細田守監督『果てしなきスカーレット』を見てきた。 www.youtube.com 『ハムレット』がベースで、近世あたりのデンマークを舞台にした時代劇アニメである(中世警察:あれは中世ではないだろ…)。デンマーク王女スカーレット(芦田愛菜、ハムレットに相当)は父王アムレット(市村正親)を叔父クローディアス(役所広司)に殺され、復讐を誓うが失敗し、どうも死者の国っぽいところをさまようことになる。そこでもやはり復讐を求めるスカーレットは、ずっと後の時代の日本の看護師だという聖(岡田将生)に出会うが… まず、話の前提として、私は1年に平均して5本『ハムレット』あるいはその翻案を見ているシェイクスピア研究者である(ウソだろそんなに『ハムレット』やってるわけない…と思う人はこのブログの「ハムレット」タグをクリックしてください。友であり同胞である市民諸君、世の中は諸君が思っている以上に『ハムレット』で溢

『国宝』の例外を除き、実写よりアニメが強い映画の興行成績。しかし、11月21日公開の細田守監督『果てしなきスカーレット』は大苦戦している。ライターの村瀬まりもさんは「口コミのネガキャン以前に細田作品が観客の信頼を失っていたのではないか」という――。 【写真】「第82回ヴェネツィア国際映画祭」に出席した岡田将生、芦田愛菜、細田守 ■3連休の映画館を震撼させた不入り 体感した客席稼働率はたったの4%。細田守監督の新作『果てしなきスカーレット』公開直後の3連休最終日、11月24日の夜7時、全196席のシネコンのシアターに、観客は筆者を含め8人しかいなかった。 連休中、Xなどでは「映画館がガラガラ」「大コケ」「スカーレット爆死」という投稿が相次ぎ、「客席稼働率は5%ほどではないか」と予想する人もいた。この規模の大作アニメでそんなことはありえないだろう、と信じられない思いでいたが、実際に映画館に足を

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』エンディング・テーマ 米津玄師, 宇多田ヒカル「JANE DOE」 Kenshi Yonezu , Hikaru Utada “JANE DOE,” the ending theme for Chainsaw Man – The Movie: Reze Arc. MV Director 依田伸隆 / Nobutaka Yoda(10GAUGE) 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』大ヒット上映中 https://chainsawman.dog/movie_reze/ 上映劇場リスト https://theater.toho.co.jp/toho_theaterlist/chainsawman_reze.html ━━━━━━━━━━━━━━ 米津玄師「IRIS OUT」 米津玄師, 宇多田ヒカル「JANE DOE」 ━━━━━━━━━━━━━━

俳優の鈴木福が主演する映画「ヒグマ!!」(内藤瑛亮監督)が公開延期することが24日、発表された。同映画は11月21日より公開予定だったが、2025映画「ヒグマ!!」製作委員会は、現在のクマ被害拡大の状況受け、公開延期を決定した。 同作は「闇バイトVSヒグマ」という対立構造を描く内藤監督最新作。主演を務める鈴木は、夢を持ち大学進学を望むがとある事情で断念。母を支えるため闇バイトに手を染めていくうちにヒグマと対決することになるという数奇な運命を背負った青年を演じる。 製作委員会は「この度、2025年11月21日に公開を予定しておりました映画『ヒグマ!!』の公開時期について延期することを決定いたしました。まず初めに、昨今のクマ被害に遭われた方々、そしてクマの出没警報の下で日々を過ごされている地域の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます」とコメントし、「現実の被害が続く状況を真摯に受け止め、関係者と


ポール・トーマス・アンダーソン監督『ワン・バトル・アフター・アナザー』を見た。 www.youtube.com トマス・ピンチョン『ヴァインランド』のゆるい翻案…ということになっているが、あまり直線的でない『ヴァインランド』とはだいぶ違う話になっている。基本的にはフレンチ75という組織で活動していた革命家パット(レオナルド・ディカプリオ)と一人娘のシャーリーン(チェイス・インフィニティ)の話である。パットは幼いシャーリーンとともにボブとウィラという名前を使って田舎に潜伏し、ひとりで娘を育てるものの、シャーリーン/ウィラの実母である行方不明のパーフィディア(テヤナ・テイラー、なお英語のperfidiousは「二心ある」という意味で、名前でキャラばれしている)に執着している軍人ロックジョー(ショーン・ペン)に追われて逃走することになってしまう。逃走中に二手に分かれることになり、はぐれてしまった
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』公開後PV 挿入歌:マキシマム ザ ホルモン「刃渡り2億センチ(全体推定70%解禁edit)」 Chainsaw Man – The Movie: Reze Arc” Insert Song:MAXIMUM THE HORMONE "HAWATARI NIOKU CENTI (2-hundred-million-centimeter-longblades)" 劇場版『チェンソーマン レゼ篇』上映中 🎥 上映劇場リスト:https://theater.toho.co.jp/toho_theaterlist/chainsawman_reze.html =============== <劇場版『チェンソーマン レゼ篇』> ◼︎INTRODUCTION 恋も欲望も、人間も悪魔も全てを巻き込むド派手な血戦、劇場アニメ化! シリーズ累計発行部数3,00

