【パリ=松井孝予通信員】イタリアの輸出額が日本を追い抜いた。OECD(経済協力開発機構)が公表した国際貿易統計によれば、25年7~9月の財輸出が日本を上回り、イタリアは世界4位の輸出国として存在感を強めた。輸出額は24年に約6500億ユーロと過去最高を記録し、10年間で名目48%増。25年7~9月は前年同期比13.3%増と、ドイツ(3.1%)、フランス(3.8%)の伸びを大きく上回った。背景には、製造産地の底力と、それを取り込む企業戦略があると指摘される。 OECDは、イタリアの競争力の基盤として、中小企業が専門性を高め、産地で分業網を築いてきた点を挙げる。皮革、靴、金具、宝飾、眼鏡などの産地は、工房や企業が密に連携し、多様な製品を供給する構造が特徴だ。特定の品目に依存せず、輸出品が幅広いため、外部環境の変化にも揺らぎにくい。 こうした産地モデルを前提に、フランスのラグジュアリー企業の投資