45メートル電波望遠鏡を背に電波天文学の魅力を語る西村淳さん=長野県南牧村の国立天文台野辺山宇宙電波観測所(石毛紀行撮影) 長野県南牧村の野辺山高原(標高約1300メートル)にある国立天文台野辺山宇宙電波観測所が今年、脚光を浴びている。4月に公開されたアニメ映画「名探偵コナン 隻眼(せきがん)の残像(フラッシュバック)」で主要な舞台となったからだ。実は同観測所は40年以上、世界の電波天文学をリードしてきた〝聖地〟。映画公開に合わせ、主人公の江戸川コナンと同じ白シャツ、赤いちょうネクタイでイベントやメディアに登場する所長の西村淳さん(39)に、その実力と魅力を聞いた。 コナン「映画」に登場映画の話が来たとき、うれしくて「これはやばいぞ」と震えました。子供たち、若い人たちの誰もが知っている、あのコナン君ですよ。本名の観測所名で登場するとインパクトがありますからね。 実際、期待以上で、コナン君の

公開初日に、都内の映画館で行われた世界最速上映には、深夜にもかかわらず多くの観客の姿がありました。訪れたファンからは「ドキドキしちゃって、心臓が出そう」と、最新作への期待の声も聞かれました。 ■映画の“聖地巡礼” 約10年前から舞台を巡るファンも今作の舞台となった野辺山の国立天文台には、作中に登場する巨大なアンテナを見ようと、公開直後からファンが訪問しているといいます。「コナンくんの聖地ということで見に来ました」というファンや、「“ここにコナンくんたちがいたのか”っていうのが体験できて楽しかった」と喜びを語るファンの姿も。 また、天文台の所長が自らコナンの格好にふんし、ツアーも開催しています。所長の西村淳さんは「(アンテナを)若い女性が見て歓声を上げるなんて信じられない。公開した直後のお客さんは、4~5倍は来ている感触ですね」と語りました。 他にも、映画に登場する様々な場所でスマホを片手に

東宝は12月4日、映画「名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)」を公開すると発表した。公式Webサイトや、原作者・青山剛昌さんの描き下ろしティーザービジュアルも併せて公開となり、ネット上では大きな話題を集めている。そんなティーザービジュアルの中には、巨大なパラボラアンテナも描かれている。これは一体何なのか。 公式Webサイトによると、今回の映画の舞台は長野県の雪山という。4日時点では、どのようなストーリーになるかはまだ明かされていないが、今作では、おなじみ「毛利小五郎」の他に、長野県警に所属する3人のキャラクター「大和敢助」「諸伏高明」「上原由衣」もティーザービジュアルに描かれている。どうやら、これらの登場人物たちが活躍するようだ。 コナン映画では、現実に存在する地域を舞台したり、モチーフしたりにすることも多い。2024年に公開した映画「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ

中世から近世へ、地動説と時代の転換を描く異色のマンガ「チ。 ―地球の運動について―」のTVアニメ放送が10月5日からNHKで始まる。 【2024年10月4日 星ナビ編集部】 紹介:廣瀬匠(アストロアーツ) (星ナビ2024年11月号 News Watchより抜粋して掲載) 『チ。 ―地球の運動について―』(原作/魚豊、小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)は、中世から近世へ移ろうとしているヨーロッパを舞台としている。地球は宇宙の中心に位置する不動の存在だと信じられていた時代に、「地球は太陽の周りを回っている」とする学説、すなわち「地動説」を命がけで研究し、伝えて残そうとした人々のドラマだ。 原作は2022年に完結しており、単行本は1~8集までの計8巻が発売中。ユニークなテーマと衝撃的な展開が話題を呼び、手塚治虫文化賞マンガ大賞など数々の賞にも選ばれている。星ナビでも2021年5月号で魚豊

