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第4話 土日も返上──教室整備と授業準備の日々 四月五日、土曜日の朝八時前。 いつもより一時間ほど遅く...第4話 土日も返上──教室整備と授業準備の日々 四月五日、土曜日の朝八時前。 いつもより一時間ほど遅く家を出て、同じ道を通って学校へ向かった。休日の道路は平日の朝より車が少なく、信号待ちの時間も短い。それなのに、胸のあたりの重さは、平日と変わらなかった。 職員用駐車場に入ると、すでに何台かの車が並んでいた。白い軽自動車、黒いワンボックスカー、少し型の古いセダン。どれも、先生たちのものだと分かる。 「みんな、休みじゃないんだな」 そう思っても、驚きはなかった。学校に勤めるようになってから、土日に車が一台もない朝を、私はほとんど見たことがない。部活動の顧問、書類整理、会議の準備、家庭訪問。名目はいろいろだが、「休日に学校にいる教師」は、この国の教育の標準装備になっている。 鍵を開けて校舎に入り、薄暗い廊下を通って職員室に向かう。 職員室のドアを開けると、蛍光灯が半分だけ点いていた。窓際の列には
