「男性は狩猟、女性は採集」という説が流布したのはなぜなのか。名古屋学院大学教授の今村薫さんは「『男は仕事、女は家庭』という固定観念は、戦後、日本経済の高度成長とともに形成されたもので、歴史的に日の浅いものであるといわれる。しかし、この近現代の産業社会における女性の位置づけを相対化することなく、時空間を超えた唯一の真実であるかのように考えたことが、『男は狩猟、女は採集』という定説に縛られてきた原因だ」という――。 文明人の都合でさまざまに語られてきた 「男は仕事、女は家庭」という現代社会の性別役割分業について、しばしば次のように言ってこれを擁護する人がいる。このような分業は太古の昔からおこなわれてきたことである。現在の狩猟採集民は、社会的分業や社会的階級が最も少ない社会であるが、この社会においてさえ、「男は狩猟、女は採集」という性別分業が見られる。人類の祖先も、男は妻子を養うために遠くまで狩

令和7年6月9日 国立大学法人 筑波大学 令和7年6月6日付の毎日新聞「筑波大 人文3学科を統合/"人文系軽視"再び波紋」の記事内容について、本学は、その内容が極めて不正確であることを毎日新聞本社に即日で申し入れしました。 これに対して、毎日新聞社からは「記事の内容に問題があるとは考えておりません」(全文ママ)という回答でした。記事の社会的な影響を勘案し、本学として、毎日新聞の記事が以下のとおり、事実に基づかない報道である旨を表明します。 毎日新聞の記事では、人文系の3学類が、「2029年度に統合する方針である」とし、この方針が「2024年5月に大学の上層部が一部の教員に初めて示した」としています。そして、「この方針を計画書としてまとめ、年内にも文部科学省に提出する見通しだ」というものです。 〇「2029年に統合する方針である」→このような方針が決定された事実はない。 人文・文化学群の将来

始まりは1本の電話からだった。 「アマゾンで10年ぶりに“イゾラド”が現れたらしい」 去年8月、ある先輩ディレクターから連絡があり、アマゾンで“イゾラド”が100人を超える集団で現れたという。 イゾラドとは、文明に接触したことがない未知の先住民のことで、南米・ブラジルとペルーにまたがるアマゾンの森の奥で、動物を追いかけながら自給自足の暮らしをしているとされている。 元々は“隔絶された人々”という意味を持ち、さまざまな部族が暮らしてきた。NHKでは、四半世紀にわたり取材を続け、その姿を映像に記録してきた。しかし、多くの部族が絶滅した可能性が高く、2014年を最後にその姿は確認されていなかった。 現代社会の中で、スマートフォンやパソコンを持たないどころか、服も靴も身に着けずに暮らす人が、まだこの世界に存在していること、そして、彼らと実際に相対することが出来るかもしれないことに気持ちが高ぶった。

「人類学」という言葉を聞いて、どんなイメージを思い浮かべるだろう。聞いたことはあるけれど何をやっているのかわからない、という人も多いのではないだろうか。『はじめての人類学』では、この学問が生まれて100年の歴史を一掴みにできる「人類学のツボ」を紹介している。 ※本記事は奥野克巳『はじめての人類学』から抜粋・編集したものです。 「インセスト・タブー」とは何か 人間が持つ根源的な「ルール」のひとつとして、「インセスト・タブー」が挙げられます。ここでは『悲しき熱帯』で出てきたナンビクワラを例にしましょう。ナンビクワラ社会では、「交叉いとこ」の男女同士は、生まれた時から「夫」や「妻」を意味する言葉で呼び合っていました。それは、ある男性にとっては、彼の父の姉や妹あるいは母の兄や弟の娘のことです。男性は、それらの娘のうちの1人とやがて結婚するのです。 その男性にとっては、逆に規則上、結婚を許されない女


京都大学の附置研究所である霊長研は、1967年に愛知県犬山市に設立され、1975年に完成した。野外研究と実験室研究を架橋する学際的なアプローチを推進し、さまざまな画期的成果をあげてきた。中でも飼育チンパンジーを対象とした研究は高い知名度を誇っていた。この分野のリーダーであるA教授とその研究グループは、巨額の研究資金を獲得し、最先端の研究設備を整えるとともに、国際的な人材育成・交流を推進していた。 しかし、大型研究プロジェクトを推進する過程で「研究資金の不正使用」と、別の教授による「論文の捏造」が発覚。21年10月、京都大学の総長は、これらの不正行為を見逃した霊長研全体の責任を問い、研究所の改編を決定した。 実験室研究の教員は新設のセンターに集約され、野外研究の教員は学内の関連部局に分散された。不正事件に直接関わった部門は廃止となり、教員の補充人事も凍結。この措置により多数のポストが消滅し、

