教育学部の教授に小中高教員経験者、起用を義務化…文科省方針 上記の記事については、「元校長や元教頭を大学にって、天下り先確保では?」とか「労働条件改善や給与アップが先だろ」という意見がTwitterで散見されるところだが、中身を見ると 25歳未満で離職した公立小中高校の教員は18年度、790人で、12年度の647人から増加している。 として、内訳のグラフがある。増田にグラフは書けないので表で表現し、ついでに2012年度を100としたときの値も書いてみる。 25歳未満で退職した教員の人数年度小学校中学校高校合計2012313(100.00)238(100.00)96(100.00)647(100.00)2015359(114.70)239(100.42)97(101.04)695(107.42)2018450(143.77)225(94.54)115(119.79)790(122.10) お

独身、日本史上最高記録だってよ 「日本は独身の多いソロ社会になる」 これは、ある意味、私の代名詞的な定番台詞ではあるのだが、それは決して「オオカミが来るぞ」というデマを流しているものではない。事実、そうなるからだ。 書籍においても、当連載でも、最新の2020年の国勢調査結果に基づく各種データをご紹介しているが、今回は、15歳以上人口の有配偶と独身人口の大正時代からの長期推移をみていただきたい。ちなみに、独身人口とは、未婚だけではなく、離別や死別で独身に戻った人達も含むものである。 それによれば、2020年不詳補完値による独身人口は約4930万人となった。ほぼ5000万人である。これは、日本史上はじまって以来、独身がもっとも増えた最高記録を打ち立てたことになる。 独身比率は44%を超えた。 有配偶人口が2000年をピークに減少しているのとは対照的に、独身人口は1980年代から急速に増加してい

政党支持率を探る世論調査は、何を食べたいかを客に尋ねる食堂の店主に似ている。売り上げならば前日の伝票を見ればわかる。知りたいのは明日の注文だ。聞かれた方も「いつもの」と即答できる人もいれば、同じメニューを毎日にらむ人もいる。明日の注文、つまり、次の選挙の得票率はどのように予測すればよいのだろうか。 報道機関が世論調査で調べている政党支持率は、無作為に選んだ有権者に「支持している政党はどれですか」と尋ねた結果をそのまま集計したものだ。当人の望むと望まざるに関わらず、すべての有権者を同じ確率で選ぶといういささか乱暴な手法を使っているのは、その方法でしか偏り(バイアス)のないデータが得られないからだ。その新聞の購読者やテレビ局の視聴者でない人をも巻き込む性質から、調査結果は公開されている。 政党支持率は、選挙の予測得票率ではない。自民党の支持率は選挙で一度もとったことがない高い水準を維持している
集中治療室で新型コロナウイルスの重症患者に対応する看護師ら=千葉市中央区の千葉大医学部付属病院で2021年3月31日午前8時14分、佐々木順一撮影 厚生労働省が集計している新型コロナウイルスの国内の重症者数がある日、半減した。全国でも突出して多かった大阪府の人数が前日から大きく減ったためだ。府は「今までの人数が実態と違った」と説明する。これまでも国に対応を求めていたが受け入れてもらえず、「ある奇策」を放ったところ、府が「正しい」と考える人数に変わったそうだ。どういうことなのか。 全国の6割を占めていた大阪 237人減――。4月15日、重症者数の前日比を示す厚労省のホームページ(HP)に驚くべき数字が掲載された。4月以降の重症者数は400~500人台で推移していたが、この日で一気に230人へと半減したのだ。前日時点で重症者数281人と全国の6割を占めていた府が前日比84%減の45人に激減した

1月29日から31日にかけて武漢市に滞在する日本人565人が帰国し、PCRというウイルスの遺伝子検査が行われたところ、8名が陽性となりました。 これに加え、地域ごとの感染者と死亡者の数からも新たな事実が浮かび上がってきました。 帰国者565人のうち8人が新型コロナウイルス陽性の意味するところは?第3便までの帰国者565人の転帰(筆者作成)武漢から565人の方が帰国し、ほぼ全員に新型コロナウイルスの検査(咽頭のPCR法)が行われました。 検疫所で症状のある28人は医療機関に送られ、無症状とされた方も国立国際医療研究センター(感染症で非常に有名な病院ですね)で診察が行われ、症状があると判明した35人が入院となっています。500人は無症状ということでしばらく(おそらく最大の潜伏期の14日間)はホテルに滞在するとのことです。 現時点では、このうち有症状者3人と、5人の無症候性感染者、計8人が新型コ

