本稿は、共同通信社の配信記事をきっかけとした小説『青の純度』の「参考図書不記載」をめぐる騒動を受け、作品の創作過程について、著者の篠田節子さんが自ら読者のみなさまにご説明するものです。 ※去る10月30日に共同通信社にお渡ししましたが、全文は掲載・配信されなかったため、編集部から改めて、全文を公開いたします(文芸ステーションに掲載するにあたり、一部加筆修正されております)。 この秋、自著『青の純度』の新聞書評に端を発した風評被害の当事者となった。 デビュー以来、三十五年間、ベストセラーには無縁ながらも、本好きの方々のおかげで地道に作品を執筆、発表してこられたのだが、今回、思わぬところで(あまりありがたくない形で)脚光を浴びる事になった。SNSには無縁なため、具体的にはどんな発信がなされ、ネット上でどんなコメントが飛び交っているのか追えなかったのだが、作品に関する誹謗中傷の根っこには、私に

注:この記事は最初から最後まで「作家は社会的メッセージを含めることを含め好きにやるべきで、批評家がこれを強制するのは間違っている」という趣旨なんですが、正しく読めている人が最初からずっといる一方で、誤読する人が後を絶たないのはなぜなんでしょう エンターテインメント作品に対し、「高尚であるべきか」「社会的メッセージを含ませるべきか」という議論は、いつの時代も絶えることがない。 批評家や一部の愛好家は、しばしば単純な娯楽作を「低俗」「子供騙し」という言葉を用いて批判の俎上に載せたがる。しかし、歴史を振り返れば、そうした《高尚さ》への傾倒こそが、時に大衆を置き去りにし、業界そのものを衰退させかけた事実があることを忘れてはならない。 スター・ウォーズの時代《高尚さ》への傾倒をやめることで成功した顕著な例が、映画史における金字塔『スター・ウォーズ』の誕生と、それが覆した当時の映画界の状況である。 「

小学校中学年から高学年くらいのころ、ブックオフをうろうろしてたら「知らないONE PIECEやNARUTOや銀魂のマンガ」を見つけて、手に取ったらゾロサンやサスナルのBL二次創作が掲載された商業アンソロジーであった… みたいなエピソードが結構幅広い世代にとって当たり前にあるらしく、幼心に衝撃を受けたとか気持ち悪かったとか、かなり強烈にネガティブな印象を抱いている人がいるんだよね。BL二次創作の商業アンソロジー、特定の年代に刊行されて、今は出版社が潰れたことにより刊行が減っている(あるいは消滅している?)ようだけど、中古書店には結構な数出回ったままになっている。 新刊書店からは消えたあとも中古書店には、人気の少年漫画のキャラ同士が行為しているようなのも、隔離されずに立ち読み可能な状態で置かれていたりする。 あとは中学の頃に女友達が腐女子でBLアンソロを見せてきたというエピソードがある人もい

追記2: さっきまでClaudeに、自分のライフワークとしてた究極の(俺専用の)画像処理ソフト作りたいという夢が捨てきれないよ~、ドラえも~ん、してました。 あと、ほとんどの人が知らないであろう、日本のソフトウェア業界の裏話みたいなのをちょっとしたら、意外とClaudeは察して理解してて、それに対して辛辣なコメントを返してきて爆笑してました。人生に絶望してたので、久しぶりに笑った気がする。 なんかホッテントリされてるのは知ってたけど、自分は基本的に増田であれ他であれ、投稿しても返信を見ないので、完全にロバ耳なんですよ、愚痴を吐きたいだけ。 愚痴を吐きたいなら、だったら壁にでも話してろよ、なんですけど、まあ、なんでしょう、例えば、ダイイングメッセージとかあるじゃないですか。 死んじゃったら、自分の書いたメッセージへの返信は分からないじゃないですか。 だったら、「私は好きにした、君らも好きに

江口寿史氏のイラスト、著作権的には“セーフ”の可能性も? 「トレパク」をめぐる“権利侵害”の判断ポイント漫画家・イラストレーターの江口寿史氏が手掛けた、ルミネの開催する「中央線文化祭2025」のポスターが、SNSに投稿されたモデル・金井球(かない・きゅう)氏の自撮り写真を参考にして描かれていたことが判明した問題に端を発して、イラストにおける「トレース行為」の是非が議論を呼んでいる。 「正当なトレース」と「不当なトレース」の境界線は、どこにあるのだろうか。(本文:友利昴) トレース行為の適・不適の境界線は? この件に関する報道では、「トレース疑惑」という言葉を使う媒体もあるが、まるでトレース自体に不正性があることを含意した書きぶりであり、正確性を欠く。 トレースという手法自体には違法性はないし、またトレースさえすれば誰にでもいい絵が描けるというわけでもなく、創作プロセスとして不適切でもない

カナダのモントリオール大学の研究者らが、物語の視覚的表現をコントロールしながら執筆する「ビジュアルストーリーライティング」というアプローチについて論文を公開しました。論文では、ビジュアルストーリーライティングの理論的枠組みと、実際に物語の執筆を支援するための基盤となるツールを提案しています。 Visual Story-Writing: Writing by Manipulating Visual Representations of Stories https://arxiv.org/html/2410.07486v2 物語のパターンを視覚的に捉えることは、物語をよりよくするために重要です。物語の「形」について分析する起点となった「良質な物語は折れ線グラフに起こすことができる」というアイデアや、小説の感情変化を示す「エモーショナルアーク」についての研究など、「物語の形」に着目する分析は数多

異世界を考えていたら道路どうしてるんだという問題に突き当たり、地味に頭を抱えてる。そこがヨーロッパ風の世界だとして、大きな街道があるのなら、先行して古代にローマ帝国的なものがあったのか? 逆にそのような大権力がなかったとしたら、誰が(何が)道を作ったのか? — 小川一水 (@ogawaissui) August 25, 2025 普段意識してないが、我々現代人が見たり歩いたりしている道路のほとんどは自動車化された世界の道路であり、車と一緒に作られてきた道路である。もし異世界に車っぽいものを出すのなら、車の走れる丈夫で幅広で平らな道路も、誰かが作らなければならない。 それは誰が? — 小川一水 (@ogawaissui) August 25, 2025 まあ、そこまで考えなきゃいい(そこまで平均的リアリティレベルを上げる前にいくらでもやることがある)って話だけど……。丘も川も森も、みんな自動

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