尖閣沖衝突事件について日本人が日本側から見るのは自然なことだし、この地域の実効支配が日米安保条約つまり実質米軍に支えられているにもかかわらず日本からナショナリズム的に強行論が出てるのも、戦後が遠くなる風景でもある。しかしこの事件、中国側から考えるとかなり奇妙な事件でもあった。 前回のエントリー(参照)では詳しく言及しなかったが、今回の中国「漁船」の領海侵犯には奇妙な点がいくつもあった。 公務執行妨害となったのは一隻だが、他にも「漁船」は繰り出していて船団を形成していた。また中国としては自国領という主張があるにせよ日本が警戒している領域で堂々と大きなトロール漁の網を打っていたことや、警告を受けてから体当たりをくらわせるといった点も異例だった。 しかし日本という文脈を外せばそれほど異例ではない。この数年、中国「漁船」には対米的に異常な活動が目立っていた。昨年の事例としては、2009年5月6日付
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