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タイトルを読んだだけで思わずニヤリとしてしまうのではなかろうか。多くの人は、特に学者であれば、大...タイトルを読んだだけで思わずニヤリとしてしまうのではなかろうか。多くの人は、特に学者であれば、大なり小なり身に覚えがあるかもしれない(一応、「かもしれない」としておく慎ましさは必要かもしれない)。ただ、これは単なる怠惰と悪ふざけの本ではなく、いたってまじめな話でもある。 読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫) 作者:ピエール・バイヤール,大浦康介 筑摩書房Amazon 明らかに、私たちが読む以上のスピードで、日々新たな本が生まれている。明らかに、すべてを読み終える日は永遠に来ない。まったく本を読まない人と人類史上最高の読書家を比べても、「ほとんどすべての本を読んだことがない」と言ってしまえば、その違いは限りなく小さい。 その上で、この人類の知的遺産の山にどのように向き合えばいいのか。一つ挙げるとすれば、「一冊一冊の本の内容にあまり拘泥せずに、本と本の関係性に目を向けるこ