「世界で一番安心な原発を作ることが日本の責務」元防衛相、石破茂さん<「どうする?原発」インタビュー第10回> 福島第一原発事故を受けて、日本人は原発とどう向き合うべきなのか。首相官邸を包囲するデモ隊が口々に「脱原発」のスローガンを叫ぶ中で、多くの政治家は原発の再稼働を容認しつつも、原発の必要性そのものには口をつぐんでいるのが実態だ。そんな中、「原発をやめるべきではない」と、一貫して訴え続けている政治家がいる。石破茂・衆院議員だ。自民党の前政調会長であり、防衛大臣、農林水産大臣などの閣僚を歴任している。軍事問題に精通しており、独特の丁寧な語り口で安全保障や国家の問題を論じることで、テレビやニコニコ生放送でもお馴染みだ。 日本列島に大量の放射性物質をまき散らした昨年の事故を受けてもなお、原発を日本が維持すべき理由とは何か。奇しくも官邸デモの主催者が、野田佳彦首相と面会した8月22日、議員会館で

全国的に「節電の夏」です。大飯原発の再稼働に始まり、反原発デモ、関西電力と大阪市長のやり取りなど、原発・電力関連のニュースが連日流れています。僕の住む北海道では、「北海道で24時間の節電検討」という次の冬が心配になるニュースが…。本エントリでは「北海道の冬、原発なしで電力は足りるか?」をテーマに僕が考えてみたプロセスを示してみたいと思います。 なお、記事がとても長いです。ほくでんの発表した「今冬の電力需給について」の要約部だけでもお読み頂ければ幸いです。 ◆三行まとめ北海道の電力需給は冬にピークがあって、暖房など生活に直結するものが多いので、停電などが起こるのはなんとしても避けたい。 泊原発が止まっている今、冬の需給は厳しいとされている。一方で足りるという意見もあるけど、どっちも見てみると、やっぱり足りないんじゃないかと思える。 「足りる」という意見の中には、根拠のないものや陰謀論が含ま

再生可能エネルギーの固定価格買取制度が7月にスタートして以来、大手企業による本格参入が続々と進んでいる。なかでも24時間安定して電力を供給できる地熱発電は魅力的な発電方法だが、1999年の八丈島地熱発電所の開設以来、1ヵ所も新設されていない。何が日本の地熱発電開発の妨げになっているのか? ひとつには、近隣の温泉地との軋轢がある。地熱発電所の近くには温泉街があるケースが多く、地熱発電の影響で源泉が枯れるのではという懸念が、温泉旅館の反対につながっている。 「しかし、地熱発電で利用する熱水の層と、温泉で使用する温水の層では深度が異なるので、両方の層が干渉し合って温泉に影響が出る可能性は極めて低いです」(弘前大学・北日本新エネルギー研究所の村岡洋文教授) また、地熱発電に最も適した比較的浅い深度にある150度以上の熱水源の82%が国立公園の開発規制区域に存在することも大きな理由で、環境保護
ロボット工学の偉い先生の講演を聴いてきた。あの311から、原発事故の現場に関わってきた先生の話だ。 先生の発表はとても熱かった。みんな資源エネ庁の公募に応じてくれと、国内の学者、技術者、国公立の機関、民間企業、あらゆる所から英知と技術を集めて、あのぶっ壊れた原子炉を何とかしようとしていた。なんか発表中ずっと、BGMに逆シャアのメインテーマが聞こえる気がしたよ。私はもう平常の研究開発、普段の企業の業務に戻った気でいたけど、その先生はまだ非常時モードで、まだまだ戦っていたんだ。 先生曰く、あのぶっ壊れた原子炉の中身、溶けてしまった燃料棒を全てきちんと片付けてしまうには、30年から40年かかるという計画がすでにたっている、のだそうだ。 建屋の最上階に人類が到達できるまで数年。もう一度格納容器を水で満たすまで10年。それからすこしずつ核燃料を取り出し、しかるべき所に処理を始め、終わるまで30年はか

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