16日午前7時過ぎ、兵庫県庁3号館(神戸市中央区下山手通)で、県監査室に勤務する50代の男性職員が首から血を流してぐったりしているのを、出勤した別の男性職員が発見、119番通報した。男性職員は病院に搬送された。神戸市消防局などによると、職員は命に別条はなく、その日のうちに退院する見込み。関係者によると、近くには、「忖度を強いられた。パワハラではないか」などと記された、遺書とみられる封筒に入った文書と包丁があったことから、兵庫県警は職員が自殺を図ったとみて経緯を調べる。 男性職員は県のアーリー勤務制度を利用し、勤務の開始時間を午前8時に早めていたが、自殺を図った16日は午前5時30分頃に入館しており、「午前7時頃に入館することはあったが、明らかに不自然」(県担当者)だったという。男性職員は、県の本庁や地方機関に対する財務監査や、県の決算についての審査などを行う部署で勤務していた。県は今後、事

斎藤元彦・兵庫県知事に対する告発文書が明るみに出て3月27日で1年となるのを前に、県が設置した第三者調査委員会が調査報告書をまとめた。告発された7つの疑惑のうち、斎藤知事のパワハラを事実と認定。文書を公益通報として扱わず、告発者探しをした県の対応は違法と結論づけた。 斎藤知事は県議会が終了する同26日以降に見解を示すと言うが、自身や県の対応は適切だったとする従来の主張は変えないと見られる。報告書の記述から、この問題が起こった原因と県職員や県議会の反応を2回に分けてお伝えする。(以下、文中敬称略) (松本 創:ノンフィクションライター) 元裁判官の委員長「厳しい意見ではない」 〈政治は、少数の優秀なエリートだけで行いうるものではない。現場の職員が献身的に働くことにより初めて実を結ぶものである。そのためには、職員がやりがいをもって職務に励むことのできる、活力ある職場でなければならない。 活力あ

兵庫県の告発文書問題を巡り、斎藤元彦知事のパワハラ行為の一部を認定した県の第三者調査委員会の調査報告書を受けて、斎藤知事は26日、会見で「第三者委員会の認定は認める」と語り、初めて自身のパワハラを認め、謝罪した。一方、第三者委は文書問題への一連の県の対応を「違法」とも指摘したが、斎藤知事は「指摘を重く受け止める」とした上で、文書に対しては「誹謗(ひぼう)中傷性の高い文書であるという考えは変わらず、県として適切に対応した」と従来通りの主張を繰り返した。 第三者委の報告書は、調査した斎藤知事のパワハラ疑惑16項目のうち10項目をパワハラと認定した。斎藤知事はこれまで「業務上必要な指導だった」との見解を示していたが、26日は「第三者委の基準の中で良くないと認められた。真摯に受け止める」とした。会見に先立ち同日午前にあった県議会定例会の閉会あいさつでは「職員の皆さまに不快な思いや負担をかけてしまっ

兵庫県の斎藤知事は、内部告発文書をめぐり、第三者委員会が認定したパワハラ行為を認め、職員に謝罪しました。一方、告発者さがしを行ったことなど、県の対応が違法だと指摘されたことについては、対応は適切だったという考えを重ねて示しました。 目次 【動画】斎藤知事の見解説明ノーカット 《斎藤知事 説明の内容を詳しく》 兵庫県の斎藤知事の内部告発文書をめぐり、県の委託を受けた第三者委員会は先週、知事の10件の言動をパワハラと認め、告発者をさがした県の対応などは公益通報者保護法に違反すると指摘する、報告書を公表しました。 これについて斎藤知事は26日午後、県庁で記者会見を開いて、報告書に対する見解を説明し「パワハラに該当するという指摘を受けたので、認めていきたい。不快な思いや、負担に思った職員には、改めておわびと謝罪をしたい」と述べ、自身の行為を初めてパワハラと認めて、職員に謝罪しました。 一方、告発文

【速報】「県政を前に進めることが重要」斎藤知事が辞職せず続投表明 パワハラ認定受け謝罪…一方で元県民局長への対応は「やむを得なく適切な対応」告発文書は「誹謗中傷性の高い文書」との認識変わらず 兵庫県の第三者委員会が斎藤知事の10行為についてパワーハラスメントと認定するなどした報告書について、26日午後、斎藤知事は「反省すべきところは反省する」としたうえで「県政を前に進めることが重要」として知事として続投の意思を表明しました。 (斎藤知事) 「今回、第三者委としてのパワハラに該当するという指摘については私自身も真摯に受け止めたいと考えております。不快な思い、負担に思われた職員に対しましては、改めてお詫びと謝罪を申し上げたいと思います」 その一方で、告発文書については「誹謗中傷性の高い文書」であるとの認識は変わらないということです。また、元県民局長への県の対応については、「やむを得ない対応だっ

兵庫県の調査報告書の134頁なんですが、「3月の文書が3号通報である」という認定に大きく違和感を覚えています。私の感覚がおかしいのかもしれませんが、ご意見いただけるとありがたいです。 まずは報告書134頁から引用(太字のところの番号は筆者追記)(イ)以上によれば、本件文書は、公益目的はあるが、齋藤知事、片山元副知事及びその他の幹部職員に対しての複雑な感情に基づいても作成され、配布されたものと認められる。そこで、本件文書の作成·配布行為については、「不正の目的」がなかったといえるかどうかが問題になる。 まず、「不正の利益を得る目的」について検討すると、元西播磨県民局長が令和6年3月末での退職を希望し、民間団体への再就職も決まっていたことから、本件文書内容を流布させることで「不正の利益を得る」ということは考えにくい。したがって、「不正の利益を得る目的」があったとは認められない。 次に、「他人に

