楳図かずおの全キャリアをインタビューで振り返った究極の一冊『わたしは楳図かずお マンガから芸術へ』が中央公論新社から刊行された。プロデビュー前に参加した同人誌「漫画展覧会」に寄稿した貴重な二作品をカラーで巻頭に据え、本編では『わたしは真悟』に南方熊楠の生命観が与えた影響など驚愕の事実がつぎつぎと本人の口から語られる本書は、ビギナー層からコア層まで幅広くアピールする魅力をもっているだろう。インタビュアーをつとめた石田汗太氏に、本書の「森」のさらに奥深くへと案内してもらった(文・取材 後藤護) 『わたしは楳図かずお マンガから芸術へ』(中央公論新社) ——この本は2022年から23年にかけて楳図かずお先生にインタビューした内容をまとめたものとのことですが、どういった経緯で始まったんですか。 石田:「楳図かずお大美術展」(東京展2022年)で27年ぶりの新作『ZOKU-SHINGO 小さなロボッ

机の落書きに初めて評価が…水あさとさんの『君の世界が見たい』が話題画像提供:水あさとさん コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、大好きな絵を通して出会う正反対な2人を描いた漫画『君の世界が見たい』をピックアップ。 作者である漫画家の水あさとさんが、2023月5月1日に本作をTwitterに投稿したところ、6000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では水あさとさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。 自分の大好きな絵を初めて認めてくれた人は誰…? 『君の世界が見たい』より画像提供:水あさとさん 世の中には光と影、2種類の人間が存在する。そんな中、いわゆる"影の者"に分類される少年・コウタは特に学校で目立つこともなく平凡な日々を

インタビューと文章: 榎並紀行(やじろべえ) 写真: 小野奈那子 東京に住む人のおよそ半分が、他県からの移住者*1というデータがあります。勉学や仕事の機会を求め、その華やかさに憧れ、全国からある種の期待を胸に大勢の人が集まってきます。一方で、東京で生まれ育った「東京っ子」は、地元・東京をどのように捉えているのでしょうか。インタビュー企画「東京っ子に聞け!」では、東京出身の方々にスポットライトを当て、幼少期の思い出や原風景、内側から見る東京の変化について伺います。 ◆ ◆ ◆ 今回お話を伺ったのは、俳優の片桐はいりさん。東京都大田区で生まれ、幼少期から現在までずっと、地元の大森で暮らし続けてきました。現在は街に唯一残った映画館「キネカ大森」でチケットもぎりをしたり、行きつけの喫茶店「珈琲亭 ルアン」で映画仲間と語り合ったり。愛着のある街で大好きな映画を存分に楽しむ、充実の日々を送っています。

――キャラクターを立ち上げていくにあたって大事にしたポイントを教えてください。 増井 最初の企画書にキャラクターの簡単なプロフィールがあって、芸能人やタレントさんの写真がイメージとして添えられていたんですけど、大きかったのはやっぱり仁井(学)さんのキャラクターデザインです。シナリオから読み取ってデザインしてくださったということで「こういう顔の子だったんだ」とキャラクター像がはっきりしていきました。万年嵐子はこだわりたかったので僕から仁井さんへ高倉健さんの写真を何枚か送って、目つきや表情を寄せてほしいとお願いしました。ゆめちのツインテールも仁井さんのアイデアで、最初はピンク色の髪だったんですよ。ただ、しぃぽんが金髪で怒られる回が出てきたので、ゆめちを黒髪にしました。ゾーヤは最初、もう少しガッチリした男性のような体格だったのをスレンダーにしてもらいました。やっぱりメイドを目指して頑張るので、可

人気監督の山田尚子が英国を訪れるのは、この10月が初めてではありませんでした。2012年に開催された「スコットランド・ラブズ・アニメ」のゲストとして『映画けいおん!』の上映会に登壇しているのです。偶然ですが、この映画もロンドンが舞台で、愛らしい軽音部の面々が日本から英国へとやってきました。 それから10年後、山田は再び「スコットランド・ラブズ・アニメ」のゲストとなりました。盛況だったQ&Aで、監督は英国でのかつての体験を懐かしそうに語ってくれました。例えば、スコットランド人はネッシーが存在しないという話を好まないこと、ハイドパークにある郵便箱のような容器は実は犬用であること、マーマイトはあまり美味しくなかったこと。最後の点については、観客の大半は彼女に賛同していました。 しかし、山田はノスタルジーのために海を渡って来たわけではありません。サイエンスSARUで制作した17分の短編『Garde

