音楽ライターの松永良平が、さまざまなアーティストに“デビュー”をテーマに話を聞く「あの人に聞くデビューの話」。この連載では多種多様なデビューの形と、それにまつわる物語をじっくりと掘り下げていく。第9回のゲストは、フィッシュマンズの茂木欣一(Dr, Vo)。今や海外の音楽ファンからも高い人気を誇るフィッシュマンズだが、バンドブーム末期の1991年にデビューした当時は、まさに知る人ぞ知る存在だった。そんな彼らの原点を紐解くべく、前編では結成から音楽事務所・りぼん所属までを茂木に振り返ってもらった。 取材・文 / 松永良平 撮影 / 相澤心也 2005年に再始動したフィッシュマンズを牽引する茂木欣一。大学時代に佐藤伸治(Vo, B)、小嶋謙介(G)とフィッシュマンズを結成したオリジナルメンバーであり、東京スカパラダイスオーケストラではリズムの要を務める。「欣ちゃん」と呼ばれ、誰からも愛される人柄