言語化コストのかかる「暗黙知」は、信頼がないと共有されない村瀬俊朗氏(以下、村瀬):ここで「信頼が重要である」という話をします。我々は、ネットでぱっと情報を見ると思いますが、それは誰にでもわかりやすいように「形式化された情報」なんですね。 しかし、人々が専門的になっていったり、いろんな経験を積んでいくと、言語化できる情報はほんの一部になってくるんです。本来、新しいことをやる時には、薄い情報の共有・提供ではなく、深い部分まできちんと出し合って議論し、組み合わせを模索しないといけない。 「暗黙知」というものは、言語化することが非常に難しい。「どう伝えたら相手に理解してもらえるんだろう」と、考えてみても非常に難しい。だから情報の送り手に、膨大なコストが生まれてしまう。 先ほど言ったように、現場で働いている人と情報官では、情報のやりとりが非常にめんどうなんです。ここに信頼がないと、暗黙知をきちんと

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