先々月に父が急死した。 もし親が死んでも自分は意外と平気でいられるんじゃないかと考えていた。何かを整理して考える力も大分ついてるし大丈夫かもしれないと侮っていたが実際はまるで平気ではなくて自分でも驚いた。体験を通さないと本当には分からないことが確かにある。 12月14日(金)の昼前、母から「父と昨日から連絡がとれない」とメールが入った。両親は離婚して別々に住んではいたものの、連絡を取り合ったり会ったりもたまにしていた。 前日が僕の誕生日で、田舎から両親の名義でお菓子が届いていたから、二人宛にお礼のメールを出していた。いつもは電話をかけてくる父親から返事がなかったから変だなとは思っていた。 僕の誕生日のこともあり10日ぶりに母も父に連絡をとろうとしたようだが、メールの返事もなく、電話も「電源が入ってない」のメッセージばかりだという。それで警察と部屋を見に行ってくるという。 事故か、失踪か、病
トンネル事故の第一報は、例によってツイッターのタイムラインに流れてきた。 で、一次ソースに当たるべく新聞記事を読みに行ったわけなのだが、事態はさして変わらなかった。現場を思い浮かべると、閉所恐怖気味の性向を持つ私は、考えているだけで息苦しくなってくる。 記事を読み終わって、急に息を吸い込むのは、かなり長い間息を止めて文字を読んでいたからだ。犠牲者のご冥福をお祈りしたい。 今回は、トンネル事故を通して考えたあれこれについて書くことにする。 トンネル事故は、それ自体としては偶発的な出来事以上のものではない。が、背景を考えると、この度の事故が示唆するものは、決して小さくない。もしかしたら、今後何十年かの私たちの国の未来を、予告編のようにして告げてくれている事件であったのかもしれない。 事故を受けて、何人かの専門家が異口同音に申し述べたのは、「今後やって来ることが予想される大量補修時代への備えは万

鉄拳パラパラマンガ「振り子」 オリジナルバージョン @この動画は鉄拳本人の依頼による公式映像です。
今ではほとんどが蘇生後脳症の遷延性意識障害の患者ばかりになってしまったが、うちの病棟は本来ALSや筋ジストロフィーなどの神経難病の進行で人工呼吸器管理が必...今ではほとんどが蘇生後脳症の遷延性意識障害の患者ばかりになってしまったが、うちの病棟は本来ALSや筋ジストロフィーなどの神経難病の進行で人工呼吸器管理が必要になった人たちのための病棟である。あるとき在宅で介護を受けてきたのだが、肺炎で急激に呼吸状態が悪化し、救急搬送された先で挿管されて人工呼吸器をつけることになった神経難病の患者が転院してきた。身体症状の進行でもうすでに在宅での介護に限界を感じ始めていた家族も、介護の上にさらに人工呼吸器管理が加わるのはもう無理だということで、退院し在宅に戻るのではなく、うちへ転院してくることを選んだのだ。 ある夜、夜勤中に痰の吸引をしていると患者が何か言いたげなので、透明文字盤を使って聞いてみると「
考えるところあって、去年あたりからまた改めて看護学を勉強しなおすことになった。(それでこちらの方でまとまった文章をあまり書けなくなっていたのだが)その中で...考えるところあって、去年あたりからまた改めて看護学を勉強しなおすことになった。(それでこちらの方でまとまった文章をあまり書けなくなっていたのだが)その中で死生学を取ることになり、レポート作成のため必要になって今読んでいる資料に「ラモン・サンペドロの遺書(スペイン語)」というものがある。これは2004年のスペイン映画「Mar adentro」(邦題「海を飛ぶ夢」として日本では2005年に公開)のモデルになった、スペインで最初に尊厳死を求めて訴えを起こした人物の遺言である。ラモンは25歳のとき海の事故で頸椎を損傷し、首から下が麻痺した状態で「29年4ヶ月と数日間」(遺書より)を生きた。わたしはその遺書を読みながら、あの話に似てるなあ、と
原稿書きを長時間やり過ぎると首がちぎれそうになるほど痛くなる。そんなときは決まって、近所の整体院に行くことにしている。約一時間、足腰肩首と足の裏でぎゅーっと踏まれ、首や腰を捻られバキバキと関節を鳴らしてもらうと、さあまたがんばろうという気になる。一人で切り盛りしている店なので、指名するまでもなく整体師はいつもMさんだ。5年ぐらい通っているので、すっかり顔なじみだし、施術中は必ず話に花が咲く。 7月だっただろうか。Mさんは珍しく僕に相談を持ちかけてきたことがある。それは、施術後、腰や首のこりが軽減され、身軽になったときのことだった。 「祖父の遺した蔵書を処分したいのですが、信用できる古本屋、知りませんか」 聞けば、だいぶ前に亡くなったお祖父さまの蔵書なのだという。 「祖父は詩人で大学教員もしていました。勤務した大学に蔵書を一部寄付しましたがまだまだ沢山あるんです」本にまつわることを取材して
独居でない高齢者のミイラ化した遺体なんかが見つかって、「死体と一緒に過ごせるとか頭がおかしい」とか「年金不正受給だ許せん」とかいうコメントを(ヤフーニュースなんかで)見るたびに、それはそうだけど、そのトーンで言うほど大それたことじゃないんだろうなと思う。 もっと単純に、めんどくさかっただけなんじゃない。死亡の届けを出したり何だり、も少しさかのぼって、親を病院に連れてくことのあれこれが。 やらなきゃなーと思っていたまま、ほんの少しのハードル(めんどくさい)のせいで伸ばし伸ばしにしてたら時機を過ぎて、そのまま放置ってよくあるから何となく気持ちはわかる気がするよ。っていうとコメントの人たちは「でも『普通』の人ならちゃんとやる」とか「親の死体は『普通』放置するレベルじゃない」とか言うのかな。 自分が元気な時なら、世間の目やその後の自分の信用なんかを気にできる程度に元気な状態だったら、ハードルは高く

