数学の超難問「ABC予想」をめぐる論争に、決着がつくかもしれない。コンピューターの力を借りて、証明の正否を検証する動きが出てきた。京都大の望月新一教授(56)も、この試みに肯定的だ。証明が正しいかど…

微分にまつわる公式の中で、「全微分公式」というのがある。 みたいなやつだ。ちなみに、は関数の方向の微分係数を意味しており、いわゆる「偏微分」である。この公式を教える人にはいろいろな立場がある。「形式的な表現にすぎない」とか、「微小量での近似公式を無限小で理想化したもの」など。 せっかくだから、物理学者の畏友・加藤岳生さんの近著『電磁気学入門』裳華房を眺めてみた。最初の章「電磁気学を理解するための大事な一歩」の「A.スカラー場とベクトルの微分」のところに解説してある。その説明では、微小量に対する関数の変化量の近似公式 + の極限として説明している。この近似公式は、の3次元グラフ上の1点において、曲面を微小な平面(平行四辺形)と見なせば、簡単に出てくる式である(知らない人は拙著『ゼロから学ぶ微分積分』講談社で勉強してほしい)。大学の微積分のほとんどの教科書はこのように説明しており、また、それで

Recent advancements in Large Language Models (LLMs) have sparked interest in their formal reasoning capabilities, particularly in mathematics. The GSM8K benchmark is widely used to assess the mathematical reasoning of models on grade-school-level questions. While the performance of LLMs on GSM8K has significantly improved in recent years,it remains unclear whether their mathematical reasoning cap
数学の超難問「ABC予想」を証明したとする京都大の望月新一教授(55)の独自理論をめぐって、「理論を修正し、新たにABC予想を証明した」とする新理論が登場した。疑問が指摘され、正しさをめぐる決着に1…

The successful approach to solving Fermat's problem reflects a move in number theory from abelian to non-abelian arithmetic. This lecture was held by Abel Laurate Sir Andrew Wiles at The University of Oslo, May 25, 2016 and was part of the Abel Prize Lectures in connection with the Abel Prize Week celebrations. Program for the Abel Lecture 2016 1. "Fermat's Last Theorem: abelian and non-abelian

For the formal power series expansion of certain implicitly defined functions, see Lagrange reversion theorem. In mathematical analysis, the Lagrange inversion theorem, also known as the Lagrange–Bürmann formula, gives the Taylor series expansion of the inverse function of an analytic function. Lagrange inversion is a special case of the inverse function theorem. Suppose z is defined as a function
英語論文や発表では,よく見かける略語(acronym含む)がある.そういう言葉は初めて見る場合はとまどうものでもあるし,ざっとウェブを検索してみたところ,あまりまとまったページがないようなので,ここに書いておきたい. なお,思いつくだけでも,i.i.d (independent(ly) and identically distributed),poset (partially ordered set),a.e. (almost everywhere) 等,専門用語の分かりにくい略語は多いが,きりがないので,なるべく広い分野で用いられているものをあげてみた(実際は,数学関係等,理論的な分野に偏っているかもしれない). 個人的には,こういう略語はあまり formal ではなく,論文に使うべきではないと考えている.しかしながら,いずれにせよよく見かける表現であるので,ここでまとめておくのも意味が
論文などで LaTeX ファイルを編集するときは,emacs+AUCTeX+RefTeX という組合せが最強だと思っている.私はキーボード派なので,マウスを多用する LaTeX 統合環境はどうも趣味に合わない. AUCTeX と RefTeX の使い方については,このブログで簡単なチュートリアルを書いてみたいと思っているが,なかなか時間がない.そこで今回は,ちょっとしたネタを書いてみたい.なおここでは,emacs で既に AUCTeX の設定は完了しているものとする.AUCTeX のインストール,設定,簡単な使い方については,AUCTeX -TeX Wiki などを参照されたい. このエントリを書く動機は,最近,AUCTeX における AMS-LaTeX パッケージ (AMS-LaTeX の簡単な説明については,AMS-LaTeX -TeX Wiki などを参照)について質問があっ
このエントリは,以前書いたもの(LaTeX メモ - 数式における「|」 (縦線,vertical bar)の扱い(その1))の続きである.すぐに書こうと思っていたのに,もう4ヵ月近くもたってしまった.Microsoft の Word のような WYSIWYG エディタとは異なり,LaTeX は,文書の論理的な構造を記述するシステムである(脚注1).つまり,文書の作成者は,その文書の論理構造に注力すべきであって,その文書の書式はクラスファイルやスタイルファイルにまかせるべきと考えられている. ところが,LaTeX を使い始めの人は,見栄えを調整しようとして,\hspace, \vspace, \medskip, \bigskip, \\ などを駆使し,とにかく見た目だけを考えた原稿を書いてくる.論文の原稿などは再利用されることが多いのに,これでは再利用性が損なわれることおびただしい. し
このエントリは,「LaTeX メモ - 数式における「|」 (縦線, vertical bar)の扱い(その2)」の内容に続くものである. LaTeX では,\left, \right と区切り記号を組み合わせることにより,(それによって囲まれる)式の高さに合わせてその区切り記号の高さを調節することができる.この機能は非常に便利なのであるが,たとえば長い式を2行に渡って折り返さなければならない場合など,予期するようには \left, \right が機能しないことがある.こうした場合,明示的に区切り記号の高さを \bigl / \bigr, \Bigl / \Bigr, \biggl / \biggr, \Biggl / \Biggr によって調整したほうがよいことがしばしばある.今回のエントリでは,このような,区切り記号の高さを明示的に調整したほうがよい場合について書いてみたい.なお,例

