原発事故で避難した人たちの生活が困窮している。特にやむなく自主避難に至った人たちの生活は苦しく、2017年に住宅提供を打ち切られた今、未来への不安と孤独にさいなまれ自死した母子避難者の母親まで現われた。 事故から立ち直っていく人たちがいる一方で、助けを求める人たちが声をあげられなくなっている。こうしたメディアが報じない「不都合な真実」を、若手女性ジャーナリストで『地図から消される街』の著者・青木美希氏が描く。 子どもの未来を守る、その一心で2018年1月10日、筆者は神奈川県の公園を訪れた。風が緑地を吹き抜け、ササや下草を揺らす。サクラやタケなど多種多様な木々が茂る雑木林。ドングリや落ち葉の中で、二股に分かれ、遊歩道を覆うように空に伸びるコナラが茶色の木肌をさらす。 54歳になる一人の母親が2017年5月、この木に洗濯物用ロープをかけ、首を吊った。子どもたちと福島県から東京に避難していた。

東京都豊島区は23日、区立公園「池袋本町電車の見える公園」で、1時間あたり最大480マイクロシーベルトの放射線量を測定した、と発表した。福島第一原発事故で、国が避難の目安とするのは年間20ミリシーベルト。40時間余り居続けると達する計算になる。 最大値が測定されたのは、二つの滑り台が組み合わさった遊具がある地表部分。ただ、そこから数メートル離れた滑り台の先端は0・07マイクロシーベルトに下がるという。地中に何らかの発生源がある可能性が高く、同区は遊具周辺をフェンスで囲み、公園への立ち入りを当面禁止した。 同日の調査に立ち会った原子力規制庁は、「線量が高い範囲は狭く、長い時間立ち止まるような場所ではないため、普通に遊んでいる場合であれば人体に影響はない」としている。

1リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く