統一教会に「いやがらせ訴訟」をされたが勝訴藤井(2024年)3月12日、統一教会からのスラップ訴訟に関して、ようやく教団側の請求が棄却され、有田さんの勝訴で終わりました。損害賠償請求に該当しないという裁判所の判断でした。 私はその裁判の事務局のお手伝いをさせていただいていて、この1、2年、よく喫茶店で「どうしようか」と密談しましたね(笑)。それから呼びかけ人を集め、寄附も募り、インターネットでいろいろな呼びかけもし、ほぼ手弁当で超強力な弁護団もついてくれて。それでも経費はかかるので、そのお金を集めるために奔走した日々でした。有田さんは裁判が終わって率直にどう感じていますか。 有田 まずそのスラップ訴訟、「いやがらせ訴訟」をされるまでの話をしておきたいです。 2年前の7月8日に安倍晋三元首相銃撃事件があり、奈良市の近鉄・大和西大寺駅前で撃たれて亡くなりました。 実行犯の山上徹也は、お母さんが

新型コロナウイルスの感染拡大で封鎖措置が取られた中国の湖北省武漢で、市民ジャーナリストとして医療崩壊の実態を撮影した動画を投稿したあと行方が分からなくなっていた元弁護士の男性が、SNS上でおよそ1年8か月ぶりに姿を見せました。中国の元弁護士、陳秋実さんは去年1月、新型コロナウイルスの感染拡大で封鎖措置が取られる前の湖北省武漢に入り、市民ジャーナリストとして、医療体制が崩壊状態に陥った現場の状況を撮影した動画をSNS上に投稿していましたが、その後、行方が分からなくなりました。 陳さんは、当局の監視下に置かれたと見られていましたが、先月30日、SNS上に配信された動画で、およそ1年8か月ぶりに姿を見せました。 この中で陳さんは「行動できるようになったときは体の状態が悪く、1~2キロ歩いただけで疲れてしまった」などと話し、不自由な生活を強いられていたことを示唆した一方「過去は過ぎ去り、いいとき

多くの調査報道やベストセラーを発表し、「知の巨人」として知られるジャーナリストで評論家の立花隆(たちばな・たかし、本名・橘隆志=たちばな・たかし)さんが4月30日、急性冠症候群のため亡くなった。80歳。葬儀は故人と遺族の意思により家族葬で行われた。 1940年、長崎市生まれ。両親ともクリスチャンの家庭で育つ。教員だった父が赴任していた中国・北京で敗戦を迎えた。東京大文学部仏文科を卒業した64年、文芸春秋に入社し雑誌記者となるが66年に退社、フリーとなる。67年に東京大文学部哲学科に学士入学した。在学中から雑誌などにルポや評論などを発表。74年には月刊「文芸春秋」に「田中角栄研究 その金脈と人脈」を発表した。…

これは「異国の話」ではない。英国で“最底辺”の労働にジャーナリストが自ら就き、体験を赤裸々に報告。 働いたのはアマゾンの倉庫、訪問介護、コールセンター、ウーバーのタクシー。 私たちの何気ないワンクリックに翻弄される無力な労働者たちの現場から見えてきたのは、マルクスやオーウェルが予言した資本主義、管理社会の極地である。 グローバル企業による「ギグ・エコノミー」という名の搾取、移民労働者への現地人の不満、持つ者と持たざる者との一層の格差拡大は、我が国でもすでに始まっている現実だ。 著者紹介 ジェームズ・ブラッドワース 【著者・訳者プロフィール】 ジェームズ・ブラッドワース 英国人ジャーナリスト。現地で影響力のある左翼系ウェブサイト"Left Foot Forward"の元編集者。大手紙インディペンデントやガーディアン、ウォールストリートジャーナル等にコラムを寄稿。著書に"The Myth of
東京新聞の望月記者が、新聞や民放の一部労組関係者と官邸前で抗議デモを行ったとのこと。この素っ頓狂さは底なしだと、微笑を通り越して大笑いしてしまった。アゴラ新田編集長も、早速その”勘違い”に言及されている。 メディアが立ち上がる?望月衣塑子とバズフィードの勘違い シュプレヒコールではなく、記事で訴えるべきでは? この人達の周囲には「デモするぐらいだったら記事、書けよ」と一言諭してあげる人はいないのだろうか。本当に不思議だ。ジャーナリストがもし何らかの特権を持っているとすれば、取材し記事を書くことを職業とする”立場”、そして何よりその記事を発表し読んでもらえる”場”を持っていることに他ならないだろう。 そのパワーは強力で、実際に報道の力によって首相の首が飛んだ例も一度ではない。立花隆氏による「田中角栄研究―その金脈と人脈」(文藝春秋)が筆頭だろうか。その緻密な取材内容と記事のパワーで、圧倒的権

