前回はレコードプレーヤーについて紹介したので、三回目で最後の今回はレコードコレクターの泥沼、オリジナル盤レコードの魅力について、なぜオリジナル盤は高価なのか、実際に音質は違うのか、といった話です。 私自身はジャズとクラシックが好きなのですが、ロックなど他のジャンルのコレクターの話を聞いても大体似たような感覚のようです。あくまで初心者向けの簡単な話を思いつくままに書いただけなので、既存のレコードマニアにとっては薄っぺらい話になりそうです。 オリジナル盤まずオリジナル盤やファーストプレスといっても色々な解釈があると思いますが、私の勝手な定義としては、音楽ジャンルを問わず「あるアルバムのリリース時に、レーベルの母国にて発売された初回生産盤」という事で話を進めます。 とりわけレアな限定版やブートレグとかの話ではないので、現地で当時アーティストのファンをしていれば普通に店頭で購入できていたでしょうし

今回はいつものヘッドホンではなく、アナログレコードについての話です。 一過性だと思った世界的なアナログレコードブームがなかなか終わる気配を見せないので、今回はなぜ「レコード盤は音が良い」と言われているのか、レコードコレクターは一体何を求めているのかなどについて、ちょっと考えてみようと思います。 話を三回に分けて、(1)レコード盤自体による理由、(2)レコードプレーヤーによる音の違い、(3)ビンテージ・オリジナル盤がなぜ音が良いと言われるのか、といった感じにまとめてみます。 アナログレコード今回はレコードの音質についての話をレコードを聴いたことがない初心者向けに書いてみようと思います。よくネットでもこの手の話を目にする事がありますが、どうも「レコードの方が音が良い」という前提ありきでノスタルジーや感情論で熱弁するイメージがあるので、別の視点から考えてみようと思いました。 私自身はヘッドホンや

初心者が気になるポイントとしては、50年前と最新設計のプレーヤーで何が違うのか、安物と高級プレーヤーで何が違うのか、いざ買う時はどのような部分を見るべきか、といった点が思い浮かびます。 2020年代のレコードプレーヤーまず最初に言っておきたいのは、レコードプレーヤーは2022年現在でもまだ技術的に完璧といえるレベルには到達しておらず、プレーヤーごとの特性がサウンドや測定結果に明確に現れます。機械設計の技術者にとっては、研究材料としてかなり面白いトピックだと思います。 そんなレコードプレーヤーと比べて、たとえばCDプレーヤーを見ると、1980年代のプレーヤーの時点ですでに90dB以上のS/N比、0.01%以下のTHD+N、±1dB以下のフラットな周波数特性といったスペックを余裕で実現できており、少なくとも可聴レベルでノイズや歪みが目立つといった問題はありません。 もちろんCDプレーヤーにもモ

10月9日に『イン・ユーテロ』の20周年記念盤をリリースするニルヴァーナだが、『イン・ユーテロ』制作前にプロデューサーのスティーヴ・アルビニがバンドに送っていたファックスがネットに流出したと『スピン』誌が伝えている。 バンドは『イン・ユーテロ』のプロデューサーとしてスティーヴのほか、数人に打診していたが、ファックスはバンドの要請に対してスティーヴからの返信となったもので、フガジのリリースを数枚抱えて返事が遅れたことを詫びた上で、スティーヴは「現時点でのきみたちにとって最良の策はまさに君たちがこの間言っていたことをそのままやることだと思います。つまり、数日間でレコーディングを済ませ、高いクオリティの内容をほとんど『プロデュース』することなく制作し、話のわからない会社の連中にはまったく関与させないことだと。もし、本当にそんなことをやりたいんだったら、ぼくは喜んで協力させてもらえたらと思います」
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