あるいは私たちがPKIについて説明し続けなければいけない理由 Web屋のなくならない仕事の一つに「SSL証明書とPKIについて説明する」というのがある。 世の中のサイトはだいたいhttps://というアドレスでつながるように出来ていて、httpsでつながるということは何らかのSSL/TLS証明書が必要だということだ。(さもなければchromeがユーザーに不吉な警告を発することになる) 証明書が必要になる度、同じ質問が繰り返される。「なんか全部値段が違うけど、どの証明書(ブランド)がいいの?」と。そして私たちは毎回困ってしまう。 エンドユーザーの立場で言えば、証明書が有効でありさえすれば、無料のLet's Encryptでも21万円するDigiCertグローバル・サーバID EVでも、Webサイトの利便性は何も変わらない。私たちWeb制作業者の立場でも、代理店契約でもしない限り、証明書そのも

【変更履歴 2018年2月15日】当初の記事タイトルは「いまなぜHTTPS化なのか?技術者が知っておきたいSEOよりずっと大切なこと ― TLSの歴史と技術背景」でしたが、現行のものに変更しました。現在GoogleではWebサイトのHTTPS対応と検索結果の関係を強調しておらず、本記事の趣旨の一つにも本来は独立した問題であるSEOとHTTPS化を関連付けるという根強い誤解を解くことがありますが、当初のタイトルではかえってSEOとHTTPSを関連付けて読まれるおそれがあり、また同様の指摘もいただいたことから変更いたしました。 HTTPとHTTPSは、共にTCP通信上で動作します。したがって、いずれもTCPハンドシェイクで通信を開始します。 HTTP通信の場合には、このTCPハンドシェイク直後に、HTTPリクエストとレスポンスのやり取りが始まります。このHTTPのやり取りは平文通信であり、途

これから開発されるFirefoxの新規機能は、HTTPSにしか対応しない。新規のCSSプロパティなども対象 Firefoxを開発するMozillaは、Firefoxにおいてこれから開発されるWeb関連の新機能はすべて安全なコンテキスト(Secure Context)のみを対象にすると、MozillaSecurityBlogの1月15日付の記事「Secure Contexts Everywhere」で明らかにしました。 安全なコンテキストとは? 安全なコンテキストとは、W3Cのドキュメント「Secure Contexts」で厳密に定義されています。日本語での説明はMDNの「Secure Contexts」で読むことができ、次のように説明されています。 (HTTPS / TLS を介して) コンテンツが安全に配信され、安全ではないコンテキストとの通信の可能性が限られているという合理的な確信

お客様各位 スターバックスコーヒー ジャパン 株式会社 弊社ホームページにおけるセキュリティ強化に関する重要なお知らせ 平素より弊社をご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。 このたび、弊社では、お客様の情報保護を第一に考え、通信の安全性を確保するために、弊社ホームページにおける「TLS1.0/1.1」を無効化することといたしました。 これにより、一部の端末やブラウザ(インターネット閲覧ソフト)からは、サイトの閲覧およびサービスの利用ができなくなりますのでご確認ください。 ■影響がある主なご利用環境 ・スマートフォン iOS4以前、およびAndroid 4.4以前の端末における標準ブラウザ環境 ・パソコン Internet Explorer 10.0 以前のブラウザ環境 ■対象ページ 弊社公式ホームページ内の、「https」で始まるアドレスのWebページ(My Starbucksマイページ、ス

多くの組織で、マルウェア検知などの目的のために HTTPS 通信の監視を行うネットワーク機器が導入されています。 CERT/CC は 2015年3月のブログ記事 The Risks of SSL Inspection において、HTTPS 通信監視機器の導入によるセキュリティ上のトレードオフについて論じています。 HTTPS 通信監視機器を導入する場合、その製品が Transport LayerSecurity (TLS) の証明書検証を適切に行っていることを確認してください。TLS による適切な保護がなされない状態で通信が行われたり、検証失敗を示すエラーメッセージをクライアントアプリケーションに伝えなかったりする製品は、HTTPS で保護されるべき通信のセキュリティ強度を低下させます。 TLS やその前身である Secure Sockets Layer (SSL) は、クライアントとサ
HTTPで動いてるウェブサービスをHTTPS化したいことがあるGoogleChromeでは,HTTPのページでは現在位置やカメラの入力など取れなかったりする HTTPSにまつわる怪しい伝説を検証する -Google I/O 2016のセッションから - Qiita 今日の重ね着では現在位置の重ね着情報を出してるけど,HTTPなのでChromeで動かなくなっている HTTPのリソースを読んでるところがあればHTTPSにする 外部のリソースは最初から//やHTTPSで読んでおくと楽だった けどHTTPS版は無い場合もある コンテンツ書き換えなくてもContent-Security-Policy-Report-Only でも済む? 調べたい ContentSecurity Policy の利用方法 - Webセキュリティ | MDN できたらHTTPからHTTPSに301リダイレクト
sixeight.hatenablog.com 上記のエントリで無駄にHTTPS化していたのが、三ヶ月経って更新時期がやってきた。 完全に忘れていたのだけれど、以下のようなメールがやってきて教えてくれて助かった。親切。 Yourcertificate (orcertificates) for the names listed below will expire in 10 days (on 20 May 16 15:15 +0000). Please make sure to renew yourcertificate before then, or visitors to your website will encountererrors. 今朝は少し早めに出社して1個仕事片付けたのでちょっとやってみるかと更新作業をしてみた。といってもコマンド一発なので楽ちん。 $ cd /pa

先週、httpvshttps.com というウェブサイトが公開されました。このウェブサイトでは、HTTP と HTTPS を用いてアクセスした場合のウェブページのダウンロード完了までにかかる時間の比較ができるのですが、多くの環境で HTTPS の方が HTTP よりも高速なことに驚きの声が上がっていました。 HTTP が TCP 上で平文を送受信するのに対し、HTTPS は TCP 上で TLS (SSL) という暗号化技術を用いて通信を行います。ならば、TLS のオーバーヘッドのぶん HTTPS のほうが遅いはずだ、という予測に反する結果になったのですから、驚くのも無理はありません。 実は、この結果にはからくりがありました。GoogleChrome、Mozilla Firefox、最近のSafari注1は、Google が開発した通信プロトコル「SPDY」に対応しており、HTTPS
やっと、ついに、誰もが無料でHTTPSを使えるようになる!…MozillaやEFFが共同プロジェクトを立ち上げ -TechCrunchだが、ブコメ欄で「フィッシングサイトが見分けられなくなる」と勘違いしている向きがあるようなので、ちょっと書いておく。 このLet's Encryptだが、Let’s Encrypt: Delivering SSL/TLS Everywhereに説明が書かれている。そもそも上のTechCrunchの記事ではLet's Encryptがどういうものか分からない。この記事では何ができて何ができないかを書いていないし。TechCrunchの記事はオレが見た時点(2014/11/20 5:00)ですごいブクマ数(792ユーザ)なんだけど、本体の説明のブクマ数は4ユーザ、オレがブックマークしたので5ユーザである。ちょっと調べてからコメントすればいいのに。 下記のほう

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