イングランド南部に埋葬された約50人のケルト系イギリス人のDNA分析を行った結果、西暦43年頃にローマ帝国がイギリスに侵攻する前後には女性が権力を握っていたことがダブリン大学トリニティカレッジなどの研究チームによって判明しました。 Continental influx and pervasive matrilocality in Iron Age Britain | Nature https://www.nature.com/articles/s41586-024-08409-6 Ancient genomes reveal an Iron Age society centred on women | Bournemouth University https://www.bournemouth.ac.uk/news/2025-01-15/ancient-genomes-reveal-iro

微生物学:菌類に細菌を移植して人為的に細胞内共生を生み出す 2024年11月14日 Nature 635, 8038 J Vorholtたちは今回、菌類宿主に本来の内部共生細菌ではない細菌を移植して、それらの細胞内共生発生についての遺伝的特性と表現型基盤を詳しく調べている。その結果、系の最初の安定化の際に、主として宿主側で適応が起こることが明らかになり、正の選択により細胞内共生菌の垂直伝播が可能になることが実証された。

みなさんの目に、ブルーベリーは何色に見えているでしょうか。 そう、名前にもある通り、ブルーベリーは「青色」に見えますよね。 ところがブルーベリーに青い色素は含まれておらず、果実を搾って得られるのはダークレッド(暗色系の赤色)の色素だけです。 では、どうして青色に見えるのでしょうか? 英ブリストル大学(University of Bristol)が新たに調査したところ、ブルーベリーを含む実が青く見える果実の皮表面を構成するワックス層が青い光を散乱させる微細構造でできていることが明らかになりました。 つまり、ブルーベリーの青はいわゆる構造色で、皮自体に青の色素は存在せず、表面の構造により青色が生み出されていたようです。 研究の詳細は2024年2月7日付で科学雑誌『Science Advances』に掲載されています。 Scientists reveal whyblueberries are

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏)と株式会社タカラトミー(代表取締役社長 COO:小島 一洋)、ソニーグループ株式会社(代表執行役 会長CEO:吉田 憲一郎)、同志社大学(学長 植木 朝子)の4者で共同開発※1した変形型月面ロボット(Lunar Excursion Vehicle 2(LEV-2)、愛称「SORA-Q」、以下「LEV-2」)は、小型月着陸実証機(SLIM、以下「SLIM」)※2の撮影に成功しました。これにより、LEV-2は超小型月面探査ローバ(Lunar Excursion Vehicle 1(LEV-1)、以下「LEV-1」)※3と共に、日本初※4の月面探査ロボットになり、世界初※4の完全自律ロボットによる月面探査、世界初※4の複数ロボットによる同時月面探査を達成しました。さらに、LEV-2は世界最小・最軽量※4の月面探査ロボットとなりました。 LE

ルワンダとコンゴ民主共和国にまたがるキブ湖。そのユニークな地質的特徴により、湖深くに膨大な量の二酸化炭素とメタンガスが蓄積しており、湖岸に住む数百万人の命を危険にさらしている。(PHOTOGRAPH BY ROBIN HAMMOND, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ルワンダとコンゴ民主共和国にまたがる緑豊かな渓谷にあるキブ湖は、見事な崖に囲まれている。湖上では漁師たちが小舟を浮かべ、歌に合わせて櫂(かい)を揃えて漕ぎながら、その日の食料を捕っている。だが、湖の深部は、そんなのどかさとは無縁の世界だ。 キブ湖は地質学的に特異な多層湖で、深い層は蓄積した二酸化炭素とメタンで飽和状態にある。このような湖は世界に3つしかない。残りの2つはカメルーンのニオス湖とマヌン湖で、どちらも過去50年の間に湖水爆発を起こして致死的なガスの雲を噴き上げ、人間や動物を窒息死させた。 1986

リンク www.chikumashobo.co.jp 筑摩書房 ブラックホール ─一般相対論と星の終末 / 佐藤 文隆 著, R.ルフィーニ 著 筑摩書房のウェブサイト。新刊案内、書籍検索、各種の連載エッセイ、主催イベントや文学賞の案内。 1 user リンクWikipedia 擬声語 擬声語(ぎせいご)とは、声などを字句で模倣したものである。本稿では便宜上、擬音語(ぎおんご)と擬態語(ぎたいご)の2つの総称として「擬声語」を見出しに使う。一般的に、擬音語と擬態語を総称してオノマトペという。擬音語は人、動物、物が発する音を表現し、擬態語は音がない雰囲気や状態を表現する。 日本語では、擬音語や擬態語は副詞であるが、形容動詞としても用いられる (例「お腹がぺこぺこだ」)。なお、声帯模写(物真似)は、人や動物の声や様子を真似することであり、擬音語ではなく擬態語でもない。 当該概念を表す言葉は、

