《記者会見開始から40分が過ぎようとするころ、朝日新聞記者から次のような質問が飛んだ》 --一連の騒動で、自民党や一部メディアから「スパイだ」という言葉もあった。多様なルーツを持った人が日本にたくさん住んでいる。そうした人たちへの心情を含め、どう思ったか 「ありがとうございます。そうですね、子供はやっぱり親を選べないわけだから…。先ほどご紹介した数字でいって、私も最新の数字を調べて『ああ、こんなに増えてきているんだ』と思ったのは、1年間に生まれる新生児、赤ちゃんのうちの53人に1人のお父さん、お母さんが外国人であるということ。そうすると、その子たちには親を選んで生まれてくることはできないわけで、生まれたときから2つの国籍、2つのルーツを持つようになる」 「その方たちが22(歳)になるまでに選ばなければいけない。その制度の名の下で、重国籍でいる人たちを一刀両断に『スパイだ』と言ってしまうのは

民進党の蓮舫代表が、近々「戸籍(謄本)」を公開してご自身のいわゆる「二重国籍」問題を説明する意向だ、と報じられた(こちら)。 まったく予想していなかったニュースで、正直なところ、びっくりした。 というのも、この問題は、すでに終わった話だと思っていたからだ。 「終わった話」というのは、「きれいにカタがついた話」という意味ではない。「世間はもう忘れている」という意味に近い。いずれにせよ、私は、いまさらこんな話を蒸し返すのは、不自然な態度だと思っている。 単に不自然なだけではない。 不適切で不道徳で不気味で、そして、少々不憫でさえある。 もう一度言うが、世間は忘れている。 それ以前に、そもそも、はじめからたいした問題だと思っていない。 仮に、蓮舫氏が二重国籍だったのだとして、 「それがどうしたの? 二重国籍で何か問題があるわけ?」 といったあたりが、現代に生きている多数派の日本人の平均的な認識な

蓮舫議員の出自をめぐる話題が炎上している。 騒いでいる人たちは、彼女が「二重国籍」である可能性を疑っている。そして、彼女が二重国籍なのだとすると、それは国を代表する政治家としてふさわしくないと言い張っている。 「私は蓮舫議員の出自を問題視しているのではない。国籍に関する法的な処理の細部をあげつらおうとしているのでもない。ただ、公党の代表選に出馬する人間としての説明責任を問うているだけだ」 という感じの、より慎重な言い方で彼女の非を鳴らしている人々もいる。 個人的に、後者の主張は、卑怯な姿勢に感じられる。 実際には出自にツッコミを入れているにもかかわらず、表面上はあくまでも「政治家としての質問への答え方」を問題にしているかのようなポーズをとっているからだ。 出自や血統が気に食わないのなら、思っている通りにそう言えば良い。 出自を持ち出すことに後ろめたさを感じるのであれば、はじめから何も言うべ

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