久しぶりに,LaTeX 関係のエントリを書いてみたい.LaTeX メモシリーズで最後に記事を書いたのは,2010年10月15日であるから,ほとんど2年ぶりである. まず,このエントリの最初に,有用なドキュメントの紹介をしておきたい. The Comprehensive LaTeX Symbol List (pdfファイル) https://mirrors.ctan.org/info/symbols/comprehensive/symbols-a4.pdf これは,LaTeXで使用できる,5913種類におよぶ記号(パッケージを新たにインストールしないと使えない記号も含む)と,それを出力するためのコマンドをまとめた膨大なリスト(164ページ!)である.LaTeXユーザは,ダウンロードしておいて損はないだろう. 今回のエントリは,上記文書に記載されてない内容を含めて書いてみたい.また,上記文書に

このエントリは,「LaTeX メモ - 数式に関するいくつかの tips」の続きに書こうと思っていたものである.あっという間に半年がたってしまった. LaTeX の数式において,扱いが面倒でまた見づらいものに,「|」 (縦線,vertical bar)がある.今回のエントリでは,これについて書いてみたい.なお,ここで書く内容の多くは,AMS-LaTeX のドキュメント(User'sGuide for the amsmath package (PDF))によるものであり,そちらもあわせて参照されたい.また,ブログのエントリとしては長くなりそうなので,二つのエントリに分割することにした. 絶対値,ノルムの書き方について 数式においては,縦線は様々な意味で用いられる.たとえば,数論においては,「a|b」は「aはbを割り切る」という関係を表す.一方で,関数「f: A → B」の定義域を A' ⊆
今回エントリーするのは、山本芳彦『数論入門』岩波書店だ。この本は以前にも、このエントリーで紹介しているが、今回は違う観点から推薦したいと思う。 数論入門 (現代数学への入門) 作者:山本 芳彦 岩波書店Amazon ゆえあって、最近またこの本を読み始めたのだが、面白くて遂にほぼ全部読んでもうた。そして全体を読破すると、この本がもくろんでいること、この本の特質がひしひしつと伝わってきた。ひとくちに言えば、この本は、「ドラマの優れた総集編を観るようなすばらしい内容」ということなのだ。 ドラマの総集編って、全12話を4話ぐらいでかいつまむ。もちろん、圧縮しているので、カットされたエピソードもあるし、ナレーションで進めちゃう場面もあるし、スルーされるキャラもある。でも、優れた総集編では、本編より本質が浮き彫りになり、面白さが倍増になることも多い。この本は、数論の総集編として、そのメリットがみごと

じゅそうけん @jyusouken_jp 受験総合研究所/「受験・教育情報×エンターテイメント」/受験に詳しいメンバー複数人で運営/教育メディア「未来図」@miraizu_suisen運営/代表→@itoukaityou じゅそうけん @jyusouken_jp 文科省が受験科目の見直しを促す指針を作成し、入試では入学後の授業に必要な科目を課すよう大学側に求める模様。 「因数分解が出来ない経済学部生(限界私文)」とかいう大学教育のバグが漸く修正されそう pic.twitter.com/65kJ6kIEiE2023-01-26 14:57:49 リンク 読売新聞オンライン 大学入試改善へ、国が初の指針…「経済学部の受験科目に数学」など想定 【読売新聞】 文部科学省は受験科目の見直しや英語民間試験活用など国公私立大学に入試改善を促す指針を作成した。同省が入試の改善に関する指針を出すのは初めて

【読売新聞】POINT ■数学は一般の人が持つイメージとは逆に、ルールがない自由な学問だ。どんな分野に応用できるかではなく、研究者の好奇心が研究の原動力となる。研究成果を世界中の研究者が共有し、議論することでより大きな成果が生まれる

すでに過去の話題になっているのかもしれないが,藤原正彦の「国家の品格」 (新潮新書) が売れているという.新書で100万部を突破したというから相当なものだ.それで,昔藤原正彦のエッセイを繰り返し読んだことを懐かしく思い出した. 藤原正彦は,御茶ノ水女子大学の教授で,専攻は数学である.また,新田次郎の息子であり,そのせいというわけでもないだろうが,エッセイが巧みである.その中で最も有名なのは,エッセイストクラブ章を受賞した処女作「若き数学者のアメリカ」であろうが,今回は「数学者の言葉では」(新潮文庫)について書いてみたい. 「数学者の言葉では」には,数学や文学に関するエッセイ,新婚時代の夫人の話,父新田次郎の話など,さまざまなエッセイが収められている.読んでいくうちに滲み出てくるようなユーモア,数学や学問・文化に対する独特の視点,いずれも含蓄があり,著者独特のものである.この本に収められたど
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