昨年大晦日に放送された“平成最後”の紅白歌合戦。 視聴率は後半が41.5%で2年ぶりの40%超え。ネット上でも「神回!」「出演者が豪華」など賞賛のつぶやきが飛び交った。 そして歌手別の視聴率では、1位がサザンオールスターズ、2位に米津玄師、3位ユーミンで同率4位がMISIAと星野源とする記事が出た。 いずれも素晴らしいパフォーマンスだったことは間違いない。ただし世帯視聴率の多寡で、単純に歌手をランク付けするのは抵抗がある。関東900世帯をサンプルとする視聴率だけでは、正確な評価ができないからだ。 別の指標も動員して、視聴者を魅了した出演者は誰だったのか。もう少し深層に迫ってみたい。 視聴率の留意点ビデオリサーチが発表する関東の平均視聴率を根拠に、「後半が41.5%で2年ぶりの40%超え」と騒ぐメディアが多いが、同社の視聴率には測定誤差がある。 『紅白歌合戦2017』について書いた拙稿「『紅

「わかる」って、たーのしー!よね 私たちは、地球が球形をしていて太陽の周りを回っていることを幼いうちから教えられている。けれども、地球が丸くて動いているなんて、よくよく考えると直観に反している仮説である。普通に考えれば地面は平らで動いていない。動いているのは太陽のほうだろう。人類で最初に地球が丸いと理解することは、さぞエキサイティングであっただろう。 別に人類で最初でなくったって、直観に反することが事実だわかる過程は素晴らしい体験である。私は大学生のころ、イギリスの進化生物学者であるドーキンスが書いた『利己的な遺伝子』(当時は『生物=生存機械論』)という本を読んで、動物の行動は「種の保存」のためのものであるという「常識」が間違っていることを思い知らされた*1。貴重な体験であるが、どういう感情なのか説明するのが難しい。ゲームをプレイしたことのない方にはまったく伝わらないたとえで申し訳ないが、

18日深夜に放送されたフジテレビ系『 さまぁ~ず の神ギ問』(毎週金曜25:25~25:55)で、「若者のテレビ離れ」をテーマに2,000人調査を実施。スタッフの地道で涙ぐましい努力に、ネット上で「すごい」と称賛の声が上がっている。 『さまぁ~ずの神ギ問』は、お笑いコンビ・さまぁ~ずが視聴者から寄せられたさまざまな疑問に対して「いい疑問=神ギ問」かどうかを判定する番組。「好奇心を刺激された」と認定したもののみ、番組が調査をはじめる。 この日に調査結果が発表されたのは、番組スタート初日の今年10月16日に認定された「ホントにホントに若い人はテレビを見てないの?」。"若者のテレビ離れ"と言われる昨今に真っ向勝負する企画で、番組では大和総研の2011年までの調査データ「20代のテレビ平均視聴時間は2.06時間」に注目した。 統計学の専門家の意見を参考に、調査対象人数を「2,000人」と設定。11

丙午(ひのえうま)の年に出生率が低下することはよく知られている。ウィキペディアの丙午の項によると、「この年に生まれた女性は気が強い」「一般庶民の間では、この年生まれの女性は気性が激しく、夫を尻に敷き、夫の命を縮める(男を食い殺す)とされ」たとのことである。迷信ではあるが、迷信を信じている人が一定数いれば、迷信を信じていない親にも丙午の年の出産を避けるインセンティブが働く。最近では昭和41年つまり1966年が丙午であったが、その前後の年と比較して出生率が減った。 ここまでは別に不思議ではないのだが、丙午の年は、出生率が減っただけでなく、乳児死亡率が高かったのだ。私はこのことを基礎から学ぶ楽しい疫学という本で知ったのだが、この本には丙午の年に乳児死亡率が高い理由も同時に述べてあったので、考える暇がなかった。答えはこのエントリーの下の方に書いてあるので、クイズとして楽しみたい方は、途中までで読む