「おしっこはどうして黄色になるのか?」 意外かもしれませんが、実はこの疑問に対して科学者たちはこれまで明確な解答ができずにいました。 とはいえもちろん何もかも不明だったわけではありません。1世紀以上にわたる研究で、尿を黄色にさせる物質は「ウロビリン」という分子であることが分かっています。 その一方で、ウロビリンを作り出す原因物質までは明らかになっていませんでした。 これが分からなければ、おしっこが黄色くなる仕組みは完全に解明されたとは言えません。 しかし米メリーランド大学(University of Maryland)とアメリカ国立衛生研究所(NIH)はついに、腸内細菌が作り出すある酵素がおしっこを黄色にする秘密を握っていたことを発見したのです。 研究の詳細は、2024年1月3日付で科学雑誌『Nature Microbiology』に掲載されています。 Colorful Mystery S

世界的な人気を誇るサイエンス・ライター、サイモン・シンの邦訳著作は、なんと累計120万部を超える。数学の天才たちの人間ドラマを追う過程で数学の真髄を伝えるノンフィクションの名作『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)は、いまも、ロングセラーの記録を伸ばしている。サイエンス翻訳の名手として知られ、サイモン・シンの全著作を手掛ける翻訳家、青木薫さんが、『フェルマーの最終定理』訳出の舞台裏を振り返る。翻訳の過程で起きたドラマのような出来事、その時、あの著名な数学者はなんと言ったのか――。(本文・青木薫) 「数学を伝える」ために、翻訳者として日頃努力していることを書いてほしいというお申し入れがあった。しかし、あらためて考えてみると、数学を伝えるために翻訳者にできることは、ごくごく限られているように思う。訳語を工夫するといっても限度があるし、妙に砕けた言いまわしは、かえって内容を伝えにくくする面もあると

科学誌のNatureが「日本の研究はもはやワールドクラスではない」と言及し、なぜ日本の研究の質が低下しているのかを、データを交えて解説しています。Japanese research is no longer world class — here’s why https://www.nature.com/articles/d41586-023-03290-12023年10月25日に日本の文部科学省が公開した報告書によると、日本は世界最大級の研究コミュニティを有しているにもかかわらず、ワールドクラスの研究に対する日本の貢献度は低下し続けているそうです。 文部科学省に置かれている研究機関のひとつである科学技術・学術政策研究所の科学技術予測・政策基盤調査研究センター長である伊神正貫氏は、「現在の日本の研究環境は理想とはほど遠く、持続不可能です。研究環境を整えなければいけません」と述べ、日本が世

by DFID - UK Department for International Development 「生物は不変なものではなく、長い時間をかけて少しずつ進化してきた」という進化論は多くの研究や証拠と共に定説として受け入れられ、今では教科書にも記載されていますが、宗教や思想によっては進化論を受け入れない地域も存在します。インドでは、中学・高校のカリキュラムから進化論が削除されると報じられており、さらに元素周期表や公害・気候変動などのトピックも取り扱われなくなるとのことです。 Scientists in India protest move to drop Darwinian evolution fromtextbooks | Science | AAAS https://www.science.org/content/article/scientists-india-protest

体外で製作されるヒト脳組織(ヒト脳オルガノイド)が法律的に「人」とみなされうることを指摘 ヒト脳オルガノイド研究が進み、技術発展への期待と倫理的な懸念への社会的な関心が高まっています。しかしながら、脳オルガノイドの法的な理解は進んでおらず、将来的に重大な問題を提起する可能性があります。 広島大学大学院総合人間社会科学研究科の片岡雅知 研究員、澤井努 准教授(京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)連携研究者)らのグループは、近年急速に研究が発展するヒト脳オルガノイドに関して、法律的な「人」に相当するかどうかを検討しました。その結果、現時点ではヒト脳オルガノイドは法律上の人である「自然人」にも「法人」にも分類されませんが、将来的には両者どちらの意味でも法律的に「人」とみなされうることを指摘しました。 ヒト脳オルガノイド研究では、様々な倫理的課題に関して議論が進められてい