ラオスでは通じない、日本の常識 ある朝、こんな連絡が届いた。「水牛がおぼれて死んだので欠席します」。まったく頭に入ってこない。どうやらペットロスで悲しい、といったニュアンスではなさそうだ。 ラオスで始まった私たちJICA草の根技術協力事業「ラオス農村部住民の食糧事情向上を目指した昆虫養殖技術開発事業」のプロジェクトは3年目を迎えており、連絡のあった夫妻は今日の午前中、食用ゾウムシ養殖農家のメンバーとして、技術トレーニングを受ける約束だった。しかしどちらも来られないとのこと。 まず何が起こったのか、イメージができない。ウシっぽいけど牛じゃない、よく泥浴びをしている家畜が、溺れて死ぬ?そんなことがあるのか。そして溺れて死んだとして、それが彼らの欠席の理由になることも、ピンとこない。ふわっと頭に浮かぶフレーズ。「サボりではないか?」 たしかにラオスにはよくあることだ。期待通りに動いてくれないラオ

anond:20230306202237 あとは罪の意識の違い 具体的には 差別対象の人数犯罪率によって個人が勝手に「これは仕方ない差別」「これはやりすぎな差別」と判断しているにすぎない そしてその基準が曖昧で人により違うので議論になりやすい 例えば特定の属性犯罪率が50%を超えてから警戒する人と犯罪率5%から警戒する人がいる 50%を超えてからしか差別しない人からすると5%で差別を開始する人は「差別する人」扱いになる 5%から開始しようが両方差別する人なんだけどね 対象人数も同じようなことで、対象が増えれば増えるほど罪の意識が薄れる人もいれば ごく僅かな人数であるほど罪の意識が薄れる人がいる その違いによって「◯◯を警戒するのは差別ではない」と言い始める これは男女逆転話でお茶を濁そうとする人がよく使うレトリックだが 女性は男性の犯罪率が高いから警戒という差別を実行しているのに 「男性だ

近親婚に対する反論が同性婚反対派のそれと区別つかないのマジウケるな。 マジレスすると緊急度の違いと社会的承認の2点。民法では親族⊃配偶者。親族であれば遺産や病院のサインなどある程度対応可能。同性愛カップルは現状なんら法的な繋がりがない。世論調査で同性婚賛成が過半数。 たとえば「おばと甥」なんかも結婚は禁止されてるけど、遺産や病院のサインでどのくらい対応できるっけ? 「兄と妹」や「母と息子」ならどちらもある程度いけるだろうけど、「おじと姪」みたいなのは厳しいよね。 それに、たとえば「姉と弟」みたいなケースでも、配偶者と兄弟姉妹では遺産の取り分は違うよね。配偶者になる権利は当然あるのでは? 社会的承認については意味不明すぎる。たとえ9割の国民が同性婚に反対していても同性婚は実現されるべきでしょう。近親婚も同じだよ。 きょうだいと結婚したい!という当事者の声がいっぱい出てきたら規制緩和でいいんじ

おい!この酷いGPAを見ろよ! 1.00を切ると「お前もう大学辞めろよ」と言うためだけの面談をされる マジで酷すぎる。このままでは卒業の危機である。 というわけで教授にお願いしにいくことにした。 この教授、ぼくの落とした単位の大半を握っている上、なんとぼくの所属しているゼミのボスでもある。飄々としているくせしてやたら授業態度や提出物の締め切りにこだわるので、授業を如何にやり過ごすかに熱意を注ぐこちらとしてはいい迷惑なのだ。 教授室のドアに強めのノックを二回叩き込む。 「ここはトイレじゃないぞ」 中から入室の許可が出たので、ドアを蹴破るように開けて言い放った。 「すみません教授、単位はいくらで買えますか」 教授は椅子の上でふんぞり返ったまま答えた。 「お前の内臓をすべて売ってようやく二単位買えるかどうかだな」 お互いの眉間をにらみ合う。教授とぼくの関係性がよく示された、非常に友好的な挨拶であ