菅義偉官房長官の記者会見での記者の質問を巡って官邸報道室から申し入れがくり返されている件で、東京新聞が紙面で反論の特集を行った。一方、官邸側も菅氏がこれに「違和感」を表明。本件では双方が悪手を繰り出し、事態がこじれきっている。どちらにも共感できない人たちがうんざりしている間に、報道の自由にかかわる悪しき慣習ができつつあるのも気がかりだ。 官邸報道室vs望月衣塑子・東京新聞記者 官邸の批判の対象となっている同紙社会部の望月衣塑子記者は、2017年6月から官房長官会見に出席するようになった。自身の意見を披瀝しながら菅氏に粘り強く論戦を挑んでいく質問スタイルが、話題を呼んだ。政治部主導の記者会見に新風を巻き込むとして好意的な受け止めがある一方、強い反感を抱く人たちもいた。産経新聞が「官房長官の記者会見が荒れている! 東京新聞社会部の記者がくり出す野党議員のような質問で」(2017年7月18日電

定例会見での菅官房長官(首相官邸ホームページより)[/caption]「あなたに答える必要はありません――。 2019年2月26日午後の定例記者会見で菅義偉官房長官が東京新聞・望月衣塑子記者に言い放った一言が波紋を広げている。 望月記者を擁護する記事、逆に菅官房長官を支持する記事が入り乱れ、実際に記者会見を見たことが無いであろう大半の方々は困惑しているのが実態ではないだろうか。そこで、本記事ではできる限り「事実」に基づいて、2月26日午後の会見で起きたことを検証していきたい。 まず、当日午後の望月記者の質問計2問は約2分半の検証動画として公開しており、実際の映像をご自身の目と耳で確かめて頂きたい。 司会者(内閣府職員・上村秀紀 報道室長)から「質問は簡潔に」と2回妨害されていることが映像でも確認できる。一方、他5人は1度も注意されていない。もし実際に望月記者の質問時間が他記者よりも異様に長

東京新聞の望月衣塑子記者の官房長官会見での厳しい突っ込みと、それを排斥しようとする官邸との攻防がいまだに続いている。これは、会見とは何なのか、記者クラブとは何なのかという、ジャーナリズムにとって極めて大事な問題を提起している。何が問題なのか整理しておこうと思う。 この1年余の望月さんの官房長官会見での突っ込みについては、彼女を救世主のようにもちあげる人もいる一方で、ジャーナリズムについてそれなりに見解を持っている人の中に彼女のやり方を「パフォーマンスだ」と冷ややかに言う人もいる。私はどちらにも違和感を持っているのだが、後者についていうと、もちろん望月さんのやっていることはある種のパフォーマンスという面はあると思う。 私の編集する月刊『創』(つくる)はこの間、この問題を何度も取り上げ、望月さんにもインタビューしてきたが、例えば彼女は2017年12月号で、今のように官房長官会見に足を運ぶように

内戦下のシリアで3年4カ月にわたって拘束され、昨年10月に解放されたフリージャーナリスト安田純平さん(44)の帰国報告会が、神戸市中央区の市勤労会館であった。県弁護士九条の会などが主催し、約500人が参加した。 【写真】シリア拘束時に公開された映像 安田さんは長野県の信濃毎日新聞記者からフリーになり、中東などを取材。2015年6月、トルコからシリアへ入ったところで拘束された。 報告会で安田さんは、拘束の経緯を「間抜けな話」と振り返った。入念な準備をしたものの、真っ暗な山中に1人取り残され、予定外の案内役と行動を共にして拘束されたという。 ただ、04年にイラクでスパイ容疑で拘束され、すぐに解放された際、「人質」と報道された点との関連も指摘。「インターネットに報道が残っており、拘束組織も検索して知っていた。はっきり言えば『人質』はデマだが、日本は身代金を払うと思わせてしまっている」とした。 一

フリージャーナリストの常岡浩介さんが内戦が続くイエメンに渡航して取材を計画していたところ、外務省からパスポートの返納を命じられたことが分かりました。 常岡さんによりますと、先月中旬に同じくイエメンへの渡航を計画した際、経由地のオマーンで入国が認められず、日本に帰国させられていました。 このため、今回は別の国を経由してイエメンに向かう予定でしたが、出国審査で示された返納命令書には「オマーンで入国が拒否されたため、旅券法に基づいて返納を命令する」と記されていたということです。 これについて常岡さんは「今回の経由地や渡航先の国からはビザの発給を受けていた。出国を禁じられるのは納得できない。渡航の自由を侵害し取材活動の妨害にあたる」と話しています。 イエメンでは政権側と反政府勢力との間で内戦が続き、外務省は「退避勧告」を出して渡航しないよう呼びかけています。 河野外務大臣は、記者会見で、フリージャ

