宮村 忠(みやむらただし)先生は、日本の主要河川のほとんどを巡っている河川分野の代表的研究者で、特に利根川の研究は有名です。世界各地でも大河川を多数踏査し、それぞれの川の性質と地域性を追い求める「川博士」として知られています。これまで数多くの学会や国や自治体の河川行政についての委員会にも関わってこられました。 昨年開かれた、ダム工学会20周年一般公開シンポジウム第四夜(2010年10月30日)では「点(ダム)と線(堤防)」というテーマで講演されました。 今回は、首都圏における重要河川である利根川について、その歴史や人々の暮らしとの係わり、また今注目されている八ツ場ダムの建設問題など、さらには、河川についての知識の啓蒙に独自に取り組んでおられる「宮村河川塾」での活動など、河川に関する様々な問題について幅広い視点からお話を頂きました。 (インタビュー・編集・文:中野、写真:廣池) 中野: まず
山や川の資源利用の変化が川の樹林化につながっていることに危機感を持つ北海道大学大学院農学研究院教授の中村太士氏。「流木被害が増えているから木を伐採する」という対症療法的な解決策は危険だと説く。

鬼怒川の堤防が9月10日に決壊し、水没した茨城県常総市の市街地。日経コンストラクション編集部では、市内の被災状況と破堤した箇所を取材するために、9月11日午後に常総市に向かった。前編では水没した市内の状況を、後編では破堤した箇所と周辺の住宅地の様子を、撮影した写真を中心にお伝えする。

◎被災地の選択(5完)内陸地震では/一関 防災啓発の教材に 折れた橋桁が無残な姿をさらす。緑の濃い山あいに異様な光景が広がる。観光客が車を止め、深い川底をのぞき込む。 岩手県一関市西部、厳美町の国道342号に架かる旧祭畤(まつるべ)大橋。2008年6月に発生した岩手・宮城内陸地震=?=で、橋を支える橋台が10メートル以上ずれて崩落した。震源から南にわずか数キロの地点だ。 記憶の風化を防ごうと、一関市は損壊した橋を岩手県から譲り受け、遺構として管理する。災害で被害を受けた人工構造物を遺構として残すのは東北で初めてのことだった。安全性や治水面を考慮し、橋桁や橋脚の一部は撤去された。 市は付近に説明板を掲げた「展望の丘」を整備。路面がずたずたに破断された旧342号の脇には、間近で見学できるように歩道を設置した。職員らが草刈りや枝払いをして被災当時のまま維持している。 「実物は臨場感があ

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