2018年12月、富山市でデイサービスを経営する元警察官、江口実さん(84)は妻の富子さん(79)と一緒に入居者たちの朝食を準備していた。ふと見ると、4人の男が土足で入ってくる。4人は江口さんを見つけるといきなり羽交い締め。引きずるように連れ出し、外に止めてあった民間の救急車に無理やり押し込んだ。 車に5時間半も乗せられ、たどり着いたのは栃木県の報徳会宇都宮病院。何が何だか分からない。 「まるで拉致監禁。突然羽交い締めにされ、精神科病院に閉じ込められた」 江口さんに精神疾患はない。それなのに強制的に入院させられ、「刑務所以下の生活」を送ることになった。 「医療保護入院」を巡る深刻なトラブルが相次いでいる。江口さんはなぜこんな目に遭わなければならなかったのか。そして誰の仕業だったのか。探っていくと、精神科医療を巡る深い闇が見えてくる。(共同通信=鷺森葵)

逮捕前、取材に応じる香港紙「リンゴ日報」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏=2020年7月/Vincent Yu/AP 香港(CNN) 香港紙「リンゴ日報」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏(78)が香港国家安全維持法(国安法)違反などの罪に問われた裁判で、香港の裁判所は15日、黎氏に有罪判決を言い渡した。今回の裁判は、中国政府の統治下で香港の自由が縮小しているかどうかを測る試金石とみられ、注目を集めていた。 香港で広がった民主化を求める大規模な抗議活動を受けて、国安法は2020年に施行された。黎氏は国安法に基づき起訴された最も著名な中国政府批判者のひとり。 黎氏は、中国共産党に対する批判的な論調で知られた「リンゴ日報」を創刊した。同紙は21年に当局の圧力で廃刊に追い込まれた。 黎氏は、終身刑を科される可能性がある。量刑は後日、言い渡される。 15日の判決言い渡しで、裁判官は黎氏について、

国際ロマンス詐欺から投資詐欺、オンラインカジノ詐欺まで世界中をターゲットに詐欺をしまくって、先月には国際犯罪集団として指定されたのが東南アジアの国・カンボジアを拠点に活動する大企業「太子集団(タイヅジイトゥアン/プリンス・グループ)」だ。 【写真】カンボジア西部のポイペトにある「園区(詐欺パーク)」 実はこのグループの支社は日本にもある。ということで、東京と大阪にある事務所に突撃、日本人関係者への取材も敢行した! さらには同社の出自を調べると、そこには中国政府とのつながりも......。 【「国際犯罪集団」の毒牙は日本にも】 現在、「太子集団」という中国系大企業が国際ニュースになっているのはご存じだろうか? 近年、日本を含む全世界に多大な被害を与えている特殊詐欺。その元締として、カンボジアに本社を置く同社が、各国で制裁を受けているのだ。 その規模は想像を超えている。10月16日、米国財務省

2025年10月13日、米ニューヨークマンハッタンのワシントンハイツ地区で行なわれた選挙集会で、”Make New York City Great Again”を掲げて演説するムダニ候補。 CNP/ABACA/共同 ゾーラン・マムダニ(Zohran Mamdani) 1991年ウガンダ生まれ。ニューヨーク州下院議員。11月4日のニューヨーク市長選挙に民主党候補として出馬し当選。民主的社会主義者でシーア派ムスリム。 ニューヨーク市長選挙で民主社会主義を掲げるゾーラン・マムダニ氏が当選確実となりました。『地平』特別篇として、10月26日、ニューヨーク市クイーンズで開かれたバーニー・サンダース上院議員およびアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員との集会で、1万3000人の聴衆に向けたマムダニ氏の演説全文を紹介します。 この記事は、Zohran Mamdani, “We Can Win Fr

こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。この夏は、読んでみようと思っていながらも、なんとなく後回しにしてた本を何冊か読みました。 そのうちの一冊が『鈴木邦男の愛国問答』(集英社新書)。鈴木邦男さんはもっともリベラルな右翼として私は一目置いていたのですが、世間的には知る人ぞ知る、くらいの認知度だったので、2023年に亡くなったときもテレビニュースでは報じられなかったと思います。だから1年近く、亡くなったことを知りませんでした。 私は2022年に刊行した『思考の憑きもの』の「世にも奇妙な「反日」の巻」で鈴木さんの著書からいくつか引用しています。歴史の教科書を反日教科書と激しく攻撃していた右派に異を唱えてたのが、右翼の鈴木さんだったのが意外でした。初めから終わりまで日本を否定してる反日教科書なんてものはない。解釈がわかれる歴史的事件に関しては両論併記してこどもたちに考えさせればいい、とリベラル
石破茂首相の所感の発表に先立ち、自民党の高市早苗総裁は10日昼、首相と首相官邸で面会し、戦後80年所感を発表することを事前に伝えられた。ただ面会後、高市氏は所感について記者団に聞かれても「なにか閣議…