シリーズ最新作「パトレイバーEZY(イジー)」にないものとは?第35回東京国際映画祭のジャパニーズ・アニメーション部門で10月29日、押井守監督の「機動警察パトレイバー2 the Movie(サウンドリニューアル版)」が上映され、メカニックデザイナーの出渕裕が東京・角川シネマ有楽町でのトークショーに出席した。 今作は、「機動警察パトレイバー」シリーズの劇場版第2作。2002年、突如として横浜ベイブリッジが爆破される事件が発生。自衛隊機によるものと報道されるが、該当する機体は存在しなかった。同様の不審な事件が都内でも相次ぎ、警察と自衛隊の対立が深刻化。政府は実働部隊を治安出動させ、警視庁特車二課第2小隊隊長の後藤らが、東京に戦争を再現させたテロリストの正体を追う。 司会の藤津亮太氏(アニメ評論家)が、製作が決定しているシリーズ最新作「パトレイバーEZY(イジー)」の話題をあげると、出渕は「こ

アニメやマンガなどが人気の「機動警察パトレイバー」シリーズの劇場版アニメ第2作「機動警察パトレイバー2 the Movie」(押井守監督、1993年公開)が10月29日、東京都内で開催中の第35回東京国際映画祭の「アニメと東京」をテーマとした特集で上映された。上映後、トークイベントが開催され、メカニックデザインの出渕裕さんが登場。同シリーズに登場するイングラムなどレイバー(ロボット)のデザインは長く愛されている。出渕さんは、イングラムのデザインについて「警視庁と書いていて、パトカーの回転灯、桜の代紋が付いているのが笑える。ギャグすれすれと思っていたけど、当時はそれが格好いい、そこがリアルだと解釈してくれる方がいてくれた。だから、長生きしているのかもしれない。目が二つ付いているロボットは、ヒーローになるけど、それはやりたくなかった」と説明した。

ニコニコニュースオリジナルで連載中の、人気声優たちが辿ってきたターニング・ポイントを掘り下げる連載企画、人生における「3つの分岐点」。 これまで、大塚明夫さん、三森すずこさん、中田譲治さん、小倉唯さん、堀江由衣さん、ファイルーズあいさん、石原夏織さん、三石琴乃さん、平野綾さん、日髙のり子さんにインタビューを実施した。 出演いただいた皆様の多くは、幼少期から役者など芸能の世界を志してきた。家族のサポートを受けながら子どもの頃から専門的なレッスンに通うなど、夢を叶えるための準備と努力を重ねて現在のポジションに辿り着いた方が多かったように思う。 今回の主役・小松未可子さんは、そういった方々とはちょっと事情が異なる。彼女は『名探偵コナン』にハマり、「倉木麻衣のようになりたい」という漠然とした憧れから芸能の世界を目指すようになった。 デビュー当初は「目標もないままこの世界にいるのは失礼」と感じていた

『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之と、『酒場放浪記』の吉田類による昼酔い放談が実現! ふたりが選んだのは、創業半世紀を超える銀座の名店「大衆割烹 三州屋 銀座本店」だ。 ひとり飯とひとり飲みの二大巨星による放談、一体どんな戦い(?)になるのか? ――意外にもおふたりが対談するのは今日が初めてなんですね。ドリームマッチが実現したような感じでうれしいです。 久住 ドリームマッチって、何の(笑)。大げさだなあ。類さんに最初にお会いしたのは、まだ移転する前の、中目黒の藤八。あそこで宴会をやったときにご一緒したんですよね。 吉田 『孤独のグルメ』と『酒場放浪記』というのはファンがカブってるみたいで。だから今までも2人で出てほしいという話は何度かあったんですが、ようやく今日実現しましたね。 久住 この間、福井県の敦賀で駅前の店に入ったら、いきなり類さんのサインがあって。こんなところにも来てるんだ……っ

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。 前の記事:「かわいい」以外の語彙がなくなる韓国の透明缶ジュース >ライターwiki 「椅子内蔵型リュック」が好きすぎて 生活がちょっと便利で楽しくなるアイデア商品を多数発売し、今やその分野では独走状態の「サンコーレアモノショップ」。インターネットをしていると、その名前を聞く機会は多いですよね。 かくいう僕もそちらの商品「シュパッと1秒!どこでも座れるリュック」の愛用者であり、以前当サイトで、こんな記事を書かせてもらいました。 快適!便利!かっこいい!椅子に変形するバッグの世界 ざっくりどんなものかを説明すると、 このような 一見なんの変哲もないスタイリッシュなバックパックでありながら、 背面を開くとシュパっと椅子が飛び出し 座れる ベルトを引くと