【▲ 図1: 今回アオと命名された697402番小惑星「2017 BX232」の、すばる望遠鏡における撮影画像。(Credit: COIAS & NAOJ)】 太陽系に無数に存在する「小惑星」は、一定の条件を満たすことで名前を付けることができます。命名に関するルールは比較的緩いため、フィクション作品に登場する架空の人物に由来する名称も多数あります。 国際天文学連合(IAU)の小天体命名作業部会(WGSBN)は、提案された小惑星の名称が適切かどうかを審査する作業部会です。このWGSBNが2024年9月2日付で発行した速報にて、697402番小惑星「2017 BX232」の名称として提案された「アオ(Ao)」が承認され、正式に命名されたことが公表されました(※1)。これは漫画作品『恋する小惑星(アステロイド)』の2人の主人公が交わしたある “約束” に由来しています。その理由は、同漫画の略称に

『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載中の高校天文部マンガ『君は放課後インソムニア』。2023年4月からのTVアニメ放送開始が発表された。 【2023年2月9日 星ナビ編集部】 不眠症に悩む高校1年生の中見丸太(なかみがんた)と曲伊咲(まがりいさき)が出会い、天文部員となって夜の時間を星空の下で共有していく青春ストーリー『君は放課後インソムニア』(オジロマコト作)。昨年TVアニメ化が発表されたが、いよいよこの4月に放送が始まる。 原作は『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載中のマンガで、最新11集が1月に発売されたばかり。作中に登場する校舎屋上の天体ドームや星景写真撮影シーンのリアルな描写がすばらしく、星ナビ2021年12月号で原作者インタビューを交えて作品を紹介したほか、星ナビ2022年8月号では作中キャラクターたちが案内する星景写真入門特集を掲載した。 TVアニメの予告動画

角のついた兜を被り,手斧を握って,帆走する海賊船でヨーロッパ各地の街や教会を荒らし回る北欧出身の蛮族集団。わたしたち日本人にとってのヴァイキングのイメージは,このようなものではないだろうか。確かに,日本でも親しまれたルーネル・ヨンソン原作のアニメ『小さなバイキングビッケ』(1974〜1975年放映)やカーク・ダグラス主演の映画『ヴァイキング』(1958年公開)で描かれるヴァイキングは,海賊イメージそのものである。 しかし,略奪に見舞われた側が残した記録に基づく海賊のイメージは,間違いではないが,ヴァイキングの一面を捉えているにすぎない。近年の歴史研究によれば,ヴァイキングは,故郷のスカンディナヴィアから海を越えて,東は現在のロシア,トルコ,さらには中央アジアに至るまで,西はスコットランドやアイスランドを越えて北米大陸に至るまでの広大な範囲に定住そして交易ネットワークを築いていたことが強く主

みなさん『となりのトトロ』というアニメ映画をご覧になったことあるでしょうか? 実はわたくし『となりのトトロ』に登場する場所が、いずれも県境に近いということに気づいてしまいました。ちょっと気になるので、実際に行ってみました。 『となりのトトロ』ってどんな話? 今、この記事を読もうとしている、日本語を解する人(たぶん日本人が多いと思いますが)に対して『となりのトトロ』がどんなアニメ映画かを説明する必要があるのかわかりませんが、大雑把な紹介としては以下の通りです。 『となりのトトロ』は、1988年に公開されたアニメ映画で、昭和30年代前半を舞台に、田舎へ引っ越してきた姉妹、サツキとメイが、森に住むふしぎないきもの、トトロと交流する……というお話です。 サツキとメイとトトロ © 1988 Studio Ghibli みなさん『となりのトトロ』は一度ぐらいは見たことがある前提で、話を進めます。 見た

「聖地がこれ以上荒れるのは辛いよ」 今月、台風14号が九州を北上し、列島を縦断した際のツイートです。こうした災害の危機が高まるたびにアニメファンの間では好きな作品のロケ地の被災を心配する声がSNSで相次ぎます。 たとえ遠く離れた場所の災害でもファンにとっては自分事。 今回は「アニメ×防災」をテーマに、埼玉や東京を舞台にしたあの人気アニメ聖地のリスクを映像化してみました。 (※台風で被災された皆さま、一日も早い復興をお祈りしています) 幼いころから妖怪が見える高校生の夏目貴志が妖怪との出会いや別れの中で、「大切なもの」を見つけていくアニメ「夏目友人帳」のワンシーンです。 背景に映る印象的な橋は、今月の台風14号でも氾濫が危ぶまれた、熊本県人吉市の球磨川にかかる「天狗橋」がモデルとされています。

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