2011年3月11日の東日本大震災と、その後の東京電力福島第一原子力発電所の現状をめぐる懸念は、わたしたちに放射能の脅威に対するある種の自覚をもたらした。だが、多くの人々はいまだ、放射能汚染(radioactive contamination)が地球規模の災厄であることに気づいていない様子だ。 以下のリポート「世界でいちばん放射線量の高い場所10」は、放射性核種による汚染問題にとり組むNGO、ブラックスミス・インスティテュート(TheBlacksmith Institute)が2010年に周知した報告などをもとに、そこに筆者が多少手を加えたものである─。 ではいざ、白昼の地獄めぐりへ。もろともに、この星の清浄な明日を夢見て…。 ■第10位 ハンフォード核処理施設、アメリカ/ Hanford,USAアメリカ、ワシントン州にあるハンフォード核処理施設(The Hanford Site)は

健康・美容にいい油として注目され、欧米だけでなく日本の食卓にも浸透しているオリーブオイル。ところが今、このオリーブオイルの品質が危機に瀕している。 オリーブオイルを使ったことのある人なら、「エキストラバージン・オリーブオイル」という名前を聞いたことがあるだろう。「エキストラバージン」とは、そのオイルがオリーブオイルの最高グレードであることを表す言葉で、「エキストラバージン」であるための基準は、主要な生産国が加盟する国際オリーブ協会(IOC)によって決められている。 その基準を簡単に言うと、オリーブの実のみを原料に使い、機械的作業のみによってつくられ、酸化度(酸化しているほど質が低い)などの化学基準を満たし、風味に悪臭などの欠陥が一つもないこと。機械的作業というのは、つぶす、搾るなど原料に物理的な変化を加えることで、精製したもの(例えば加熱・化学変化を伴う処理)は「エキストラバージン」とは認


BLOGOSの発足にともなって、当ブログも今週の後半からライブドアに移動し、少し模様替えする。BLOGOSに「良書悪書」というコーナーを創設して、新刊や一般向けの本の書評はそちらに移し、ブログでは昔の本や専門書についての「非書評」をする。 民主党政権では「地域主権」の改革がとなえられているが、同じ公務員といっても、国家公務員と地方公務員はまったく質が違う。地方公務員は霞ヶ関でいえばノンキャリアの集団で、意思決定能力は低く、労働組合が強くて勤労意欲も低い。このままで権限と財源を地方に移譲すると、日本中が社会保険庁状態になるおそれも強い。こうした改革の先例を詳細に分析したのが本書で、民主党のみなさんにも参考になるだろう。 1970年代、イタリアは州政府を創設して地方分権化を実施した結果、州政府ごとの政治的パフォーマンスの違いがはっきりした。行政サービスや政治腐敗などの12の指標で各州を比較
League in school dialect row - イタリアの連立内閣の一翼、北部同盟が「教員は、その任地の方言を話せなくてはならない」という規則を教育改革の中に盛り込もうとしている。どういうことだか分かりにくいが、解説によると、イタリア北部の学校では南部出身の教員が数多く働いていて、その人たちを排斥するための策略であるらしい。 イタリアのとほほぶりを見ると、日本が頼もしく見える。この日、日本では、政府のアイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会が報告書を答申し、「民族の歴史や文化についての学習が教育機関で十分に実施されていない現状を指摘し、国民理解を促進するため、学習指導要領の改定を含めた対応を求めた」という(北海道新聞「アイヌ政策新法を 文化復興、国に責任 有識者懇報告書」)。私たちの国の教育は多様性を認めた、包容力のあるものになりつつあるということだろう。 このブログでを Ta
ローマの Caffarella 公園で先月の14日、14歳の少女がレイプされた。間もなく2人の若いルーマニア人が検挙された。人々の間にはルーマニア人を犯罪者視する風潮が高まり、新聞は「ルーマニアの獣どもが捕まった」と書き立てた。 しかし、先週になって、DNAテストの結果、彼らが無実であることが分かった。国中が外国人排斥に沸き立っていたイタリアは、自分たちがいとも簡単に民族的偏見の罠に陥っていたことを思い知らされ、愕然としている。と、ロイター電 "Rape inquiry sheds light on racism inItaly" が報じている。 イタリアを日本に、ルーマニアを中国か韓国に置き換えれば、何年か後のブログ記事がもう書けたようなものだ。そう思って読み返せば、決してすべての人が民族差別に堕していたわけでもなく、また逆に、すべての人が今、反省しているわけでもないことが察せられる。
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