インタビューと文章: パリッコ 写真: 関口佳代 東京に住む人のおよそ半分が、他県からの移住者*1というデータがあります。勉学や仕事の機会を求め、その華やかさに憧れ、全国からある種の期待を胸に大勢の人が集まってきます。一方で、東京で生まれ育った「東京っ子」は、地元・東京をどのように捉えているのでしょうか。インタビュー企画「東京っ子に聞け!」では、東京出身の方々にスポットライトを当て、幼少期の思い出や原風景、内側から見る東京の変化について伺います。 ◆ ◆ ◆ 吉祥寺駅にほど近い喫茶店でお話を伺ったのは、漫画家にしてミュージシャン、エッセイストや漫画原作者としても活躍されている久住昌之さん。街歩きの達人で、散歩をテーマにした著作も多く、生まれも育ちも、そして現在のお住まいも東京都三鷹市です。 そんな街と東京に詳しい久住さんこそ、まさに本連載にふさわしいと取材をお願いし、参考にしようと著書『東

2021年7月から放送中のドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京)はSeason9と長寿シリーズとなった。 原作者の久住昌之さんは、マンガ原作者であり、音楽家、エッセイストとしても活躍している。 新刊『麦ソーダの東京絵日記』(扶桑社)は、久住さんが吉祥寺、下北沢、渋谷、新宿など、東京のいろいろな街をぶらりと歩き、人生に思いを馳せながら食と酒を綴った最新エッセイ集だ。 store.ponparemall.com コロナ禍で食べ歩きも難しいご時世ではあるが、そんな状況を久住さんはどう感じているのか、「街歩き」や「コロナ禍での黙食」をテーマに語ってもらった。またドラマ『孤独のグルメ』への思いも聞いた。 ▲久住昌之(くすみ・まさゆき) マンガ家・音楽家。1958年、東京都三鷹市出身。81年、泉晴紀とのコンビ「泉昌之」としてマンガ誌『ガロ』でデビュー。以後、マンガ執筆・原作、デザイナー、ミュージシャンと

▲画像提供/いなげや 2020年9月からTwitterで毎日、日常系マンガをツイートしているマンガ家、川尻こだま先生をご存知だろうか? お酒と油っこいものとしょっぱいものと甘いものをこよなく愛する川尻先生の、ちょっと自堕落な日々を綴った1ページマンガは男女問わず幅広い層の共感を呼び、Twitterの「いいね」数は常に数万単位。Twitterを始めたのもマンガ開始と同じ2020年9月だが、1年足らずでフォロワー数は28万(※2021年8月現在)を超えている。twitter.comTwitter開始初期に話題になったのが、スーパーマーケット「いなげや」のおにぎり、シャケ弁、パリパリ春巻き、鶏もも肉のげんこつ唐揚、お菓子などのオリジナル商品を絡めたネタで、バズることもしばしばだった。 2021年4月、そのマンガも電子書籍にまとめられて、新しい読者層を獲得している。 さらに、川尻先生の溢れ出す

物語の舞台は、家事や雑用をこなす汎用お手伝いロボット「やすお」が普及した世界。ある日、主人公の愛子の元に、姉から一台の「やすお」が送られてきます。 (画像はコミックDAYSより) 「やすお」と共に生活し、家事をさせる中で、少しでも気にくわないと「やすお」を何度も殴打する愛子。彼女に暴力を振るわれ罵倒されても笑顔で「頑張ります」と言う「やすお」ですが、だんだん調子が悪くなってしまい、家事能力も落ちていきました。 困った愛子は姉を呼びますが、彼女は憔悴した様子の「やすお」に驚愕。この状況でもなお、笑顔を保っている「やすお」は、見るに堪えない痛々しい状態です。姉は愛子に、「やすお」に必要なのは感謝の言葉であると伝えますが、愛子は反発するばかり。 やがて、愛子の暴力を受け続けた「やすお」は動かなくなってしまいました。姉はこの事態を引き起こした愛子をしかり、「やすお」の引き取り業者を呼ぶことに。そこ