5日午前8時15分ごろ、兵庫県姫路市の姫路城内の池に男性の遺体が浮いているのを、近くを散歩していた男性(45)が見つけ、同城管理事務所職員が119番した。 男性の遺体が見つかったのは、大天守北東にある姫山公園内の深さ約1メートルの池。県警姫路署によると、男性は大阪府交野市の会社員(59)で同窓会出席のため、3日から姫路市を訪れていたという。男性に目立った外傷はなかった。

兵庫県の斎藤元彦知事らが複数の疑惑を文書で告発された問題で、県が設置した第三者調査委員会(委員長、藤本久俊弁護士)は19日、調査報告書を公表した。告発を理由に元県西播磨県民局長の男性を懲戒処分とした県の対応について、公益通報者保護法に明らかに違反していると結論付けた。告発に絡む処分は「無効」との見解も示した。 文書告発問題を究明する県議会調査特別委員会(百条委)も「告発者潰しと捉えられかねない不適切な対応だった。客観性や公平性を欠いており、大きな問題があった」と認定しており、斎藤氏や県の対応が厳しく問われることになる。

兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる告発文書問題は発覚からまもなく1年になる。県政の混乱は、知事の不信任、出直し選挙での再選を経ても収まっていない。パワハラや“おねだり”疑惑を告発した元県民局長や追及した元県会議員らの命が失われたが、デマや誹謗中傷もやまない。3月4日には文書の真偽を調査してきた県議会百条委員会の最終報告が公表され、19日には県が設置した第三者調査委員会の報告が提出される。この間の知事の発言を振り返り、混迷が深まる原因を考える。(以下、文中敬称略) (松本 創:ノンフィクションライター) 賛同者ばかりの万博行事で自画自賛大阪・関西万博の開幕1カ月前となった3月13日、神戸市内のホテルで開かれた関連行事に斎藤元彦・兵庫県知事の姿があった。冒頭で講演に立ち、自らの肝いり事業から語り始めた。 「われわれは『ひょうごフィールドパビリオン』というプロジェクトを中心に、万博の機運を高め、そし

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14日夕方、東京・霞が関の財務省の前で行われていたデモのそばで、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏がいきなり刃物で襲われ、けがをしました。その場で逮捕された30歳の男の容疑者は「立花氏を殺そうと思った」などと供述していて、警視庁は殺人未遂の疑いで捜査しています。 14日午後5時すぎ、財務省の前で行われていたデモの近くで、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)が突然、近づいてきた男に刃物で襲われました。 警視庁によりますと、男は立花氏に向かって刃渡り16センチほどのナタのような刃物を振り下ろし、立花氏は頭と耳などに切り傷を負いました。 その場で逮捕されたのは、自称、東京・杉並区の無職、宮西詩音容疑者(30)で、警視庁は殺人未遂の疑いで捜査しています。 宮西容疑者は、支援者などと写真撮影を行っていた立花氏に近づき、自分の順番になったところでいきなり切りつけた

兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は27日、斎藤知事らが通報者を特定した行為は公益通報者保護法違反の可能性があるとする調査報告書をまとめる方針で合意した…

斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、昨年の知事選期間中に文書作成者の私的情報を政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏に提供するなどした日本維新の会所属の岸口実、増山誠、白井孝明の3県議が23日、神戸市内で記者会見した。3氏は謝罪しつつも、新聞やテレビなどに代表される〝オールドメディア〟への批判も繰り返した。 白井氏は「今回の件が正しく報道されていないと思って発信をしたのが事実」としたうえで、「今まではオールドメディアがすべてで正しいとされていた。しかし今回、間違ったことが報道されている」と強調した。 増山氏も、新聞やテレビが偏向報道をしている部分もあると発言。「SNS(交流サイト)がファクトに基づいて否定することもある」と述べた。 岸口氏は「マスコミ報道といってもいろいろある。間違った報道があれば検証してほしい」と苦言を呈した。 3氏のうち白井氏は、立花氏に接触を図った理由とし

兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)の調査報告書を作成する協議会が21日、開かれた。通報者を特定した斎藤知事らの初動を「公益通報者保護法に違反」とする…

兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)の調査報告書案が18日、判明した。県関係者への取材でわかった。報告書案によると、通報者を特定した斎藤知事らの初動は、公…

パワハラなどの疑惑が追及されてきた斎藤元彦兵庫県知事。百条委員会の報告書は、2月定例議会に提出される見通しだが、事態はまだ沈静化していない。1月18日には元兵庫県議会議員で百条委の委員を務めていた竹内英明氏が亡くなった。自死の背景にはSNS上に拡散された竹内氏への誹謗中傷が指摘され、県内の市長からも実態調査を求める声が出ている。だが、斎藤知事は消極姿勢に終始したまま。なぜそこまで他人事のように振る舞うのだろうか。(文中敬称略) 【前回から読む】 「自分がやってきたことは何だったのか」斎藤元彦知事を追及した竹内英明県議が自死に至るまで (松本 創:ノンフィクションライター) 型通りの追悼コメント、凡庸な一般論 2024年11月の兵庫県知事選から始まったデマ拡散と誹謗中傷に追い詰められ、元兵庫県議の竹内英明が自死して2週間あまり。その選挙で再選を果たした斎藤元彦は、県政トップとして何を語ってき

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