治療1年前と今年11月のアミロイドPETの画像。1年前と比べて大脳皮質の赤色の部分が消え、アミロイドベータが除去されたことが分かる 金大附属病院は1日までに、アルツハイマー型認知症の新治療薬「ドナネマブ」(商品名ケサンラ)の投与を1年間続けた女性患者の脳内から、発症原因と考えられているタンパク質「アミロイドベータ」が消失したことを国内で初めて確認した。病気の進行を抑える効果が目に見える形で示されたことに、同病院脳神経内科の小野賢二郎教授は「良好な結果を得られ、患者や医療関係者にとって福音となった」と力を込めた。 ●治療1年金大病院で国内初 ドナネマブは米製薬大手イーライリリーが開発し、昨年11月に保険適用となった。軽度認知障害(MCI)と軽度の認知症患者が対象で、アミロイドベータを除去し、症状の進行を抑えることが期待されている。投与期間は原則18カ月だが、アミロイドベータが十分に減った場合