安田さんは、シリアに入った経緯について「6月22日、シリアに入る案内をする人物から連絡が入ったといわれた。ガイドについては、自分は仕事があるので現地で兄が受け入れると。兄は司令官で、あなたの身元引受人だと。ガイドのいとこの人物が車で迎えにきているので合流するんだという説明だった」と述べました。 そのうえで、「トルコからシリアへの入り方は、国境地域は山岳地帯なので、深夜に闇に紛れて入る方法だった。彼とともにすぐに入ろうと思ったが、当時、トルコが国境を厳しく管理していて、入ろうとした場所は、多くのシリア人の出入りに利用されていた。関係者が出てくるのを待っていたら、案内人に、ここで待っていろと言われて2往復ほどやっていた。暗闇の中で待っていたが、彼が見に行っている間に、2人組がシリアに行こうと行ってきた。聞いている話が違うと思ったが、そういうものだろうと思って入ってしまった」と話しました。 安田

シリアで長年武装勢力の人質になっていたジャーナリスト、安田純平氏が解放されたというニュースを受けて、日本のマスメディアでは様々な論評が出ているようだ。個人的には、毎日新聞の記事「<安田さん解放>『自己責任論』に海外経験者ら反論投稿」に違和感を感じた。 というのも、記事に「識者は『海外では唱えられることのない自己責任論が蔓延している状況を懸念」とあるのだが、拘束された戦場ジャーナリストに対し、自己責任の観点から批判が浴びせられることは海外でも決して珍しくないと思われるからである。ついでに言えば、この記事に出てくる人々は別にそんなこと言ってないような…。 例えば、アフガニスタン紛争では多くの欧米ジャーナリストが拉致、拘束されたが、2009年9月には、ニューヨーク・タイムズ紙に所属するイギリス人ジャーナリスト、スティーヴン・ファレルがタリバーン兵士に拘束されるという事件があった。4日後、イギリス

[quads id=1] 【簡単に説明すると】 ・ワイドナショー出演の三浦瑠麗が安田純平を語る ・「テロに資金が渡っただけ」 ・安田純平は何の情報も持っていない [quads id=2] 10月28日に放送された『ワイドナショー(フジテレビ系)』にて過激派組織から解放された安田純平さんについてゲストコメンテーターの三浦瑠麗さんが自己責任論などについて語った。 ゲストの山里亮太さんが「安田さんは多分いろんな情報を持って帰ってくるんですよね。シリアの内戦が収まるような情報は持ってるんですよね?」と三浦瑠麗さんに訪ねると「持ってないです」と言い切った。 そもそも安田純平さんはイスラム国に殺害された後藤健二さんの情報を得るためにシリアに行き拘束され、イドリブを転々と移動。 三浦さんは「今回の件で総合的に見て、安田さんが現地入りして何が起きたかというと結局のところテロ組織にお金が渡っただけ」と言い切

安田氏誘拐事件を通じ、イドリブ県を占拠しているのは犯罪集団ということが判明した。(写真:ロイター/アフロ) 2015年に渡航情報を無視した上でシリアに密航し、消息を絶った安田純平氏が、2018年10月に無事帰国した。無事の帰国は想定されうる状況推移の中で最良のものなのだが、同氏が捕らわれている期間中から、帰国後に至るまでバッシングの嵐が吹き荒れ、何とも後味の悪い展開を遂げつつある。バッシングの傾向と性質は一つではないのだが、この点に無頓着な言辞が、今般の事件についての様々な論争を、一段と「嫌な気持ち」の営みにしている。 「自己責任論」 安田氏にまつわるバッシングの中で最初に挙げるべきなのは、「自己責任論」についてのバッシングである。同氏やその仲間たちは、日本政府が発信する海外渡航についての勧告や助言を無視した挙句に被害にあった以上、日本政府に保護や支援を求めてはならないのだろうか?中東につ

3年に渡ってシリアの武装勢力に拘束されていたフリージャーナリストの安田純平さんが解放されたとの情報を受け、安田さんをめぐる「自己責任」の議論がインターネット上で再燃している。だが、テレビ朝日解説委員の玉川徹氏は「釘を刺しておきたい」として自己責任論を強く否定した。 玉川氏は2018年10月24日の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)で、紛争地帯に飛び込むフリージャーナリストの役割の大きさを力説。安田さんを「英雄として迎えないでどうするんですか」と主張した。 ■「フリーのジャーナリストは命を懸けてやっているんです」 安田さんが解放されたとの情報は23日深夜、菅義偉官房長官が緊急会見を開いて発表。トルコ南部の入管施設で同日に保護されたとの知らせが、カタール政府から届いたという。安田さんであると確認されれば、近く日本に帰国すると見られる。 安田さんは15年6月、トルコ南部からシリアに入国

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