※ 全て2004年の月次を100とする ※ 既存店の定義は「少なくとも13ヶ月以上開店している店舗」 全店売上高1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月2004年100.0100.0100.0100.0100.0100.0100.0100.0100.0100.0100.0100.02005年112.497.5111.4103.696.3100.1104.1101.099.1104.4108.9108.62006年111.4102.5114.7109.9106.9113.6114.9113.2112.9109.2115.2112.72007年122.6116.8126.4129.4119.6130.7125.0128.5128.6115.4127.9126.32008年126.7123.8134.4129.9124.2137.7126.4134.8130.2124.2148.4


どもお久しぶりです。林岳彦です。ローソンなどで売ってるいなばのタイカレーはそうめんのつけ汁として使ってもマジうまいのでオススメです。 さて。 今回は前々回の記事: 因果関係がないのに相関関係があらわれる4つのケースをまとめてみたよ(質問テンプレート付き) - Take a Risk:林岳彦の研究メモ の続編として、逆のケースとなる「因果関係があるのに相関関係が見られない」ケースについて見ていきたいと思います。あんまり長いと読むのも書くのも大変なので、今回はまずは前編として「検定力の問題」に絞って書いていきます。 (*今回は上記の前々回の記事での記述を下敷きに書いていきますので、分からないところがあったら適宜前々回の記事をご参照ください) まずは(今回の記事における)用語の定義:「相関」と「因果」 今回も少しややこしい話になると思うので、まずは用語の定義をしておきたいと思います。(*細かいと

ニュース・フォーカス視力失った人に光もたらす「人工網膜」 世界で開発続々(2018/12/3) 視力をほとんど失った人に「光」を届ける――。そんな医療機器の開発が本格化している。すでに米国では承認されたものがあり、日本のチームも新た…[続きを読む] コンドームの達人、本音の性教育 「性」から「生」問う[ニュース・フォーカス](2018/12/3) 放影研の被爆2世調査、受診率向上が課題 背景に高齢化[ニュース・フォーカス](2018/12/3) 札幌の地下鉄・市電が4月から割り引き 精神障害者向け[ニュース・フォーカス](2018/12/3) MMRワクチン騒動は、不正論文だけの問題ではない[内科医・酒井健司の医心電信](2018/12/3) 脳腫瘍の子へ「元気玉」 世界のエール、ボールに込めて[ニュース・フォーカス](2018/12/2) 治療後も続く小児がんのフォロー 成長に

「『F1層』も『M1層』も、もういません」――Google日本法人は12月16日、複数のデジタルデバイスを利用しているマルチスクリーンユーザーの行動分析に基づき、情報接触行動に関する5つのタイプを発表した。男女や年代による傾向はあまり見られず、「単純な区分けは意味を成さなくなりつつある」とまとめている。 インテージのシングルソースパネル「i-SSP」を利用し、テレビ、PC、スマートフォンの3つを保有し利用している20~60代の男女500人を対象に、それぞれのツールの使用時間や視聴・行動内容をデータで取得して分析を行った。意識的に回答するアンケートに比べ、ユーザーの先入観やバイアスが入らないのが特徴の手法だ。 情報接触行動データに基づき、同社が類型化した5タイプは以下の通り。 1.キマジメ大食らい(全体の22%) デバイス利用時間が全体的に長く、朝起きたらすぐにテレビの電源をオン。情報番組が

「待機児童」の数え方について、東京二十三区と首都圏の五政令指定都市に本紙がアンケートしたところ、どんな状態を待機とするのか定義にばらつきが大きいことが分かった。預け先がないため仕方なく保護者が育児休業を延ばしても六市区は「待機」に数えていない。保育行政を進める上で重要な統計が、実態を正しく反映していない恐れがある。 (保育問題取材班) 待機児童数はかつて、国の基準で運営される認可保育所に申し込んでも入れない子の数を集計していた。だが、厚生労働省は二〇〇一年、認可外に預けている子も場合によっては待機に数えないよう定義を変えた。 自治体はどうとらえているのか、本紙は先月から今月にかけ、二十三区と横浜、川崎、相模原、千葉、さいたま各市を調査。認可外の中でも、東京都の認証保育所や各市区の保育室のように自治体が独自に基準を定めた施設や、自治体が認定した個人が乳幼児をみる「保育ママ」に預けた場合は、二
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