河村市長 メダル噛み謝罪 トヨタ本社に入れず「車の中でお詫び」市幹部が謝罪文届け 3枚 名古屋市の河村たかし市長が5日、緊急会見を行った。4日に表敬訪問に訪れた東京五輪・ソフトボール女子の後藤希友投手(トヨタ自動車)の金メダルを噛んだ行為を謝罪した。 「軽率にもご本人様の長年の努力の結晶であります金メダルを汚す行為に及びました」「名古屋市長としての立場をわきまえない、きわめて不適切な行為であったと猛省すべきと痛感」と謝罪した。 手元のペーパーを読み上げたが、頻繁に詰まり、噛みまくっていた。 また「先ほど、ご本人様、トヨタ自動車様に対し、私の心からの謝罪文を提出し、皆様の努力とその結晶であるメダルの重さに最大限の敬意を払うことを、かたくお約束させていただいた」と説明した。トヨタを訪問したのは誰かとの質問には、副市長、スポーツ市民局長、秘書室長だったと説明。 「僕はちょっと離れて。行きました

『土偶を読む』という本が話題だ。発売前からNHKに取り上げられ、SNSではここ数日、「土偶の謎がわかった!」、「土偶って植物だったんだ」、「すごい」という声が溢れている。アマゾンの本のランキングでも今見たら品切れ状態で5位。坂道シリーズの写真集くらい売れている。そんな本を今から「くさす」のはなかなか勇気がいることだ、しかし、売れてなかったらわざわざ触れたりしなかっただろう。 当初は期待していた。人類学者が考古学の知見を得て「土偶」を読み解くのは「新しい角度」だ。こういうのは大好きだし、縄文時代は従来の考古学とは違う視点を持った様々なジャンルから読み解くべきだと、以前からずっと思っている。 さらに、この本が出る1,2年ほど前に、著者の竹倉さんの熱烈なサポーターのような方から、竹倉さんの講演を聴きに来ませんかと連絡が来たこともあり(日程の都合で行けなかった)、その熱量がすごくて、そこまで言うな

しまだあや(島田彩) @c_chan1110 こないだ、ふしぎなデートをした。 「松のや」で定食たべたり、銭湯いったり、公園で喋ったり。 でも、お互い名前は呼ばない。また会うかどうかもわからない。そして、私には帰る家があるけれど、その人は、家がない。 そんな日のことを書きました。note.com/cchan1110/n/n5… 2021-04-07 13:00:12 徳谷 柿次郎 @kakijiro すごい、すごいエッセイだ。 人を変える体験が共存してる。お兄さん側の気持ちも少しだけわかる。人と触れてない年月は、心を乾燥させるから、そこに潤いが生まれたんだろうな。 ティファニーで朝食を。松のやで定食を。|しまだあや(島田彩) @c_chan1110 #notenote.com/cchan1110/n/n5… 2021-04-07 13:15:56

榎宮祐♟️ノゲノラ @yuukamiya68 「ノーゲーム・ノーライフ(著・絵・コミカライズ)」、「クロックワーク・プラネット(共著)」とか小説・イラスト・漫画を無軌道に書いてる在日ブラジル人。 →FANBOX:yuukamiya68.fanbox.cc →fantia:fantia.jp/yuukamiya68 →嫁:@u2603 youtube.com/channel/UCRBr4… リンクWikipedia 榎宮祐 榎宮 祐(かみや ゆう、本名:Thiago Furukawa Lucas / チアゴ・フルカワ・ルーカス、1984年11月10日 - )は、日本の漫画家・イラストレーター・小説家・Vtuber男性。ブラジル出身。埼玉県在住。妻は漫画家・イラストレーターの柊ましろ。 日系ブラジル人(イタリア人・ポルトガル人とのハーフの移民系ブラジル人と、日本人とのクォーター)である。ブラ

<a href="http://archive.today/XXv0v"> <img style="width:300px;height:200px;background-color:white" src="https://archive.md/XXv0v/a57038bd6da710cad765280a7b542c64ccf0bce6/scr.png"><br> 渋谷ハロウィンを5年見た感想<br>アーカイブされた 2018年11月1日 10:31:24 UTC </a> {{cite web | title = 渋谷ハロウィンを5年見た感想 | url = https://anond.hatelabo.jp/20181101174234 | date = 2018-11-01 |archiveurl = http://archive.today/XXv0v |archivedat

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