北海道大学附属図書館 嶺野智康 What are broken books made of? What are broken books made of? Paper and thread And Glued clothes That's what broken books are made of. とりあえず英語で発信、というわけではない。 まずは、写真をご覧いただこう。 これは一体、なんだと思います? ガラスびんの半分ほどを金属くずが埋める。そのなかみはステープラ(ホッチキス)の針がほとんど。 折れた縫い針とカッターナイフの刃もまじっている。 ガラスびんはジャムの空きびんの再利用で、メーカーがすぐにわかりそうなフタは外してある。 話はやはり、昨年の4月、2020年の緊急事態宣言下にさかのぼる。 緊急事態宣言が全国に拡大されて、北海道大学の附属図書館も各学部に設置された図書室も、あわただ

近畿郊外のベッドタウンの話だ。 その片隅の、さほど大きくない団地に育った。 団地とともにできた集会所の中に、小さな図書館の分室があった。 学校の教室一つぶんよりも小さいそこに、子供のころ足しげく通った。 児童書コーナーにあった本はおそらく全部読んだと思う。 漢字がわかるようになると、鉄道ファンの積みあがったバックナンバーをひたすらに読み漁った。 身長が伸びてくると、本棚の上の方にあったソノラマ文庫に手が届くようになった。 クラッシャージョウに世間から十年遅れくらいでドハマりした。 コバルト文庫やソノラマ文庫の並んだ中に、いつごろかロードス島戦記と風の大陸が入った。ライトノベルを読み続ける一生は、この図書館に教えられた。 いつしか小さな図書館の蔵書では物足りなくなり、自分で本を買いそろえるようになると、徐々に足は遠のいていった。 やがて団地そのものから引っ越すことになり、最後に行ったのはも

世界で最初の図書館は、何のためにつくられたのだろうか?図書館の歴史を遡って探ってみよう。 私は、紙でつくられた「本」が誕生してから、図書館が生まれたのだと思っていた。でも、実際はそうではなかったのだ。 「書く」という行為が始まると同時に図書館は生まれた 史上に残る最古の図書館は、メソポタミア文明のものだ。チグリス川とユーフラテス川に挟まれた「肥沃な三日月地帯」と呼ばれる農業地帯に誕生した。今から5000年前のことだ。 メソポタミア文明の文字は、「くさび形文字」と呼ばれ、粘土でできた板に刻まれて残された。この頃、まだパピルスは無く、もちろん紙なんて発明されていなかった。 初期の粘土板の文書には、商取引や納税の記録、兵士の徴募・供出などの行政上の記録が記された。そこにやがて、叙事詩や神話、科学や歴史、哲学を記した物が加わっていく。 粘土板の厚さは約2センチ。これを日干して乾かしたり、陶器と同

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