愛知県で開かれている国際芸術祭の展示が、開幕から3日で中止された問題。行政がそう決断した理由が「電凸(でんとつ)」と呼ばれる抗議活動でした。そもそも「電凸」とは何なのか調べてみました。 「電凸」は、今から15年ほど前にネット上で生まれたとされる言葉で、「電話突撃」というのがその語源だそうです。 もとは、一般市民や個人が行政機関や企業、マスコミなどに電話で見解を問いただす行為で、それ自体は、何らとがめられるものではありません。電話でなくメールを使うこともあります。 しかし、最近、この「電凸」のマニュアルがネット上で共有され、標的とする相手に執ように抗議することで、業務や催しが中止されるケースがここ数年、相次いでいます。 今回の『あいちトリエンナーレ』の『表現の不自由展・その後』は、まさにその一例でした。 問題とされた少女像の撤去などを求める抗議の電話やメールがわずか2日間でおよそ1400件殺

愛知県で開かれている国際芸術祭で、慰安婦問題を象徴する少女像が展示されていることに批判的な意見が相次いでいることなどから、芸術祭の実行委員会が3日かぎりで少女像の展示を中止する方針を固めたことが、関係者への取材でわかりました。 こうした中、関係者によりますと、芸術祭の実行委員会で今後の扱いを協議した結果、少女像の展示を続ければ芸術祭全体の運営にも支障が出るとして、3日かぎりで少女像の展示を中止する方針を決めたということです。 こうした方針は3日夕方、発表される予定だということです。 少女像の展示をめぐっては、芸術祭の芸術監督を務める津田大介さんが2日、記者会見し、「テロ予告や脅迫とも取れるような電話もあり、応対した職員を追い詰めている」として、状況が改善しなければ、展示の変更も含め何らかの対処を行う考えを示していました。

愛知県で開かれている国際芸術祭に慰安婦問題を象徴する少女像が展示されていることについて、菅官房長官は芸術祭が国の補助事業として採択されていることから、事実関係を精査し、補助金を交付するかどうか慎重に検討する考えを示しました。 これについて、菅官房長官は閣議のあとの記者会見で「企画の1つとして、慰安婦を象徴する少女像などが出展されていることは承知している」と述べました。 そのうえで「『あいちトリエンナーレ』は文化庁の補助事業として採択されている。審査の時点では、具体的な展示内容の記載はなかったことから、補助金の交付決定では事実関係を確認、精査したうえで適切に対応していきたい」と述べ、事実関係を精査し、補助金を交付するかどうか慎重に検討する考えを示しました。

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