大阪の関西テレビ放送に在籍する上田大輔記者は、弁護士資格を持ち、事件や法廷の取材を重ねてきた。とりわけ長く追いかけてきたのが、乳児の虐待事件として、一時相次いだ「揺さぶられっ子症候群」をめぐる事件。その報道の集大成と言えるドキュメンタリー映画『揺さぶられる正義』が9月20日から公開される。取材過程とそこで生じた「正義」をめぐる葛藤をノンフィクションライターの西岡研介氏が聞いた。 (文中一部敬称略) 相次いだ「揺さぶられっ子症候群」 「揺さぶられっ子症候群(Shaken Baby Syndrome)」通称「SBS」——2010年代、赤ちゃんを激しく揺さぶって虐待したと疑われ、母親や父親、祖母らが逮捕、起訴されるケースが相次ぎ、当時のメディアも「虐待事件」としてセンセーショナルに報じてきた。本作品は、多くの冤罪を生んだSBSをめぐる様々な問題を、長年にわたる調査報道で炙り出したドキュメンタリ

はてなブックマーク20thおめでとうございます。 ひとつのインターネットサービスがこんなに長く続くというのは本当に珍しいし、貴重なことなので、他人事ながらとてもうれしいです。30th、40thと続いて欲しいと思っています。 このエントリを書くためにかつてのブックマークを見かえしていたら、消えてしまったサービスの記事や消失してしまったブログの記事がたくさん出てきて、もう、それらは読めないんだなあ、と少し寂しくなりました。インターネットサービスはいつか必ず終わってしまうし、殆どは痕跡なく消えてしまう。でも、はてなブックマークはその記事の輪郭だけを残してくれる、そこには郷愁があった。はてなブックマーク、思い返すと色々なはてなブックマーカーの人たちのアイコンが浮かんできます。大喜利をしたり、なんか喧嘩したり、もめ事が起こってたり、シャドウバンされたり…。はてなで亡くなってしまって、もう会えなく

「どの本も全て手に取って読むことができます」。書庫を案内してくれた司書の新屋朝貴さん(35)はそう教えてくれた。三康図書館は明治期に出版社が設立した旧大橋図書館(1953年閉館)の蔵書約18万冊を引き継ぎ、64年に開館。仏教研究をする三康文化研究所の付属図書館でもある。現在は一般に開放された図書館として運営されている。 戦前に国が検閲 検閲の歴史に詳しい元中京大教授の浅岡邦雄さん(近代出版史)によると、戦前の日本では1893(明治26)年制定の出版法などに基づき、国が検閲を行った。内容が不適切と判断された書籍は発売や頒布が禁じられた。特に明治天皇暗殺を企てたとして、社会主義者の幸徳秋水らが逮捕された「大逆事件」(1910年)を契機に取り締まりが強化された。浅岡さんは三康図書館に残された本について「戦争中に焼けてもおかしくなかった。これだけの本が残されているのは貴重だ」と話す。

猛暑の中、ガザ地区ハンユニスの仮設テントキャンプでトラックから水を汲むために集まった避難民たち/Abdel Kareem Hana/AP (CNN) イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、パレスチナ自治区ガザの戦争で住む場所を失った住民の受け入れについて、アフリカなどの複数カ国と協議を進めていることを明らかにした。 イスラエル高官がCNNに語ったところによると、協議を行っているのはアフリカの南スーダン、ソマリランド、エチオピア、リビアとインドネシア。ガザの住民200万人の一部を受け入れることと引き換えに、各国は「多額の金銭的・国際的補償」を求めているという。 南スーダンは13日の声明で、パレスチナ人の再定住について協議しているというAP通信の報道を否定し、「事実無根であり、公式な立場を反映していない」とした。ソマリランドも先に、そうした協議は行っていないと述べていた。 インドネシアは先

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