第8回 データ保護と暗号化はイコールではない? 川島 祐樹NTTデータ・セキュリティ株式会社コンサルティング本部 PCI推進室 CISSP 2010/1/27 要件として設定されている「保存されたカード会員データを保護すること」。この1文の意味をもう一度考えてみましょう(編集部) 先日、PCI DSSに派生するPA-DSS(ペイメントアプリケーションデータセキュリティ基準)に関連して、アメリカに出張する機会がありました。アメリカではカード会員データの漏えいをきっかけに企業が破たんすることも実際に起きており、依然、緊張感が高まっているとのことでした。それでもやはり、インシデントが発生してから、慌てて対策を行うという現状は変わらないそうです。 とはいえ、アメリカにおけるPCI DSS準拠率は日本に比べて高く、日本は数年遅れているといえるでしょう。よい意味でも悪い意味でも、この分野で先行して
PCI DSS(Payment Card Industry DataSecurity Standard)に注目が集まっている。2004年12月にVISAとMasterCardによって策定されたクレジットカード産業のデータセキュリティ基準だ。カード情報の流出により、カード会員が金銭的被害に見舞われる危険性が出てきた。それを防止するための具体的なセキュリティ要件が定められており、カード情報を扱う事業者に準拠が推奨されている。 最近では、セキュリティ製品のアピールポイントとして、PCI DSS準拠をうたうのがマーケティングの1つのトレンドとなっている。米国で始まった取り組みだが、日本でも広がりつつあり、今後準拠する事業者が増えてくることだろう。では具体的にどういった仕組みなのか。どういった効果が期待されているのか。ビザ・ワールドワイド カントリーリスクダイレクターの井原亮二氏に話を聞いた。 ■
PCI DSSとは?セキュリティの基準として最近耳にする「PCI DSS」とはいったい何でしょうか。クレジットカード会社のホームページを見るとPCI DSS(Payment Card Industry DataSecurity Standard)とは、 加盟店・決済代行事業者が取り扱うカード会員様のクレジットカード情報・取引情報を安全に守るために、JCB、アメリカンエキスプレス、Discover、マスターカード、VISAの国際ペイメントブランド5社が共同で策定した、クレジット業界におけるグローバルセキュリティ基準です…… 「JCBグローバルサイトPCIデータセキュリティスタンダード『PCIDSS』とは」より とあります。クレジットカード会社の基準だからクレジットカード情報を取り扱う局面に特化したもので、うちの組織には関係ないんじゃないかと思われている方も多いのではないでしょうか。

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