●「1人担

激励のはずが大迷惑――。大学入試センター試験会場の控室で日本酒を飲んで騒いだとして、福島県教育委員会は20日、県立磐城高校の男性教諭(57)を減給1カ月(10分の1)の処分にした。男性教諭は「酒に自堕落な自分の性格が原因」と反省しているという。 県教委によると、男性教諭は1月14日、いわき市のセンター試験会場で待機する3年生の担任らの同僚を激励しようと、控室をプライベートで訪れた。同僚が試験後の「慰労会」で飲もうと持ち込んでいた日本酒を見つけ、「珍しい銘柄だ」と飲み出した。 次第に大声で話し出し、同僚から家に帰るように促されたが、激高して詰め寄り、胸ぐらをつかむなどした。男性教諭は、4合瓶2本をほとんど飲んでしまったという。 控室には他校の教員もおり…

第90回記念選抜高校野球大会の23日の開会式の入場行進で、慶応(神奈川)のプラカードの「応」の文字に誤りがあった。「心」の左端の点が取れていた。 大会本部によると、埼玉県の高校の書道部が揮毫(きごう)した文字は正確に書かれていたが、制作を依頼した業者がシール化された文字をプラカードに貼る過程でミスをしたという。慶応によると、行進前にプラカードを持つ生徒が気付いて指摘したが時間がなく修正できなかった。野球部にはOBから指摘が相次いだという。 外野手の関展里(てんり)君(2年)は「取られた『点』は自分たちで取り返せばいい」と前向きに語った。 大会本部は「関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけした」とコメントした。(鈴木孝英)

5年を超えて同じ企業で働いた非正規労働者が希望すれば期限のない雇用契約に切り替えられる制度がことし4月に始まるのを受けて、全国の私立学校の教職員で作る労働組合が調査した結果、200人以上の私立高校の教員が今年度末での雇い止めを通告されていたことがわかりました。 都道府県別では、神奈川県が65人、香川県が33人、東京都が27人などでした。4月の制度開始で対象となる、5年を超えて働いていると見られる人は27人と、全体の13%だったということです。 また、正規の教員と同じフルタイムで働く常勤の教員に対して、自分の働く高校がどう対応しているか複数回答で尋ねたところ、およそ30%に当たる64の高校が、「期限のない雇用契約への切り換えを行っている」とした一方、「何も対応していない」が20%余りの44校、「雇い止めする方向だ」という回答もおよそ13%の28校あったということです。 この労働組合は「組合に

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