レ点🧬💉💊 @m0370 1型糖尿病って、治療の進歩によりインスリンがなければ絶対に生きられなかった人が普通に成長して仕事して結婚して…ということができるようになったので、医学の進歩の恩恵がもっともはっきりと見える病気の一つかもなぁ。 2015-11-27 08:23:14 レ点🧬💉💊 @m0370 昔ならほぼ100%死んでしまう病気が医学の進歩で普通に社会生活を送れるようになるって、1型糖尿病の他には何があるだろう?感染症の場合は致死率100%ってことはあまりないしな…。先天性食道閉鎖症とかかな。 2015-11-27 08:37:03 aya_furuta @qutrit_a 何度も書いているが、エイズもそうだ。30年前、エイズは発症したら決して助からない病気だった。世界中で若い人がどんどん倒れていき、なすすべもなかった。今ではもし感染しても発症を抑えることができ、普通の生

【本学研究者情報】 〇東北アジア研究センター 教授 千葉聡 研究室ウェブサイト 【発表のポイント】 ニホンヤモリは約3000年前に中国から九州に渡来後、人の移動や物流に便乗して東に分散したことを、ゲノムワイドの変異解析と古文書の記録で推定。 ニホンヤモリの分布拡大パターンは日本社会の発展と同調。 現在の生物分布と多様性に、近代以前の人と生物の関係が強く影響。 【概要】 ニホンヤモリは、日本民家の"隣人"で家の守り神(家守)として親しまれていますが、中国東部にも分布しており、実は在来種ではなく外来種ではという疑いがもたれてきました。しかし、渡来期も含めその来歴は不明でした。東北大学大学院生命科学研究科博士課程学生の千葉稔氏と東北アジア研究センターの千葉聡教授らのグループは、その日本進出の過程を、ゲノムワイドの変異解析と古文書の調査から推定することに成功しました。 ニホンヤモリは、約3000年

農林水産省 @MAFF_JAPAN 写真の右側は、農研機構が開発した #開張型イネ 。写真左のコシヒカリと比べ、葉が放射状に広がっていますね。 放射状になることで、効率よく日光を浴びることができ、加えて、雑草の生育も抑制できます。 しかし、このイネがすごいのは実はこれだけではありません! #aff maff.go.jp/j/pr/aff/2209/… pic.twitter.com/lL9jkxr6Lu2022-09-28 16:33:48 農林水産省 @MAFF_JAPAN このイネは、生育初期には葉が放射状に広がっていますが、生育後期になると株全体が太くなり、コシヒカリなど従来栽培されてきたイネの品種と同じく直立型に草型が変わります! 生育後期は、水田内のイネの葉の密度が高まるため、直立型の方が効率よく光を吸収できるのです。 maff.go.jp/j/pr/aff/2209/… pi

「アルツハイマー病は脳疾患ではなく自己免疫疾患である」との仮説...... Dr_Microbe-iStock <「アルツハイマー病は脳疾患ではなく、脳内の免疫系障害なのではないか」との仮説が話題に......> アルツハイマー病は長年、脳疾患と考えられ、脳内で生成されるタンパク質の一種「アミロイドベータ」の凝集を抑制する治療法について研究されてきた。 なかでも、2006年3月16日付の学術雑誌「ネイチャー」に掲載された「『アミロイドベータスター56(Aβ*56)』というオリゴマー種がアルツハイマー病に関連する認知障害に寄与している可能性がある」との研究論文は、アルツハイマー病の早期治療法の確立に向けた有望な成果として大いに注目された。しかし2022年7月、学術雑誌「サイエンス」で「この研究論文は画像操作され、結果が捏造されたおそれがある」と報じられている。 <参考記事> アルツハイマー病

人間が食べた「知恵の実」を、チンパンジーに分け与えられるかもしれません。ドイツのマックス・プランク研究所(Max-Planck-Institut)で行われた研究によれば、ヒトだけにしか存在しない脳を巨大化させる「知恵の実」遺伝子ARHGAP11Bをチンパンジーの人工培養脳(脳オルガノイド)に組み込んだところ、大脳新皮質の幹細胞が2倍に増加し、ニューロンの劇的な増加するヒト化が確認されました。 また逆にヒト細胞から作られたヒト脳オルガノイドから「知恵の実」遺伝子を奪ったところ、大脳新皮質の幹細胞数がチンパンジーと同レベルまで減少してサル化が起こったことも判明します。 サルに「知恵の実」を与えるヒト化と、ヒトから「知恵の実」を奪うサル化の両方が実現したことにより、脳進化の理解が進むと考えられます。 研究内容の詳細は2022年9月13日に『EMBOreports』にて公開されています。

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