映画製作者はしばしばネタバレを防ぐことに執念を燃やす。マーベルやDCは製作中の作品の秘密を守るためにあらゆる努力をしているが、それでもリークしてしまうことはある。しかし、「ホラーの帝王」スティーヴン・キングは、ネタバレについて文句を言う人々にあまり関心がないようだ。 あわせて読みたいAIによって生成された“女優”の登場にハリウッド俳優が猛反発 制作者は「芸術作品」だと主張 『シャイニング』、『IT』、『ミザリー』をはじめ、数多くの傑作小説を手がけてきたキングは、英国の小説家ダフネ・デュ・モーリアについての記事をThe Guardianに寄稿した。デュ・モーリアは、アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『レベッカ』と『鳥』の原作者として知られる。 記事のなかでキングは、ネタバレというものに対して、そしてネタバレに不満を言う人々に対して自身の気持ちを明かしている。 ※注意:以下には、スティーヴン

少し先の未来、ある家族の物語。妻:建築士、夫:工務店社長 夫婦が息子(7歳)として迎えたのは、ヒューマノイド。 建築士・甲本音々( おとね ) 役 綾瀬はるか COMMENT 『海街diary』以来久しぶりの是枝監督作品ですが、変わらずとても和やかな空気が漂う現場でした。 初日は1カット1カット丁寧に撮影していき、その中で、音々の気持ちにイメージが膨らみました。 今回一番楽しみにしているのは、大悟さんと夫婦役ができることです。 始めはわだかまりがある二人が、ヒューマノイドの子供を迎え、様々なことが起き、また心が通い合っていくというお芝居を大悟さんとしていく中で、音々自身がどう成長していくのかとてもワクワクしています。 大悟さんはテレビの中と印象そのままで、お会いした際「ごめんな、俺が夫で」と言われ、「えーそんな!」って。 とてもシャイな感じがしましたし、とても素敵な方だと思いました。 「

なお、サメには“ロレンチーニ器官”と呼ばれる特殊な感覚器官がある。これは獲物の筋肉が発する微弱な生体電流や地磁気を感知できる器官である。この仕組みによって、サメは濁った水中や暗闇でも正確に獲物を捕らえることが可能になる。デザイン上は確認できないが、魔人態のビームもきっと視覚に代わってこの器官で周囲を“見て”いるのだろう。 一方、サメの姿になったビームは完全に現代サメ映画のサメである。特徴的なのは目だ。左右に3つずつの多眼ザメとでも言うべきユニークなデザインである。現実にそんなサメは存在しないが、かの名作「ハウス・シャーク」に登場する“家ザメ”は左右に2つずつ目を持っている。家ザメは屋内という限定的かつ極限的な環境で進化した生物で、銃火器を使用することもある。この家ザメが屋内の頂点捕食者にのし上がったのは、広い視野と立体視をもたらす多眼構造のためだ。 このサメの姿のもう一つの重要な特徴は、脚

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』主題歌 米津玄師「IRIS OUT」配信中! “IRIS OUT,” the theme song for Chainsaw Man – The Movie: Reze Arc, is now available. The cover art features Reze, newly illustrated by Kenshi Yonezu. Enjoy! ━━━━━━━━━━━━━━ 米津玄師「IRIS OUT」 米津玄師, 宇多田ヒカル「JANE DOE」 ━━━━━━━━━━━━━━ https://reissuerecords.net/irisout_janedoe/ 主題歌 米津玄師 「IRIS OUT」 https://smej.lnk.to/IRISOUT エンディング・テーマ 米津玄師, 宇多田ヒカル 「JANE DOE」

© Wildside, Chapter 2, Fremantle España, France 3 Cinema, Pathé Films. 『リモノフ』、過激な扇動者【えのきどいちろうの映画あかさたな Vol.86】 面白かったなぁ。主人公のエドワルド・リモノフが実在の思想家、政治家、作家で、ロシアの国家ボリシェヴィキ党の創始者と聞くと、国際政治わかんないからなぁと敬遠しそうになりますが、監督のキリル・セレブレンニコフがすごい端的に映画の核心を言ってるんですよ。「ロシアのジョーカー」。ホアキン・フェニックス主演で大ヒットした『ジョーカー』(19)です。あの映画はバットマンの世界線を基軸に現代アメリカの軋(きし)むリアルを撃ったエンタメ作品ですよね。そこへ行くと『リモノフ』は20世紀後半の現実世界の軋みなんです。もちろんドキュメンタリーではないから、誇張も演出もあるんだけど、「ロシアのジョ

『007』シリーズのQ役や『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(22)などハリウッド大作から個性派監督の作品まで出演し続ける演技派ベン・ウィショーが破天荒なアナーキストを熱演。ヨーロッパ中を興奮させ、数々の文学賞を受賞した傑作伝記小説「リモノフ」を基にカンヌ国際映画祭コンペ常連監督で、『インフル病みのペトロフ家』(21)『チャイコフスキーの妻』(22)など世界が注目するロシアのキリル・セレブレン二コフ監督(2022年ロシアから亡命)が放つ、圧巻の演出と徹底したシニシズムで観る者を愉快にも不快にもさせる問題作! 今日起こっているすべては、リモノフが書いたことに端を発している。彼は戦争を望み、ソビエト連邦の再来を望んだ。ロシア政府は、彼やアレクサンドル・ドゥーギンの著作をそのまま実行に移しているのではないかと思うほどだ…… 昨今の情勢を踏まえ、より一層この暴挙にいたった過程を探る必要性を痛

リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く