概要 原著者の許諾を得て翻訳・公開いたします。英語記事: HTTP server inRuby 3 - Fibers & Ractors 原文公開日: 2021/07/25 原著者: Dmitry Ishkov FiberとRactorについては以下もどうぞ。 class Fiber (Ruby 3.0.0 リファレンスマニュアル)Ruby 3.0 の Ractor を自慢したい -クックパッド開発者ブログ 動機Rubyは歴史的にコンカレンシーを欠いていましたが、現在のRubyには「ネイティブ」スレッドがあります(Ruby 1.9より前は「グリーンスレッド」 のみでした)。ネイティブスレッドは、OS によって制御されるスレッドが複数存在することを意味しますが、一度に実行できるスレッドは 1 つだけで、GIL(Global Interpreter Lock)によって管理されます。た

RubyKaigi Takeout 2021 の 3 日目に、「Ruby, Ractor, QUIC」 という題で個人的に取り組んでいることについて話しました。 発表内容については、事前に台本を作成し 25 分間という枠に収まることを確認してからスライドを作成するという流れで組み立てました。それもあってとても聞きやすかったというお声を頂き、苦労が報われた感じがありました。ありがとうございます。 きっかけ 開発のきっかけを、発表内では「QUIC の勉強をしている時に ko1 さんの Tweet を見かけた」と言いましたが、実はもう少しバックストーリーがあります1。 発表に出していない部分の経緯として、そもそもはBlack 社内で Web技術について話していたのがきっかけとなります。2021 年初頭くらいから一部メンバーの間で WebRTC を自前実装する流れ 2 が社内にあり、だったら自

Ruby の開発をしている技術部の笹田です。娘が自転車に乗り始め、まだ不安なためずっとついていなければならず、少し追っかけまわしただけで息切れがヤバい感じになっています。運動しないと。 ここ数年、Ruby で並列処理を気軽に書くための仕組みである Ractor をRuby 3.0 で導入するという仕事を、クックパッドでの主務として行ってきました(クックパッドから、これ、と言われていたわけではなく、Ruby を前進させるというミッションの上で行ってきました)。 Ractor は、もともとGuild という名前で開発をはじめ、2020年の春頃、Ractor という名前に変更することにしました。いくつかの機会で発表しています。下記は、RubyKaigi での発表の記録です。 A proposal of new concurrency model forRuby 3 -RubyKaigi
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