声優・歌手として活躍し、4月からはTVアニメ『イジらないで、長瀞さん』でヒロイン・長瀞(ながとろ)さんを演じ、同アニメのオープニング主題歌『EASY LOVE』も担当する上坂すみれさん。そんな上坂さんがロシアの文化に造詣が深いことはファンの間では有名です。そこで、今回は上坂さんに、最近の読書事情と巣ごもり中の「おすすめのロシアの本」をお聞きすると共に、それらの本で味わえるロシアの魅力についてたっぷり語っていただきました。 撮影:石川咲希(Pash) 取材・文:遠藤政樹 記事制作:オリコンNewS 「ジャイアント馬場」に「“ヘンタイ” 美術史」 タイトル買いの醍醐味 ――まずは上坂さんの読書タイプから探っていきたいと思います。おうち時間が増えている影響で本を手に取る人が増えている印象ですが、上坂さんは最近、どんな本を読まれましたか? 読んでいなかった“積ん読”系を片付けがてら読んだり、もう一
産経ニュース @Sankei_news 紫綬褒章・漫画家の高橋留美子さん 漫画界の「生ける伝説」 sankei.com/life/news/2011… 平成29年、全世界の累計発行部数が2億冊を突破。30年に米アイズナー賞を受賞するなど国際的評価も高い。 現在も週刊少年サンデーで「MAO(マオ)」を連載中。独特の世界観「るーみっくわーるど」は健在だ。 2020-11-02 10:49:10 リンク 産経ニュース 紫綬褒章・漫画家の高橋留美子さん漫画界の「生ける伝説」 優れた功績をたたえる秋の褒章の受章者が決まった。漫画家の高橋留美子さん(63)は喜びを胸に、さらなる高みを目指す。◇40年以上にわたり常に漫画界の第一線で活躍し… 1 user 150

老若男女、様々な層のユーザーを虜にし、爆発的なヒットとなった『鬼滅の刃』。そのアニメーション版を手掛けたのが「ufotable(ユーフォーテーブル)」だ。これまでに『劇場版「空の境界」』や『Fate』シリーズなどを手掛け、そのクオリティの高さからアニメファンに絶大な支持を得ているアニメーション制作会社である。そのクオリティは、演出・作画・背景・3DCGなどほぼ全てを内製で行い、スタジオ内で精度の高いコミュニケーションを取っているからこそ生まれるものだという。アニメーション版『鬼滅の刃』がどのように作られたのか、デジタル映像部 撮影監督の寺尾優一氏と3D監督の西脇一樹氏に聞いた。 「水の呼吸」が生まれるまで ーーTVアニメ『鬼滅の刃』のアニメーション版の最大の魅力はなんといっても原作生き写しの和風の技表現だと思います。まずは鬼滅のアニメといえば誰もが思い浮かべる、主人公・竈門炭治郎の"水の呼
徳で動くバーチャルYouTuber(サイボーグ)。「アイドルマスター シンデレラガールズ」の池袋晶葉ちゃんのファンやプロデューサーを増やして投票してもらうために2018年4月に活動開始。前世はプラモ雑誌の編集をしていたとも言われているが定かではない。現在は自分のグッズを売ったりライターやったりして糊口をしのいでいる。お仕事募集中。 YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/barzam154 wiki:https://wikiwiki.jp/mashitomo/ ポータルサイト:https://www.machinery-tomoko.com/ しげるとマシーナリーとも子のダベりシリーズ 2019年でいちばん「ギャッッッ!!!」ってなった映画・「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer」についてダベる会をやりました どうしてロボットゲ

お見合い写真を交換すれば、それで結婚が決まっていた昔とは違い、ネット婚活ができる現代は、200回も300回もお見合いをしている人たちがいる。 仲人として婚活現場に関わる筆者が、毎回1人の婚活者に焦点を当てて、苦悩や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、お見合いを300回したがいまだ未婚の男性の体験から、「なぜお見合いを繰り返しても、結婚に結び付かないのか」について考えてみたい。 ■婚約まではたどり着くのに、結婚には至らない 「これまでの約10年で結婚相談所を3カ所渡り歩き、300回近い見合いをしてきました。その中で、結婚が決まりそうになったことも3回ありましたが、どれも直前になると話が壊れて、結婚に至ることができませんでした」婚活相談にやってきた、米村隆一(仮名、46歳)は、言った。身長は170センチを越えていて高く、清潔感のある顔立ちで、体型も年齢相応だ。聞けば有名私


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