高校生のころだったか私も自殺しようと思っていたことがある。そのあたりの記憶はぼんやりとしてる。なにかを無意識に抑圧してしまったためだろう。なにが自殺を押しとどめたのかということでは、ぼんやりと歎異抄の「念仏申さんと思ひ立つ心の起る時、即ち、摂取不捨の利益に預けしめ給ふなり」が思い浮かぶ。 当時の私は亀井勝一郎や三木清、梅原猛などの影響もあり、親鸞に傾倒していた。それが自分を救いうるのだろうかという若い思いでもあった。 歎異抄は、唯円の聞き書きとして、この文言の前に「弥陀の誓願不思議に助けられまゐらせて、往生をば遂ぐるなりと信じて」とある。信仰が先行するのである。が、私はその時の体験から、これは逆だと思った。つまり、念仏申さんと思ひ立つ心の起るその時に、弥陀の救済が働き、そして、誓願不思議と往生の確信となる、という順なのだろう、と。 そう考えることで、親鸞の信仰と唯円との落差が見えたように思
ぼくは20歳のころから老化による自分の能力の低下に対する恐怖があった。 たぶん、そういうひとはほかにも多いと思う。 いったい何歳まで自分は働けるのだろう。年を取ったときにどれぐらい能力が現実問題として下がるのかということにずっと関心をもって、自分のまわりを観察してきたのだが、現時点での結論を簡単に書いてみようと思う。ぼくの主観的な感覚なので正しいかどうかはわからないし、どの程度、一般性があるのかどうかもさだかではないが、実際のところ、年をとるっていうのはどんなかんじなのという疑問への回答のサンプルにはなるだろう。 (1)記憶力 子供の時分から他人よりも物覚えが得意なタイプのひとがいる。ぼくもそのタイプだった。特に努力をしなくてもいろんなことを覚えてしまう。 テストの点数もそこそこいい。こういうタイプは20歳を過ぎるころから記憶力の低下に苦しむことになる。 記憶力というのは分かりやすい指標な
6月7日深夜、秋葉原のCOMIC ZINさんに設置された、グッドスマイルカンパニーさんの「アルティメットまどか」フィギュア看板が、ファンの間で話題となっている。 このキャラは、「魔法少女まどか☆マギカ」の最終話に出てくる、“夢と希望の護り手”とも呼べる存在(正確には、夢と希望“だけ”なのだが)。この看板は、11月発売予定のフィギュアの店舗予約が開始されたことを受けて設置されたものだ。 さてこの看板、Twitterのアキバクラスタ(秋葉原を巡回されている個人ニュースサイトの方々)をはじめ、秋葉原に来た方々が、その話題性とフォトジェニックさからこぞって撮影されているのだが、私も撮影してみた。その際、アングルをいろいろ探ってみたけれど、自分の腕では、交差点を斜めに横切ったポイントから撮影するのが一番落ちついた。 看板の撮影をしつつ周囲を確認すると、とあることに気が付いた。件のフィギュアは劇中の動

このようなエントリーがありました。 ■すくいぬ 親が死んだらやるべき5つのことを教える 身内が亡くなったときの連絡、葬式、相続など金融関係のことについて大まかにまとまっています。ほか細かいこと含めてやることがとても多いので、目安として覚えておくとよいでしょう。 さて、自分も去年の4月に母が亡くなり、亡くなった悲しみを感じる暇もないくらい忙しく、いろいろなことをやらないといけませんでした。喪主が父であり、兄弟や協力してくれる親戚や知人ももいるという状況なので分担は出来ましたが、それでもあわただしいくらいでした。さらに1年前というとまだ大震災の余震が残る頃で、実際何度も揺れましたから、蝋燭や線香が倒れる→火事にならないように警戒するのも気を遣いましたし(葬儀中は揺れませんでしたが)。あとちょうど都知事選で、区役所に届けを出しに行くのと同時に不在者投票をしに行ったりもしたなあ。 まあいろいろとす

しぶしぶたたかうかんごふさん。わたしがまだ卒後5年目ぐらいの頃勤めていた病院に転院してきた、わたしと同い年の女性患者がいた。末期がんだった。もう何の手を打つでもなくなった段階で、苦痛の緩和をしながらゆっくり最期まで過ごしたいと本人と家族が望んだので、それまで治療を受けていた都心の大きな病院から、何かあって電話すれば5分以内に駆けつけることができる近所にあるうちの病院に移ったのだということだった。入院からしばらくは意識も清明で、面会に来た友人たちと会話したり、家族がもってきた好きなものを少しずつ食べたりして穏やかに過ごしていた。わたしは同い年だったこともあって、子供の頃に見たTV番組や中高生の頃に流行ったものの話などをよくしていたように記憶している。ある雪が積もった日に「見たい」と言う彼女を、身を起こしただけでも骨転移であちこちの骨にひびが入るような状態だったので看護師3人がかりでベッドごと
「全ては『けしからんけしからん』ってやつだ。 キミ、決してよそさまに向かって『けしからん』なんて言うひとにだけはなってくれるなよ。それだけはこのじじいと約束してくださいな。 他人に向かってあれこれ言う前に自らを律して生きてくれればいいさ。ひとさまに迷惑かけなきゃまぁそれでいい」 あの人の言葉は今も深く身に残り...時折耳の奥から蘇ってくる。 笑顔で残された言葉が、今の世の中を思うと少しも笑えない。 逝ってしまった後の今の日本を見て。あの人はどう思うのだろうか... 冒頭の言葉は実際には言われた言葉の一部で。本来は下記のような言葉でした。 「世の中はさ。然るべき人が然るべきことをやって...んでまぁみんなきちんきちんとしてりゃ早々問題なんか起きないんだよ。戦争だってなんだって争いごとはまぁ少なくなるんさ。なくなんないかもしれねぇけど。少なくはなるな。 けどさ。 然るべきことをしもしねぇ、
水野敬也オフィシャルブログ「ウケる日記」Powered by Ameba 水野敬也オフィシャルブログ「ウケる日記」Powered by Ameba 今日からブログがアメーバのオフィシャル仕様になりましたが 実は結構前からお話を頂いておりまして僕としても色々な人に見てもらたらうれしいのでぜひぜひそうして下さいと言っていたのですが 担当の方との最初の打ち合わせで 「オフィシャルになることで下ネタが書けなくなるということはありますか」 「下ネタは今までどおりいけるのでしょうか」 「下ネタに関して再度確認なのですが……」 と質問していたところ、担当の方も 「やっぱりそこ気になりますよね」 「水野さんと言えば下ネタですものね」 「『ウケる日記』から下ネタ取ったら、ただの『日記』ですものね」 的な感じで深くご理解頂けたので、その点に関して色々シュミレーションしてもらっておりまして 最終的には、もし不都

In Japan, 12 am is a lunch time. In other nations,it's midnight. I realized this difference when my alarm set for a lunch meeting started to ring at night. The same question was raised by Kuribo ofBlogger Tips . He found that there's no zero o'clock inBlogger.com pulldown menu. "Watch out. OnBlogger.com, 12pm is not a midnight," he warned. 'A.M. (ante meridiem)' means 'before noon' and 'P.M. (
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